それぞれを列挙してみよう。
【配給サイド】
(映画館主たち。映画会社から供給を受けるだけで、
仕入れを自分で決める(単館)か、
仕入れが自動的に決まる(チェーン店)か。
セブンイレブンに例えると、店舗):
儲かる商品だけ納品してください
売れない商品は不良債権なので
儲かる理由をプレゼンしてください
(シリーズもの、有名芸能人、有名原作なら担保があるでしょ?)
(単館は仕入れは館長の自己責任、
チェーン店は自動的に)
【製作サイド】
(大きなビジネスの枠組みをつくり、
神輿を作ってから監督を呼ぶ。
セブンイレブンに例えると、フランチャイズ):
会社がトータルで儲かればよいです
でも会社ってのは四半期ごとに決算報告しないとね
その為には売れ線と野心作のバランスが8:2かな?
安パイは半分ぐらいあればいいですかね?
(会社によって異なる)
うちらの付き合いのある会社で作ってください、
彼らを食わせなきゃならないので
(宣伝会社、グッズ会社、提携CG会社、
提携芸能事務所、提携音楽事務所など)
お金はカツカツなんで、銀行から借りなきゃ、
その為には「儲かるスキーム」をプレゼンしなきゃ
おっと、配給サイドにも「これは儲かります、不良品じゃないです」
を説明しなきゃ
前例に習います、で大体納得するでしょ
大体見えたら、監督を呼ぼう、このお皿をまとめてもらおう
【監督】
(本来は作者だが、ビジネス上の主役ではない。
セブンイレブンに例えれば、
材料と儲け額だけ与えられて、弁当を開発するシェフ):
全く新しい映画をつくりたい
似たようなやつは飽き飽きだ
【観客】
全く新しい映画を見たい
似たようなやつは飽き飽きだ
ただしクソ映画はまっぴら、
最悪保険があれば納得
さて、4者の目的は一致しない。
唯一一致するのは、
監督と観客の「新しい映画が見たい」「似たようなやつは飽き飽きだ」
である。
しかし、
【製作サイド】→【監督】→【製作サイド】→【配給サイド】→【観客】
という作業工程において、
監督の望みは叶えられず、
多くを望まない監督だけが、
「儲かる」映画を作らされ続けることになる。
ハリウッドでは、
そうやって一度でも成功した監督や脚本家は、
自分が【製作サイド】に乗り出すことが多い。
単館の館長のように、自分で作り自分で仕入れる。
世紀の傑作は、こうして作られることが多い。
ビジネスの仕組みが日本とアメリカで違うことは知っているが、
どう違うのかまでは詳しく知らない。
だが日本のガラパコスシステムでは、
観客と監督の望む、
全く新しい映画は作られず、
次善策の、「作る前から観客が見込めるやつ」
が作られ続ける。
そして小さな製作サイドはどんどん潰れ、
どんどん大きな製作サイドに合併していっている。
個性がない、同じビジネスのスキームの作品ばかりになる。
ぼくは全く新しい映画を見たいし、作りたい。
映画は金がかかりすぎるのだろうか。
どうすればいいか、まだわかっていない。
配給サイドのたとえば3割だけ、
「がら空きになっていいからチャレンジ枠」
のスクリーンがあるといいとずっと思っている。
そこだけ500円とかにしてさ。
風魔ドラマはそういう枠だと思って闘った。
そこから呼ばれたのはキャストだけだったが。
2019年09月10日
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