世界に魅力があったり、
人物に魅力があったり、
人間関係に魅力があったり、する。
しかしそれらは永遠不変ではない。
それは常に変化する。
しかも、我々の日常よりも、
少しばかり速いスピードで。
その疾走感こそ、物語の魅力だ。
置かれた状況は刻々と変わる。
人間関係も、人の考え方も態度も変化する。
世界も崩れて変化して行く。
つまり、世界の微分は0ではない。
常に変化している形が、物語の状態だ。
どんなに魅力がある点でも、
次の瞬間には別の点に移っている。
それが物語だ。
だから、とてつもない魅力を放つ瞬間があるとしたら、
それはその僅かの瞬間のことである。
それはすぐに消えてなくなってしまう光のようなものだ。
物語と少年少女は相性がいい。
それは、変化して行く生き物であり、
一瞬の煌めきが貴重だったりするからだろう。
(オッサンやオバサンは、もう変化しなくて、
煌めきが足りないから、物語の主人公になりづらい。
しかしオッサンオバサンが、少年少女のようになる瞬間は、
物語の余地があるかも知れないね)
つまりは、物語とは、少年少女の一瞬の煌めきだ。
ある瞬間の輝きだ。
それはもう通りすぎたものにも関わらず、
あまりにも魅力的なので、
その瞬間を永遠に閉じ込めておきたくて、
もう少しここにいたいと思わせる何かである。
当然のことながら、
物語は、さらに魅力的な何か窯変してゆく。
どんどん魅力が増えていかないと、
面白い話ではない。
最初の方がよかった、と言われるだけだ。
シリーズ2作目もよくこの罠に落ちる。
前を越えるのは、とにかく大変だ。
ハードルはどんどん上がって行く。
私たちは、自分の設定した、どんどん上がって行くハードルを、
次々に越えなければならない。
忍者の修行のようだ。
2017年10月30日
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