自作配列をつくりたい人はいるだろう。
つくりかたを纏めておく。
まず事前準備。Windowsの場合。
1. DvorakJをダウンロード
2. すでにあるローマ字系配列を触って、どう言う感じか学習
3. 改造したりして、DvorakJの記法に慣れる
4. いよいよ設計タイム。妄想を捗らせよう
ローマ字の場合、
ほとんどは「アルファベットの並び替え」になると思われる。
ローマ字は、以下の27音を並べることで設計される。
母音:aiueo
子音:kstnhmyrw
濁子音:gzdb
半濁子音:p
外来語用子音:fv(ほかにもth、dh、twなど)
記号:x(またはl)、。ー
特殊:んっ
さらに、
不使用アルファベット: qcjl(またはx)
の計31。
英数用記号との共存も考えたり、
「」?!あたりの記号も必要かどうかで総数は決まる。
(カタナ式、新下駄のように、
記号を含むが、打ち方を特殊打法にバインドしているものもある)
あるいはカタナ式のように、エンターやBSやカーソルや、
その他のものを単打にしてもいいのだ。
基本方針は、
・左右に子音母音を分離して左右交互打鍵とするもの
(分離型。左子音右母音、その逆)
・左右に母音はバラバラでよいから運指効率を高める(非分離型)
のどちらかになる。
(左右ともに置く、という特例もあるけど、
大抵どっちかしか使わないようになる)
また、
・yを子音と母音の間のどこに置くか(子音の後にも母音の後にも来る)
・んっー、。はどこに置くか(母音の後しか来ない)
・ホームポジションをどう定義するか
(ノーマル、一個離す、近づける、
カタナ式のように「左薬指小指不使用、右小指不使用」にする、
中指薬指は上段とするなどなど)
・清音と濁音の関係性(清音の近くに濁音を置く、母音側を濁母音とする)
・半濁音との関係性(hだけbpがある)
など考慮するべき点がある。
頻度と連接とホームポジションと指の運動能力には、
深い関係があり、
これを煮詰めて試行錯誤しながら並び替えをしていくことになるだろう。
・二重母音ou、ai、eiをどう打ちやすくするか
・子音連接をどう考えるか
・日本語と外来語では子音や母音の流れが違うこと
なども配置に影響を与える。
・撥音拡張(「aん」などのキーを作る)
・拗音拡張(ya、yu、yoキーを作る)
・漢字二文字目拡張(き、く、ち、つなどの漢字の二文字目に頻出キーをつくる)
などのやり方もある。
あるいは、英語と共有するかどうかも分岐がある。
(CtrlやAltのショートカットはqwertyに戻す手もある)
さらに、シフト方式を採用するかどうかも。
「何かを押しながら何かで何かが出る」(通常シフト)、
「何かの次に何かを押した時だけ何かが出る」(前置シフト)、
「何かと何かの同時押しで何かが出る」(同時シフト)
がポピュラーだ。
同時シフトに関しては、
「あるキーとあるキーが○ミリ秒以内に押されたとき」か、
「通常シフトを双方向に定義する」かのアルゴリズムがある。
前者は「押した時だけ気にしていればいいが、
単打と同時の分離を○で決定するのが難しい」、
後者は「確実だが、離し時の判定になるため直感から外れる」
というメリットデメリットがある。
また、「AとBを押しながらCだとD」
のような、より複雑なシフト方式を考えてもよい。
たとえばカタナ式はシフト方式を複数搭載し、
「清子音をスペースキーをシフトがわりにして濁子音化」、
「スペースキーをシフトがわりにして句読点」、
「双方向シフトで、RKでM、HNでW」、
「変換キー無変換キーをシフトがわりにしてショートカット」
などを採用することで、
打鍵範囲を減らしている。
これらのことを、
自分の指の感覚、日本語頻度統計、
実際に打ってみた感覚(速度、疲れ、練度の必要性)、
計算的評価、他人の評価、
などを参照して調整していく。
考えることはたくさんある。
考えただけではダメで、やってみてわかることもある。
頭では出来ても指が出来ないとか、
その逆もある。
全てが納得いくには、三ヶ月から半年はかかると思う。
もう完成だ、と思ってからも直したいところが出て来たりするし、
カナ配列の方が気になったりするし。
途中で、名作配列をいくつか経験することで、
作者の考えが手に取るように分かったりするだろう。
配列を自分で設計することで、
配列そのものへの感度が上がることは、よくあることだ。
僕は最終的にカナに転向したので、
ローマ字を極めるとどうなるかは分からない。
健闘を祈る。
名作をちょっとだけ自分用に改造するのが、
実は楽かもしれない。
2019年07月10日
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