落語に枕というものがある。
本題に入る前に落語家がアドリブまたは仕込みでやるもので、
世間話のように一見思わせておいて、
実はオチへの壮大な伏線になっている、
というものが優秀な枕だ。
(ほんとうに今日は寒いですね、とか近況報告をする場合もあるらしいが)
で、その枕の練習をすると、
伏線の練習になるよ、という話。
伏線のもっとも優秀なものは、
初めにあるものだ。
ラストに最初とつながって、
「あれは伏線だったのかー!」
となるのが最もよい。
しかももう一つ条件があって、
「最初はまったく別のことに使われている、
印象深いもの」がとても良い。
「今日は雨ですねえ」という、
今日の天気の話をしていたと思ったら、
まったく意外な別の使われ方をして、
「まさか雨の話が伏線だとは気づかなかった」
という風に思わせるのが最上のトリックというものだ。
そうなるように、
「オチを前提とした伏線」の練習をしよう、
という話である。
例題は「まんじゅうこわい」かな。
あなたが落語家だとして、
おおぜい集まって、
まだあったまっていない観客を前に、
何か世間話を振るとしよう。
そしてそれが、
「今度はお茶がこわい」というオチを聞いたときに、
「なるほどー、うまく枕をつくったなー」
と思わせるものを創作するとよい。
お茶の話を前振る?
それはオチをばらしすぎよね。
人間の欲には果てしないものがあります、
から始める?
うまくいかないとお茶で笑えないよね。
私の友達に〇〇というやつがいてね、あいつ欲張りなんだよ、から始める?
あるいは、全然欲がないやつだと思ってたんだ、
でも一個だけあいつが獣になるときがあってねえ、
なんて話にする?
仮にガンプラだとしようか。
あいつは普段何も欲しいものなんてないよ、飯屋にいってもいつもA定食だ、
一番安いのがいいときてる、
でもガンプラを見たときのあいつは獣になるんだ、
なんて話を振っておくわけ。
何個買えば気が済むんだ、っていうんだけど、
全部買ったとしても、また新しいのが欲しくなる、きちがいだね、
なんて振っておけば、
たぶん落ちたときに枕が効いてオチがわかりやすくなるかもしれないね。
あとはオチを邪魔していないか、
ガンプラの話が親しみやすくて、しかも異常だと面白いかもしれない。
そういった、
オチありきの伏線をうまくつくれると、
話が面白くなる。
同じ話を語るにしても、
うまく語れるようになる。
また、
ネタバレかなーと判断したり、
ネタバレの量をコントロールできるようになる。
つまり、うまくやれるようになると、
オチの切れが増す。
別の落語でもやってみよう。
あるいは、とくに冒頭に伏線がない、
オチのある話で、冒頭に枕をつくるなら、
ということをやってみよう。
落語の場合、とくに話の内容と関係なくてよいので、
枕をつくることは、
本編から逆算して伏線をつくることよりも簡単になると思う。
2026年02月13日
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