いうまでもなく英語は無拡張のタイピングでよいので、
単位時間あたりの打数に速度が完全比例する。
ところが日本語ではそうではない。
その辺の「先入観との齟齬」があるように思う。
Dvorak vs qwertyなどという、
タイプライター時代からある対決を考えると、
○打鍵/秒という数字で、速度は測定できてしまう。
kpmがいいのかwpmがいいのか、
論争はあれど、文字数と入力打鍵数は一致する。
そうそう、wpmのwordが「5文字のこと」ってきいて、
は?ってなったな。
I love you.が3ワードじゃないんだってさ。
10打鍵だから2ワードなんだって。
単語の単位も必ずスペースで区切られるし、
英語はタイピングの測定に向いた言語だと考えられる。
日本語がそうでないのはあきらかだ。
漢字変換がある。
文節の区切りを機械的に判別することはかなり難しい。
(ひらがなですら難しいのは、
普段IMEの精度を見てればわかるし、
出来上がった文章からはさらに困難だろう)
だからほとんどのタイピングゲームでは、
漢字変換がなく、カナ文字数で判定したり、
アルファベット文字数で判定する。
それでも、母音とその他と拗音で打鍵数が変わるから、
○打鍵/秒が即文字速度と一致していない。
拡張入力がある。
ローマ字系新配列で「ん」キーをつくる。
NとNN問題に左右されずに「ん」を打てる。
XNの2文字送出ないしNNで実装されている。
これをやる時点で○打鍵/秒という単位からはずれてゆく。
カナ配列の場合、
シフトキーを打鍵数に入れるか入れないか問題がある。
親指シフトは親指キー+文字キーを「1打」と称していて、
そこはフェアだと思えない。
ステノワードなどは、
10キー組み合わせの単語登録を使いこなして、
速くする手法を使っている。
だから、出来上がりの文字に対する速度で測定すればいいと思う。
その単位は「分あたり」かな?
60秒で打てる文章は、
速い人で大体100〜200文字だ。
仮に200としても、
同じ課題で競わない場合、
ランダム出題で問題の質が揃わないという問題がある。
問題の質を平均化するには、
大数の法則で、より大きな文章なら、
大体揃うやろ、と考えるべきで、
だから800〜1000字ぐらいないと、
漢字変換を伴う日本語というものは、
文字種の質がそろわないのでは?
と僕は思う。
というわけで、
それらの量を打つ切りのいい数字で、
「10分あたり変換後文字数」が、
「リアルな日本語を打つ」ことの指標として、
ふさわしいのではと僕は考えている。
○打/秒で測定可能な英語とは、
言語の事情が違うよな。
カナ配列の打鍵動画を見て、
「速くない」という人のことを時々考える。
○打/秒の数値はqwertyより遅いからね。
たぶん自分のqwertyの○打/秒基準で見て、
それより速いか遅いかで判断してるのだと思う。
たとえばqwertyで秒8打(ふつう)できる人は、
秒7打までのカナ(タイパーの入り口)を遅いというと思う。
まったく異なる速さの次元なのに気づかないのだろう。
RTCの日本最高峰のJISカナを見ても、
秒12打くらいできる人は遅いと感じるのではないかなあ。
それもこれも、
○打/秒で測定できない言語を使ってる、
という自覚がないからではないかな。
かつて「親指シフトがものすごく速かった」
という都市伝説についてよく考えるのだが、
訓練された親指シフターは秒4カナ=秒4アクション以上で打てる。
その中でも速い人は秒5打くらいは行ってただろう。
そして80年代当時のJISカナ、qwertyローマ字は、
単純に秒4打以下の速度でしか打ってなかったのでは?
と想像している。
というのも、その伝説を語る人ほど、
打鍵の理解の解像度が低いからだ。
上の話を理解した上で語ってなくて、
単にキーのダダダダ…が周囲の誰よりも速かった、
と語ってるだけじゃないかと想像する。
ほんとは一人一人に聞き取り調査してみたいけどね。
それくらい、○打/秒は、言語とタイピングにたいして、
プリミティブな理解に過ぎない。
英語は一対一対応なのが誤解に拍車をかけている。
2025年03月29日
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「言葉の量」をどう定量化するかと言う問題ですが
「打鍵数」が日本語の量を表さないのはその通りですが
「文字数」はそれはそれで
「おい」と「憂鬱」が同じ2文字、
「百舌鳥(もず)」と「北海道(ほっかいどう)」がどちらも3文字、といった問題もあります
1000文字ぐらいで測れば平均化されるよねというのは、打鍵数で考えても一緒でしょう
いずれにせよ、英語のmonkey typeのような、ランダム単語をスペース区切りで1分間程度測定するものは、
日本語のタイピングにおいてあまり意味のない測定法と思います。
こうした議論なしに、
「新配列は○○だから遅い/速い」という安直な感想になるのが、
歯がゆいわけです。
1000文字以上、初見、変換ありが、
今のところ高校生クローズドの毎パソしかなくて、
これのオープンな形で競えるものができないかなあと。
ただ問題文の質を揃えないと難しいため、
結局「問題文ガチャゲーム」になるのが否めないんですよねー。
「本人の練習量に依存しすぎる」というのがありますけどね
極端な話
普通の人が1ヶ月練習した薙刀式と
競技タイパー10年鍛えたQWERTYローマ字じゃあ比較する意味もないので
練習量を揃えた上で測定できなければ、配列の性能はわからないのが辛いところです
「○○配列○年目」で区切っても、練習密度が違うと変わるしなー。
そもそも英語の○打/秒と、タイピストの実力は比例するのか、
という問題もあると思います。
文章では、文脈による次の単語の予測や、数語でまとまる成句など、
単語を超えたタイプ力もあると思うので。
これは「最強の武術流派はなにか」という、
80年代から散々問われてきた問いと同じです。
プロレス最強、相撲最強、極真空手最強、柔道最強、ムエタイ最強、
総合格闘技最強、軍隊格闘技最強、人殺しの時代の武術最強…
「その人による」「ルールによる」
「ルールに応じた練習を積んできた人最強」が答えなんですが、
それじゃつまらんので、
「○○配列はこういう時に強い/弱い」を、
言語化していけば面白くなると考えています。
たとえばqwertyは「瞬間風速は速いが1時間の長文は手を壊す」
配列だということを、
長文大会などで示したいなーなどと考えます。
薙刀式はそういうところで強いと思うし。
ただ映えないので、そういう場もないと…
逆にそれを利用して、k-code(漢直)に少しでも興味持ってくれる人がいればなあと思い、Xにこつこつと毎日速度をポストしてたりします。
(ただ、200前後をウロウロしてるしたいして速くない(?)という。)
(300前後になれば見た人に安直な感想として「おっ」と思ってもらえるのかも?)
200は相当速いと思うので、
動画をXに貼り付けるべきと思います。
百聞は一見にしかずなので。