思ったことを全部言ったり、
思いついた端から台詞を書いていくのは、
人間も知らないし物語も知らない素人だ。
その人物は、何を言わなかったのか。
なぜその時、それを言わなかったのか。
そういうことにスポットを当ててみよう。
普通それを言うだろうという場を用意し、
言わなかったら、それは何かの意思表示になるかも知れない。
物語における全てのことは、理由があるからである。
(単なる忘れとか破綻は、論外)
そこまで露骨でなかったとしても、
その人物が、どうしてそれを言わなかったのか、
理由を考えるだけで鍛練になる。
その場では言うべきでないと判断した
時期尚早だと思った
相手の為の思ってぐっと我慢した
言わない方が自分に得があるから
それは言ってはいけないと口止めされていたから
あとで二人きりになったときに言おうと思っていたから
勇気がなかった
事前に用意していたのに、全部とんだ
うまく言う言葉が見つからなかった
誤解を招くと思った
喧嘩になるくらいなら、自分が我慢しようと引いた
相手にショックを与えないために
相手にダメージを与えるために
サプライズ
嘘
相手の成長を待つため
などなどなど。
これ一本で映画が書けるよね、うまくいけば。
さよなら、その言葉を言えばほんとうに終わってしまうから、
僕はぐっとこらえた。
これがラストシーンになるストーリーを作れば、
それだけで号泣ものの名作を作れるだろう。
何でそれをあのときいってくれなかったんだ!
ふざけんな!
これがクライマックスに来るストーリーだって、
いくらでも作れるだろう。
何を言い、何を言わないのか。
物語の種は、こういうところに転がっている。
ためしに5分でなんか書いてみなさい。
人間も、物語も、
思ったことを言うことではない。
2017年05月23日
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