ある一つの場所だけを舞台にした物語は、
結構パターンが多いよね。
因習の残る古い村、教室、学校以外の教室、病院、
とあるホテル、店(レストランなど)、タクシーやバス、
クルマ、飛行機などの乗り物、
ある寄宿舎、ある島、噴水のある広場、吉祥寺を舞台にする、
などなどなど。
これらの面白さを決めるのは、
その世界独自のルールだと思う。
ある場所に限定されていて、
そこから出ないパターンということは、
異世界ということである。
つまり、中世でドラゴンと魔法の世界、
というときと同じで、
「ある架空の世界」を舞台にしているのと同じわけ。
たとえばお仕事ものも同じ構造だ。
ある界隈を舞台にしている、
ということはある場所を舞台にしていることと大体同じ。
そこから出ないことが暗黙のルールになっているからね。
そこでしか通用しない特殊ルールがあることも同じだね。
たいてい、
その特殊ルールを知るための、
「知らない者」が出てくる。
主人公が多い。
新米です、的な。だから誰かが教えてくれる、
というパターンが多いと思う。
そのルールの全貌がわかるまでが風呂敷を広げることで、
そこからはたいてい脱出が焦点になることが多い。
脱出という積極的な場合もあるし、
卒業という場合もあると思う。
古い習慣を改革して、より新しい世界に生まれ変わらせるパターンもあると思う。
結局、
人間は異世界に行きたい。
それは旅をしたいという無意識と同じだと思う。
まったく別のところに行き、
まったく違う習慣を体験して、
まったく違う結末を迎えて、
「やっぱり家が一番」と安心したいのかもしれない。
だから、その特殊世界の、特殊ルールが、
その異世界のキモになってくるわけだね。
閉鎖的な世界は特殊な進化をする。
外界と遮断されたところから、独自ルールが発展するからだ。
それを煮詰めたらどうなるか、
考えるだけで楽しいではないか。
あるいは、そういうものを沢山調べても面白い。
病院には病院独特の人間関係があるらしい。
それだけで面白いよね。
今、縁あって少年野球の世界を取材している。
これはこれで独特の世界でおもしろい。
これがうまく物語化できるかは知らないが、
そのへんの境目がわかってきたら、
また何か書くかもしれない。
何が面白いって、熱を持っている人がいることよね。
僕、天才を追いかけた偉人伝とか好きなんだけど、
共通して言えるのは、へんてこな熱を持つことだ。
それが人間の正体なんじゃないかって時々思う。
なんでそれが大事なのか、
そこに突き詰めた何かがあるような気がする。
閉じた世界は、何かの情熱を閉じ込めている。
そこにおもしろみがあるのだと思う。
2025年07月09日
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