ラクダエンさん:
> そもそもqwertyとqwertyローマ字が「手続き記憶として別」って話、説明難しいんだよなー。
たしかに。
そもそも初心者ほど、
qwertyは一つの配列だと思っていて、
qwerty英語とqwertyローマ字は別物である、
ということを理解してないだろうなー。
初心者は、
「キーを一つずつ順番に打っていく」
と、キーボードを捉えている。
だから英語でもローマ字でも同じ字を拾っていけるから、
qwertyは便利だと考える。
aとあは違うが、英語のaもローマ字のaは同じだと。
だけど中級者になると、
その考え方は変わっていく。
ブラインドタッチをある程度できるようになると、
「打鍵塊」で打つようになるからだ。
英語と日本語の差を実感するために、
strongとストロングで比較しよう。
初心者は、
s, t, r, o, n, gや、
s, u, t, o, r, o, n, g, u
と一つずつ打つ。s、t、r、gの子音、oの母音が共通だから、
楽できると考えるわけだね。
しかし中級者はそうは打たない。
str, ongや、
suto, ron, gu
のように、
ある程度の塊で打つようになる。
この区切りは人によってバラバラだ。
suto, ronguと打てる人もいるだろうし、
strongとひとかたまりで打てる人もいるだろう。
この打鍵塊単位で考えると、
運指はこうなっている。
strong
・・・rt ・・・・・
・s・・・ ・・・・・
・・・・・ ・・・・・
・・・・・ ・・・o・
・・・・g ・・・・・
・・・・・ n・・・・
ストロング
・・・・t ・u・o・
・s・・・ ・・・・・
・・・・・ ・・・・・
・・・r・ ・u・o・
・・・・g ・・・・・
・・・・・ n・・・・
これは全く異なる運動である。
もちろん異なる言語だから当たり前なのだが、
strという英語ではポピュラーな運指は、
ローマ字にはない。
ongという英語ではポピュラーな運指は、
ローマ字にはない。
sutoというローマ字ではポピュラーな運指は、
英語にはない。
ronguというローマ字ではポピュラーな運指は、
英語にはない。
運指を、点の集合ではなく、
線の集合として考えよう。
無理矢理図形を書くと、
strong
_
/
/
\/
ストロング
/
/
−−
/
/
みたいになるかな。
これを同じ運動であるという人はいるまい。
タイピングの中級者は、打鍵を線で捉える。
そしてそれらを打ちやすい打鍵塊に分解して、
一つの言葉を複数の打鍵塊の集合として扱う。
その、線の軌跡や、
打鍵塊の単位が、
仮に同じ配列を使っていても、
全然違うわけだ。
これが、
「2つの言語を同じ配列で打ったとしても別物」
ということだ。
私はペンを持っています。
watasihapenwomotteimasu.
と、
I have a pen.
の間に、どんな共通の運動軌跡や塊があるというのだろう?
26文字の位置を覚えることが配列を覚えること、
と初心者は考えているが、
それではブラインドタッチを使いこなす中級者にはなれない。
(str)をひとかたまりに打てる力(できれば1/2秒)、
(ong)をひとかたまりに打てる力(できれば1/2秒)、
そして(str)から(ong)に滑らかに繋げる力(トータルで1秒)が、
英語にとって必要だ。
(suto)をひとかたまりで打てる力(できれば1/2秒)、
(ron)をひとかたまりで打てる力(できれば1/2秒)、
(gu)をひとかたまりで打てる力(できれば1/3秒)、
そして(suto)と(ron)と(gu)を滑らかに繋げる力
(できれば1秒半以内で)が、
ローマ字にとって必要だ。
この2つは、同じ能力を使ってはいないよね。
一応似た言葉としてstrongとストロングを取り上げたが、
それでもこんだけ違うんだから、
もう共通点なんかほとんどないやん。
「私の名前は大岡俊彦です。
大阪出身で映画が好きです。
キーボードは実は嫌いです。」
という文を英語で書いたとして、
同じなのは内容だけで、
使う単語も、運指も、線の軌跡も、
打鍵塊も、全部違うんじゃないの?
そしてqwerty英語も、
qwertyローマ字も、
英語、日本語を書くときに、
非効率を指摘されている。
だったら、それぞれに特化した、
違う配列を使うべきなんじゃない?
いや、私はqwertyで英語もローマ字もやってるから、
という人もいるだろう。
でもそれは、異なる配列を使ってるだけなんだよ。
あなたは実はすでに2配列をマスターしてるんだ。
だってstrは日本語にないし、
sutoは英語にないからだ。
運動こそが配列の正体だ。
並べられた文字が配列ではないのだ。
「そこにどんな打鍵塊があるか」が、
配列なんだよね。
ちなみに薙刀式のストロングを示す。
・・・・・ ・・・す・
ろ・と゛・ く・・・・
・・・・・ ・・ん・・
く+゛の同時押しで「ぐ」になる。
比較的打ちやすい線をもっているし、
慣れたらひとつの打鍵塊として打てるよ。
ここまでは中級者の話だ。
上級者は?
「どうとでも打てるほどに、
無限の線や打鍵塊を打ってきたので、
まあ同じっしょ」
という境地に至る。
つまり、
「qwertyは英語でもローマ字でも同じ配列で使える」
という人は、
ブラインドタッチのド素人か、
日本に1000人くらいしかいない、
競技レベルの頂点クラスだね。
(suto)を一息で打てないのなら、
あなたはド素人の側にいる。
そして僕がqwertyローマ字を批判するのは、
このときtが遠くて打ちづらいことだ。
qwerty英語はあまり打たないが批判するとしたら、
strのtrは逆順のほうが打ちやすいのに、
ってことかな。
「たくさん覚えたくない」という恐怖が、
「26だけ覚えれば使える!」
という宣伝文句に引っかかり、
それでqwertyローマ字が日本に広まった。
(このことは数々の資料で検証されている)
最初はJISカナのほうが多かったにも関わらず、
50カナ+26アルファベット>26アルファベット
という、嘘の方程式を信じさせられたのだ。
実際は、打鍵塊単位で考えなければいけなかったのに。
そしたら何百、何千が必要だとわかるのに。
そして、その何千の打鍵塊で、
英語と日本語の共通部分は1/5もないと思う。
そしてそうするなら、
別々に打ちやすい流れを持ったふたつの配列を使うべきだ。
打鍵塊単位が記憶の一単位なのだから。
どっちにも使いにくい流れの打鍵塊を、
あなたはわざわざマスターしているわけさ。
ブラインドタッチは運動軌跡である。
無茶な運動よりも動きやすい楽な振り付けのほうが、
速くてずっと打ち続けられる。
新配列は、その最小労力の文字配置はなにか?
を追求する研究だといえる。
それでも、
26という魔法に騙される人が後を絶たない。
そもそもJISカナがqwertyローマ字よりも出来が悪いのが悪い。
合理的なカナ系新配列が最適解だと思うけどね。
(ここは異論があってよい)
(追記)
大西さんの話によると、
大西ローマ字と大西英語は共通点が多く、
英語用の追加パーツがある、みたいな感覚で、
2つの配列というほどではないそうだ。
もともと日英共用で設計されてるから、
という理由はあるかもしれない。
そしたら日英共用前提の、
tomisuke、eucalynなどと並べて比較してみたくなるが、
誰か日英共用を2種類使える変態紳士はいるだろうか?
まあ、どちらにせよ、
qwertyはローマ字用にも英語専用にも作られていないので、
2つの配列になるのではないだろうか。
2026年01月18日
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