2022年07月29日

ストーリーとは、「やっぱなし」が出来ないことだ

ストーリーとは事態の進展である。
といってもよく分からない。

「後戻りできない段階の、積み重ね」
と考えるとよい。


たとえば戦争がなぜ緊急事態でひどいのか、
というと、
人がたくさん死に、街が破壊されるからである。

「やっぱなし」は出来ない。
死者は帰らないし、街は同じ形に戻らない。

ある場所を占領したら、「やっぱなし」はない。
ある場所を奪還するときに、たくさん破壊があっても、
「やっぱなし」はない。
成功すればまだ犠牲に黙祷できるが、
失敗したらたくさん無駄死にがあるだけだ。

誰が何を命令したのか。
どんな作戦が立案されたのか。
どんな成功と失敗があったのか。
どれひとつ、「やっぱなし」が出来ない。

だから戦争はひどい。
それゆえ、これがストーリーの原型になると思うとよい。


どんな理由がそこにあるのか。
何が決定され、それは「やっぱなし」にならないのか。
行われた行為は、「やっぱなし」にならないのか。

ならないこと、覆せないことが、
「事態の進展」である。


戦争ほどでないにせよ、
「ふつうのストーリー」だとどうだろうか。

お金を沢山使うこと
何か大事なことを言ってしまうこと
契約すること
気持ちが変わること
行動して決定すること
人を傷つけること、傷つくこと

もちろん、人を殺したり、死んでしまうこと、破壊すること

などなど。


この、「やっぱなし」に出来ない、
後戻りできない何かを、
出来るだけ早い段階でやるとよい。

そうすればするほど、
「後戻りできず、前に進まざるを得ないなにか」
になり、
それがストーリーを前に進める原動力になるからだ。

最初のセリフが「別れましょう」
からはじめれば、
彼女のハートをもう一度ゲットする話なのか、
別の女に行く話なのかのどちらかである。

引き返せない決定は、
それだけで「じゃあどうしよう」と、
安定から不安定になり、
人は安定を求めるようになる。

それがストーリーの前進力になるわけだ。



途中、どこかで、「やっぱなし」
に出来ない、何かが決定した瞬間があるだろう。
悪い決定でもいいし、いい決定でもいい。
それらによって、
どのように事態が変化していくかが、
ストーリーの骨であると思うと、
わかりやすく全体を俯瞰できると思う。


ストーリーは常に緊急事態で、
「やっぱなし」が出来ないポイントだらけだ。
だから主人公は、もがくのだ。
一進一退で、ゴールを目指すのである。
posted by おおおかとしひこ at 00:00| Comment(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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