2023年01月10日

アイデアの芽は、連想

どうやってアイデアを思いつくのか。
世の中にある無限の要素を、
どう有限化して限定された時間軸に押し込めるのか。

色々な人が色々な法則を提唱していると思うけど、
僕は連想からかなあ、と思っている。


もちろん、ある日突然ひらめきが来ることもあるけど、
それは奇跡待ちでしかない。
もっと現実的なアイデアの出し方をマスターしておく必要がある。


アイデアとはどういう形をしているか、
を考えると、
芋づるなんじゃないかと思う。
アイデア単独の何かがあるのではなく、
あるものとあるものをくっつけたり、
あるものからあるものを引き出したり、
そういうリンクや線のようなものがアイデアではないか。
それの初期状態をつくるときに、
連想が有効だと思うわけだ。

Aがある。
AといえばBだな、
BといえばC……
あるいは、AといえばB2だ、
B3もB4もある。
B2からはC1もC2もあるな……

みたいに、連想というのは、
どんどんつながりが広がっていくことである。
その中でも、
「いい連想」と「そうでもない連想」がある。
いい連想とは、
あまり聞いたことがない連想で、
でもよく考えると分るものを言う。

そうでもない連想は、よくある連想だ。

電車といえば、駅、バス、駅前、
景色、鉄オタ、写真、旅行、時刻表、
なんかを思い付くのがよくある連想だね。

痴漢、いつも同じ時間に乗っているあの子、
遅刻しそうで踏切を飛び越えてパンツが見える、
電車と競争する、
飛行機から見えた電車、
などはあんまりないけど分るという連想だ。

いっぽう、
電車といえば、AI、クリスマスツリー、
ポテサラ、
なんかは全然関係ないから、連想ではない。
この、真ん中をうまく思いつけば、
アイデアの芽になるよ、ということ。

で、芽だけじゃ育たない。
それが育つには、
よくある連想を使ったり、
関係ないものを混ぜていくんだよね。
つまり、真ん中を芯にして、両方から転がしていくわけ。

たとえば、痴漢を題材にして、
鉄オタが痴漢と間違えられる話をつくることはできるよね。
そのときに全然関係ないクリスマスツリーを入れ込むことも可能だ。
鉄オタと痴漢だと電車から近すぎるから、
関係ないものを混ぜこむことで、
ベタを避けるようにするわけだ。
三題噺みたいだけど、こんな感じでストーリーというのは作られ始めるような気がする。

で、
最初の電車と痴漢のところが、
電車と鉄オタという近すぎるところではアイデアが生まれにくい。
電車とクリスマスツリーでもアイデアが生まれにくい。
近くてやや遠いものあたりの、
絶妙な距離感のときに、
アイデアは生まれる、
ということを言おうとしている。

遅刻しそうだから踏切を飛び越える、
なんて距離感から、
いきなり死んでしまって転生する、
では電車から遠すぎるので、連想としてはやりすぎだと思う。
でもそのあとが面白ければ別にいいけど。


アイデアは生命の海のようなものだ。
なんでもいろんな要素がそこに浮いている。
それらが結合して、
次第に生命のようになっていくには、
最初の結合が重要で、
それってまったく異なる偶然のマリアージュではなくて、
微妙な距離感の連想なんじゃないかと思うわけ。

もちろん、ストーリー本編に書く順番はこうとは限らない。
鉄オタの事情からはじめて、
慌てて電車移動する羽目になったが、
そこで痴漢に間違えられて、
という風に順番を変えたっていいわけ。

アイデアと最終的な構成や出来上がったものは、
一致している必要はない。
まず何を芯にして、雪だるまを転がすか、
という話をしている。

その芯が、よくある連想の結合ならば、
あんまり広がらないし、
離れすぎている連想(むしろ無関係)ならば、
それもつながりにくい、
ということなのだ。

だから適切な距離感での連想をうまくできたら、
話は転がりやすく、
適当なアイデアだといえるだろう。


だから、
最初に何かを書き、
そのまわりに連想される何かを書いてゆき、
それらが興味深い結合をしたら、
それについて深く考えて発展させる、
というような、アイデアの練り方があるくらい。

だから、連想力のない人は、
アイデア出しにむいていないと思う。
平凡な100の連想をしつつ、
絶妙な距離感の連想を出せれば、
そのうちストーリーというのは形を成していくような気がする。
その芽は、「これまであったようでなかった組み合わせ」だと思うのだ。
連想の範疇でありながら、
誰もやっていなかった連想。
それを思い付けば、何かが生まれやすいと思う。

連想しよう。
なんでもいい。
なんでもいいわけじゃないが、
思い付きに制限をかけないほうが、
思い付いては捨てることが出来るので、
どんどん生まれやすくなる。
一個一個を大事にしていると少子化するから、
こういうときはマンボウのように生むといいぞ。
そのうち、どれかが興味深い結合を生むからね。
posted by おおおかとしひこ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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