2025年07月09日

閉塞した場所がタイトルなものは、そこの中の掟がキモ

ある一つの場所だけを舞台にした物語は、
結構パターンが多いよね。

因習の残る古い村、教室、学校以外の教室、病院、
とあるホテル、店(レストランなど)、タクシーやバス、
クルマ、飛行機などの乗り物、
ある寄宿舎、ある島、噴水のある広場、吉祥寺を舞台にする、
などなどなど。

これらの面白さを決めるのは、
その世界独自のルールだと思う。
ある場所に限定されていて、
そこから出ないパターンということは、
異世界ということである。

つまり、中世でドラゴンと魔法の世界、
というときと同じで、
「ある架空の世界」を舞台にしているのと同じわけ。

たとえばお仕事ものも同じ構造だ。
ある界隈を舞台にしている、
ということはある場所を舞台にしていることと大体同じ。
そこから出ないことが暗黙のルールになっているからね。
そこでしか通用しない特殊ルールがあることも同じだね。


たいてい、
その特殊ルールを知るための、
「知らない者」が出てくる。
主人公が多い。
新米です、的な。だから誰かが教えてくれる、
というパターンが多いと思う。

そのルールの全貌がわかるまでが風呂敷を広げることで、
そこからはたいてい脱出が焦点になることが多い。

脱出という積極的な場合もあるし、
卒業という場合もあると思う。
古い習慣を改革して、より新しい世界に生まれ変わらせるパターンもあると思う。


結局、
人間は異世界に行きたい。
それは旅をしたいという無意識と同じだと思う。
まったく別のところに行き、
まったく違う習慣を体験して、
まったく違う結末を迎えて、
「やっぱり家が一番」と安心したいのかもしれない。

だから、その特殊世界の、特殊ルールが、
その異世界のキモになってくるわけだね。


閉鎖的な世界は特殊な進化をする。
外界と遮断されたところから、独自ルールが発展するからだ。

それを煮詰めたらどうなるか、
考えるだけで楽しいではないか。
あるいは、そういうものを沢山調べても面白い。
病院には病院独特の人間関係があるらしい。
それだけで面白いよね。


今、縁あって少年野球の世界を取材している。
これはこれで独特の世界でおもしろい。
これがうまく物語化できるかは知らないが、
そのへんの境目がわかってきたら、
また何か書くかもしれない。

何が面白いって、熱を持っている人がいることよね。

僕、天才を追いかけた偉人伝とか好きなんだけど、
共通して言えるのは、へんてこな熱を持つことだ。
それが人間の正体なんじゃないかって時々思う。
なんでそれが大事なのか、
そこに突き詰めた何かがあるような気がする。

閉じた世界は、何かの情熱を閉じ込めている。
そこにおもしろみがあるのだと思う。
posted by おおおかとしひこ at 09:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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