ちょっと近道できるなら、人間は誰でも近道をする。
そうやってできたものを一般に獣道という。
なぜかキーボードは、この100年、
そうした獣道が誕生する事を許さなかった。
我々配列勢は、
この獣道をつくる、ないし他人の獣道を利用する人々である。
否、現行キーボードに疑問を持つ全ての者は、
獣道を勝手につくってよい。
ショートカット、マクロ、
単語登録、省略入力(「あ」でありがとうございますとか)
などの、
システムに許された獣道は、
使ってる人もたくさんいると思う。
でもそこから先はできない。
なぜなら、
これまでqwertyの文字を入れ替えることはできなかったし、
キーの場所を動かすこともできなかったし、
打鍵法則を変える(これとこれの同時押しであれが出るなど)も、
できなかったからだ。
回路上のキーの位置を入れ替えるのは、
配列エミュレータやファームウェアでできるようになった。
物理上のキーを動かすのは、
自作キーボードでできるようになった。
打鍵法則を変えるのは、
配列エミュレータやファームウェアでできるようになった。
たぶん、ほとんどの人が、
変えられる、変えていいことを、知らないのだ。
獣道をつくらずに、
四角四面のキーボードとの付き合い方しかしてないのだ。
獣道はつくれる。
つくっていい。
多くの人が、
仮に変えられると知ったとしても、
「元に戻れないのではないか」
「それと標準を使い分けられないのではないか」
と恐れると思う。
じゃあお前は友達の前と、
上司の前で態度を変えないのか?ということだ。
社長の葬式に行くときの服や態度と、
合コンに行くときの服や態度は同じなのか?
ということだ。
人はTPOで色々と使い分けられるのだ。
慣れの問題に過ぎない。
自転車とバイクと車を乗れるだろ。
そういうふうにすればいいだけのことだ。
普段はラフで乱れた服装をしてて、
先生が来た時だけ襟元を締めときゃいいんだよ。
それくらいできるだろ。
なんでラフにしたいのか?だよ。
きっちりやってたらめんどくさいから、
そうするんだよ。
結果、気持ちがおおらかになり、
のびのびとできて、ほんとうの自分に戻れるならば、
不必要な鎖なんて外しとけばいいじゃんって思う。
これは合理性である。
合理でものを考えれば、
答えはあきらかだ。
なぜ人は配列を変えようとしないのだろう?
第一に、できると知らないからだ。
第二に、できたとしても不安なのだ。
その不安を、ひとつずつ解消してあげることは、
我々配列勢のつとめかもしれない。
だって経験者しかわからないからね。
「どうしても混乱してしまい、使い分けられなかったので、
僕はお勧めしない」という人がいてもいい。
獣道をゆかずに、
襟を締めて、四角四面に生きればいい。
「意外とできるもんだし、全然いけるわ」
という人が増えたら、
50:50の確率で行けるのか、
70:30の確率で行けるのか、
95:5の確率で行けるのかが、わかってくると思う。
「混乱したからやめた」という人は、
5/100くらいだと思うんだよなー。
それもすぐにやめてしまって、
混乱期を乗り越えられなかっただけに見えるケースが多い。
(他にもやめた理由はあると思うが、
総合的に見て、みんなやってみる価値はあると思う)
ちょっと斜めにいくだけよ。
みんなやるだろ。
そんな気軽さでいい。
あー、これは便利と思えば、
続けてればそのうちマスターするし、
違うなと思えばやめればいい。
「世の中にどんな新配列があるか知りたいし、
比較して検討したい」という人は、
僕の過去記事が参考になるかもしれない。
数十の配列は出てくると思う。
困ったら大西配列やっとけば、
たいていなんとかなる。
その後別の配列に移るときも基礎ができるので便利だし。
メーカーはナッシュ均衡のせいで、
新しいキーボードを提案出来なかった。
靴メーカーが各個人に合わせて靴をフィットさせるほどには、
うまくいかなかったのだ。
JIS規格で縛って、普及には役立ち、
品質を一定以上にするには役立ったが、
その代わり現状を変更できない宿業を負ったのだ。
メーカーがやらないなら、
個人がやろうじゃないか。
そういう時代に入ったと言える。
僕はカタナ式、薙刀式をつくり、
それを打つためのベストの物理キーボードを研究している。
オールコンベックス&ティアドロップの組み合わせは、
現状ベストだと考えている。
現状がおかしいと思う人は、
そうした獣道を参考にしてほしい。
そもそもに戻ると、
キーボードでの日本語入力は、
IME、エディタも含めて、
すべて「技能のある秘書が清書するためのもの」
として設計された。
それを無理矢理に全員に使わせていることが、
無知の政策だと僕は考えている。
「日本語を皆が自分で書くこと」を、
想定して設計されたものを使うならいいけれど、
そうなってないことに、
僕はノーを突きつけたい。
今のところそれができてるのはフリックだ。
僕はフリックでは足りなくて、
もっとたくさん書きたい。
つまり一般用ではなくプロユースのものが欲しい。
文句を言うだけならバカでもできるので、
僕は自分の力で精一杯、獣道をつくっている。
他の獣道の参考にしてもらってもいいし、
この獣道に参加して、
どんどん太くしてもらっても良い。
もっといい獣道が見つかるかもしれないし。
オールコンベックスrev3が今夜予定だけど、
それを買ってもらっても、
僕には1000円も入らない。
キリのいい価格にするために100円の桁を繰り上げているだけだ。
DMMと佐川急便の手数料もあるし、
儲けだけ考えれば原価30%でやってもいいんだけどね。
さすがに高杉よなw
そんなこんなで、
「獣道ってどんな感じ?」と、
決められたルートしか歩いたことのない人の、
目に止まるようになりたいものだね。
獣道を行く者は、
悪く言えば人柱だ。
埋まって死ぬ者もいるだろう。
でも良さげなら、おーいこっちはいいぞーと、
手を振るだろう。
2026年02月11日
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