2025年03月01日

出オチを回避するためには

引きを考えろ。出を考えるな。


出オチとは、出たはいいが、そこがピークで、
それ以上面白くならないことだ。

基本的に、何かこの続きがある前提、
つまり線でお話は動いているのだが、
それを書くことができず、
ただ点での面白さで出オチを書いてしまうことが、
下手な人には多い。

世紀の出オチキャラクターに、
僕はダースモールをよく上げる。
あんなにカッコイイのに、ダブルブレード構えたところがピークなんだぜ。
まさに出オチ。出ておしまい。すぐ死んだし。


これを防ぐためには、
出るところを考えるのをやめることだ。
出たー! すげー!を考えるから駄目なのだ。

そうではなく、引きを考えるべきなのだ。
引きといっても、誘引のほうではなくて、
シーンのラストの意味の引きだ。

こうなりました。次どうなる?で終わったり、
こういう新しいことが起きた、次どうなる?で終わったりする、
シーンのラストのことである。
これで、次に期待させて、引きをつくったあと、
次のシーンでその続きを考えることになるわけだね。

で、これで次を考えていなくて、
引きをつくるだけではやはり出オチと変わらない。
引きを作っている時は、
すでにプロットができていて、
次の展開が分っているときだ。
だから、なるべく次に期待できるように、
「分っていて」引きを作るのである。

「さあ、どうなる?」ではないはずだ。

「Aをするのか?」「Aをしないのか?」
「Aか?Bか?」などのような、
具体的なヒキになるはずだ。
もちろん、
Aだとバレては困るから「Bなのか?」とミスリードしたり、
「一体なんだ?」とAを伏せるやり方もあろう。
しかし次はAだと決まっているから、
計画的な引きをつくることが可能なのだ。


出オチの困難なところは、
「次どうするか決めていない」ところにある。
出たはいいが、次どうしよう、というのが出オチだ。

じゃあ、出オチのあとに、それからどうするとか、
展開があればいいんじゃないか?
その通りだ。
なので、出オチになりそうになったら、次を考えておくべき、
という単純な話になる。


「衛府の七忍」は、
怨身忍者誕生まではすごく良くできていたのに、
その次がなかった。
「次々に七忍が誕生する」までしか決まってなくて、
その次にどうするがなかった。
「七人が集まって徳川幕府へ侵攻する」なのか、
「まず三人が集まり、四人と戦うことになる」なのか、
「バラバラに徳川幕府に挑んだ結果敗北し、
互いに協力することになる」のか、
決まっていなかった。

たとえば最後のパターンが決まっているならば、
第一の忍者誕生の引きは、
「江戸城に新月の夜忍び込み、家康の寝首を掻く」と、
引を作ればよかったのに。
あるいは、「江戸城は難攻不落の城だが、
家康は年に一度駿府城に帰る。防御がザルのそっちで、
新月の夜忍び込むぞ」と引きをつくればよかった。
つまり、目的である。
目的を明確にするところで、引きをつくればよい。

大目的は「家康を殺す」だが、
その具体目的、小目的をつくればよいのだ。
そうすると、点が線になり、「つづき」が発生する。



出オチは点で爆発させることだ。
我々は線でつないだものを爆発させる、
連続爆発班である。
一点だけ爆破が成功しても意味がない。
ひとつの爆発は、
全体の爆発の中で役割がある。

だから、引きで線をつないでいくと繋ぎやすい。
爆発が次の導火線になるわけ。


出が面白いより、引きが強い話の方が、
よっぽど面白いぞ。
だって「つづきを」ってなるからね。
出オチは、出より面白い引きを考えられませんでした、
という作者の敗北宣言なのだ。
posted by おおおかとしひこ at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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