引きを考えろ。出を考えるな。
出オチとは、出たはいいが、そこがピークで、
それ以上面白くならないことだ。
基本的に、何かこの続きがある前提、
つまり線でお話は動いているのだが、
それを書くことができず、
ただ点での面白さで出オチを書いてしまうことが、
下手な人には多い。
世紀の出オチキャラクターに、
僕はダースモールをよく上げる。
あんなにカッコイイのに、ダブルブレード構えたところがピークなんだぜ。
まさに出オチ。出ておしまい。すぐ死んだし。
これを防ぐためには、
出るところを考えるのをやめることだ。
出たー! すげー!を考えるから駄目なのだ。
そうではなく、引きを考えるべきなのだ。
引きといっても、誘引のほうではなくて、
シーンのラストの意味の引きだ。
こうなりました。次どうなる?で終わったり、
こういう新しいことが起きた、次どうなる?で終わったりする、
シーンのラストのことである。
これで、次に期待させて、引きをつくったあと、
次のシーンでその続きを考えることになるわけだね。
で、これで次を考えていなくて、
引きをつくるだけではやはり出オチと変わらない。
引きを作っている時は、
すでにプロットができていて、
次の展開が分っているときだ。
だから、なるべく次に期待できるように、
「分っていて」引きを作るのである。
「さあ、どうなる?」ではないはずだ。
「Aをするのか?」「Aをしないのか?」
「Aか?Bか?」などのような、
具体的なヒキになるはずだ。
もちろん、
Aだとバレては困るから「Bなのか?」とミスリードしたり、
「一体なんだ?」とAを伏せるやり方もあろう。
しかし次はAだと決まっているから、
計画的な引きをつくることが可能なのだ。
出オチの困難なところは、
「次どうするか決めていない」ところにある。
出たはいいが、次どうしよう、というのが出オチだ。
じゃあ、出オチのあとに、それからどうするとか、
展開があればいいんじゃないか?
その通りだ。
なので、出オチになりそうになったら、次を考えておくべき、
という単純な話になる。
「衛府の七忍」は、
怨身忍者誕生まではすごく良くできていたのに、
その次がなかった。
「次々に七忍が誕生する」までしか決まってなくて、
その次にどうするがなかった。
「七人が集まって徳川幕府へ侵攻する」なのか、
「まず三人が集まり、四人と戦うことになる」なのか、
「バラバラに徳川幕府に挑んだ結果敗北し、
互いに協力することになる」のか、
決まっていなかった。
たとえば最後のパターンが決まっているならば、
第一の忍者誕生の引きは、
「江戸城に新月の夜忍び込み、家康の寝首を掻く」と、
引を作ればよかったのに。
あるいは、「江戸城は難攻不落の城だが、
家康は年に一度駿府城に帰る。防御がザルのそっちで、
新月の夜忍び込むぞ」と引きをつくればよかった。
つまり、目的である。
目的を明確にするところで、引きをつくればよい。
大目的は「家康を殺す」だが、
その具体目的、小目的をつくればよいのだ。
そうすると、点が線になり、「つづき」が発生する。
出オチは点で爆発させることだ。
我々は線でつないだものを爆発させる、
連続爆発班である。
一点だけ爆破が成功しても意味がない。
ひとつの爆発は、
全体の爆発の中で役割がある。
だから、引きで線をつないでいくと繋ぎやすい。
爆発が次の導火線になるわけ。
出が面白いより、引きが強い話の方が、
よっぽど面白いぞ。
だって「つづきを」ってなるからね。
出オチは、出より面白い引きを考えられませんでした、
という作者の敗北宣言なのだ。
2025年03月01日
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