まずはプロットを書き出してみて、
これをレポートするジャーナリストの気分になってみよう。
プロット自体が、
「起こった出来事の時系列リスト」だとする。
それを順番に提示されるだけで面白いのが理想だ。
だけど大して面白くないパートもあるかも知れない。
そこを省略できないか?と考えたり、
そこに別の何かを投入することで、
面白く見せることは可能か?
などと考える。
「恋人がデートを重ねて、ついに結婚する」
なんて部分は、よく素敵な音楽に乗せて一気に見せることもある。
そのように省略技法を使う手もある。
オープニングで、回想的な経緯を挟んでいくやり方などもあるよね。
一旦、時系列をバラしてみよう。
あなたがこの事件を長いルポタージュとして書くとして、
まず見出しをどうするだろう?
事件の本質的な何かを抽出するに違いない。
そこから導入は、事件の始まりだろうか?
別にラストシーンから始めてもいいんだぜ。
見出しの結論が分かりやすく、
この事件を紐解いて理解するに適切ならば、
そういう手もある。
真ん中あたりの、
この事件の決定的なシーンから始めてもいいのだ。
見出しとファーストシーンは、
つまり誘引と誘導である。
誘引は、
なぜあなたはこの事件をレポートしようと思ったのか?
が含まれるわけだ。
こんな面白い事件が起きたんだよ、
こんな興味深いことが起こっているんだよ、
聞いて聞いて、これは為になるぞ、これはすごいぞ、
などのような気持ちが、
誘引にはある。
あなたがドヤ顔で発表したいあなたのこととは関係がない。
あくまであなたはジャーナリストだ。
他人の解決した事件がある。
その事件の一部始終を伝えたい人だと思って、
「こんな奇妙な話があるんですよ!」
という立場で考えるのだ。
仮にロシアのウクライナ侵攻をレポートするとして、
誘引はどうする?
「『軍事演習』がなぜ戦争になったか」
でもいいと思うし、
「プーチン狂う」
でもいいと思う。
「狂ったリーダーvs戦場に残ったリーダー」
でもいいかも知れない。
「電車で分かれた軍人と恋人」
から始めたっていいのだ。
歴史的事実、時系列はひとつであるが、
レポートはどの切り口から入ってもいいのだよ。
どのようにしたら誘引できるか?
この事件を人々に伝えるには、
どのようにして本質を圧縮して、
面白い角度から切り取ってみせるか?
ということを考えるのだ。
それがタイトルである。
そしてファーストシーンは、
そのタイトルから、
本編への橋渡しの役割を果たすわけ。
その歴史的事実を語るのに、
ここから始めると分かりやすいぞと。
導入とはそういうことだ。
じゃああとは語り順になるわけだ。
何も時系列順でなくともよい。
このような順で語ると、
その時系列が、そのレポートの切り口の角度で理解できる、
という風になる順がよい。
セカンドシーンはファーストシーンの直後でもいいし、
だいぶあとでもいいし、だいぶ前でもいいし、
一方他の場所では、でもいいのだ。
そしてサードシーンは、以下同じ。
混乱せずに、歴史的事実をうまく解説できればよいのだ。
ルポタージュと歴史的事実の関係は、
調理法と食材の関係だと思えば良い。
刺身でもいいし、カレーにしても良いのである。
ご飯で食べても良いし、ナンにしても良いのである。
あなたの作った「歴史的事実」を、
どのように「レポート」するべきか?
どこから語ると誘引できて導入しやすいか?
そしてそれらを、
時系列通りに語る必要はなく、
事件の全貌が理解できるように語れば良い。
ためしに、
以下のパターンを試しなさい。
1. ラストシーンからはじめて、
全てを回想形式にして、ラストシーンで終える
2. ものすごいシーンからはじめて、
その○日前、みたいにしてはじめてそのシーンへ至り、
そこからは順番に展開
3. 交わる二つのラインを、交互に描く
4. ラストシーン、その前、その前…とやって、
ファーストシーンで終わる
5. 最低三回、先に結果を見せてから、
時系列を遡るまたは事後解説してみる
もし他のパターンを思いつけば、
それもやってみても良い。
そのことによってどのような効果が得られるか、
それだとダメな理由はなにかを、
自分の言葉にしてみることだ。
逆に、そのような構成に適した話はどういうパターンだろう?
などと考えるのも良いだろう。
ひとつ留意するべき点がある。
時間順に語らないと、
ひとつだけ減じるものがある。
「主人公と共に、この事態を解決しようとしている感覚」だ。
今これを減らしてでも順を変えるか、
主人公との強い結びつきが大事かを、
選択できるという訳だ。
2023年01月07日
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