2021年02月03日

読む速度は、言う速度

正しいシナリオの読み方は、
言う速度で読むことだ。

逆算すれば、正しいシナリオとは、
言う速度で書かれるべきである。


僕が思考の速度で書くタイピングに拘っているのは、
まさにこれで、
概念が出てくる速度を捉えない限り、
書くのが遅くなってしまうからである。

もちろん、
書いてみて、もっといい言い方があるなとか、
考え直すことはあるので、
ただ書き下すことだけが書くことではない。
むしろリライト8割である。

にしても、言われる速度で読まれるように書き直すわけだから、
これより遅く書くことに意味はない。


正しい小説の読み方は、
その書かれた速度で読むことだと言う。

じっくり言葉を選んで、
牛歩のような思考をする文章ならば、
それはそのように読むべきだ。

高速で脳を覚醒させ、
目まぐるしく展開するジェットコースターは、
その速度で読むべきである。

逆に、
書き手は、そのような想定速度というものがある。
その速度で読むように、口に出してリライトする人もいるくらい。


シナリオは小説と違い、
明確な時計がある。
多少の早口やマシンガントークはあるだろうが、
「普通に人が喋る速度」は一定だと考えるわけだ。

作家によってその速度は微妙に異なることもあるし、
役者や監督によっても体内時計が違うこともあるけど、
基準は声に出して読む普通の速度だろう。

この速度で読んだ時に、
わかりにくい表現があるべきではない。

この速度で読んだ時に、
リフレインや韻を踏むのが効果的であるべきだ。
もっと早く読まないと効かないとか、
もっと遅く出ないと効かないとかは、
リアルタイム芸術であるところの、
シナリオでは使えないテクニックだ。

音楽ならばBPMを途中で変えられるけど、
シナリオは一定である。
1分で400字が標準だ。(実際には改行や空白で、300ちょいだろう)


400字を1分で執筆するのは不可能だ。
しかし、その速度で読まれるものを書いている、
という自覚は常に持つべきである。

書くことはなんという遅さだろう。
あなたが書く速度に、文章の持つリズムを合わせてはならない。
小説家なら許されても、シナリオライターは許されない。


posted by おおおかとしひこ at 00:13| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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