2025年09月13日

【薙刀式】キー配列のエポックメイキングアイデア大全

様々なアイデアが、キー配列を進化させてきた。

それを一覧する試み。100あります。

(年代や順番は違うかもです。
誤りや補足などあればコメントに書き込んでください)


(もくじ)

0. 日本語のローマ字表記(明治政府)


【タイプライター〜電信期】

1. シフトによる大文字化(qwerty英語)
2. シフトキーによるレイヤー化(qwerty英語)
3. 母子分離(英語タイプライター)
4. よく使うキーを近くに置く(qwerty)
5. 標準運指ブラインドタッチ(英語タイプライター)
6. よく使うキーは強い指に置く(Dvorak)
7. 行ごとにカナを近くにまとめる(JISカナ)

【ワープロ期】

8. カナのレイヤー化(JISカナ)
9. 3段以内にカナを収める、親指同時打鍵による3レイヤー化(親指シフト)
10. 小指外にBS、ESC(親指シフト)

11. 左右母子分離ローマ字(M式)
12. 清音中段、その濁音を下段、半濁音を上段(M式)
13. ローマ字で「ん」キー(M式)
14. レイヤードローマ字(M式)
15. 拗音レイヤー(M式)
16. 撥音拡張レイヤー(M式)
17. 入声拡張レイヤー(M式)
18. 二重母音拡張(M式)
19. 左右対称コラムスタッガード(M式)
20. 機能キーを中央集権化(M式)

【初期PC時代】

21. 濁音に関する排他的配置(TRONかな配列)
22. 単打キーと修飾キーを兼ねる(SandSなど)
23. 分割スペースキー(Easy-Ease)
24. 親指連続シフト(新JIS)
25. 左右交互打鍵(新JIS)
26. スペース変換(ATOK)

【Windows95以降】

27. 英数キー、かなキー(Mac日本語版)
28. 無変換、変換キーの別活用(民間)
29. スティッキーシフト(英語圏)
30. 中指前置レイヤーによるカナ配列(花配列)

31. GAアルゴリズムによる機械設計カナ配列(花配列)
32. MS-IMEのローマ字テーブル上でのカナ配列実装(月配列)
33. 中指前置の同手と逆手をわける(月配列系列)
34. 濁音レイヤー(月配列系列)
35. 拗音レイヤーを別に持つ(月配列系列)
36. 清濁別置(飛鳥配列)
37. 同時連続シフト(飛鳥配列)
38. アルペジオ打鍵の活用(飛鳥配列)
39. 機能キーを文字配列内に入れる(飛鳥配列)
40. 数字を123……順にしない(飛鳥配列)

41. 文字領域同時打鍵化(下駄配列)
42. 1モーラ1アクション(姫踊子草配列)
43. 8×3マトリックス(蜂蜜小梅配列)
44. qwerty未定義連接の活用(Azik)
45. 2ストローク漢字(T-Code)
46. 3ストローク漢字(TUT-Codeなど)
47. 新聞統計による漢字ひらがなの並べ方(T-Code)
48. 連文節変換(IME)
49. 送り仮名部分を明示(SKK)
50. 左右同時打鍵ローマ字(Phoenixカナ配列)

51. 逆順を認める順押しで同時と判定(Phoenixカナ配列)
52. キー共有(ハイブリッド月配列)
53. ア段省略ローマ字(カナガワ配列)
54. 「っ」キーの創設(行段系ローマ字)
55. かにホームポジション(JISカナ、民間の運用)
56. Ωホームポジション(初出: ?)
57. 100万字統計による2連接(新下駄配列)
58. シフトキーとのアルペジオ運指(新下駄配列)
59. 標準運指を崩した同手同時押し(新下駄配列)
60. 「」←(初出: 新下駄配列?)

61. ya, yu, yoを含む8母音化(きゅうり配列)
62. 母音の2段配置(和ならべ配列、Km式)
63. 修飾キーを押してる間はqwerty(DvorakJ)
64. 子音に濁音レイヤー(カタナ式)
65. 連続シフトで母音はそのまま(カタナ式)
66. 10本指を全部使わない(カタナ式)
67. BS、カーソル、エンターをセンターにした左右分離(カタナ式)
68. 1文字飛ばしのアルペジオ(カタナ式)
69. 左右同時打鍵と単打の組み合わせローマ字(よだか配列)
70. 全部単打カナ(いろは坂配列)

71. 全同置全排他(薙刀式)
72. 中核の語をアルペジオにする(薙刀式)
73. 繋ぎの語(薙刀式)
74. FGでIMEオフ、HJでIMEオン(薙刀式)
75. 句読点確定、記号確定(薙刀式)
76. 相互シフト(薙刀式)
77. 斜め親指キーキャップ(薙刀式)
78. サドルプロファイルキーキャップ(薙刀式)
79. オールコンベックスキーキャップ(薙刀式)
80. fnキー(ノートパソコン)

【自作キーボード以降、漢直、その他】

81. 親指レイヤーキー(自作キーボード)
82. 数字をテンキー状に配置する(ノートPC、自作キーボード)
83. tap-hold(自作キーボード)
84. tap dance(自作キーボード)
85. マクロ(多くのプログラマブルキーボード)
86. レイヤーキーを2個押しにする(薙刀式)
87. 固有名詞モード(薙刀式)
88. 部分合成漢直(蒼頡輸入法)
89. カタカナによる漢字合成(葦手入力)
90. Home Row Mod(自作キーボードなど)

91. 学習をオフにして変換の回数を覚える(タイパー)
92. 同音異義語を別の読みで登録(民間)
93. 運指最適化(qwertyタイパー)
94. angle mod(Colemak)
95. wide mod(Colemak)
96. ヒートマップ
97. N-gram
98. 漢字を除いたカナ頻度だけのカナ配列(のにいると)
99. 変換キーを配列内に入れる(メビウス式)
100. 同時押しによる一音節入力(英語ステノワード)



(以下本文)


0. 日本語のローマ字表記(明治政府)

ローマ字の起源は、ポルトガル宣教師のイエズス教会の、
日本語辞書に遡れるそうだ。
江戸の鎖国を解き、世界と交流しようとしていた明治政府は、
それをもとに世界で通じる日本語の表記法をさだめた。

詳しくいうとめんどくさい。訓令式、ヘボン式など色々ある。
我々が気にしているのは、
日本語をどうキーボードで入力するか、なので、
そこに絞ってみていくと、
ローマ字入力法は、
訓令式とヘボン式の両論併記
(siでもshiでも「し」、tiでもchiでも「ち」、
ziでもjiでも「じ」など)である。

が、訓令式にもヘボン式にもない定義がある。
(「ディ」がdhi、「っ」がxtu、「ん」がnn、n(後に母音とyが来ない時)、
nx、「ぁ」がxa、la、
「しゃ」がsha、長音を「ー」とする、など)

そもそも現実世界で訓令式とヘボン式両論併記をしていたのに加えて、
第三のキメラを足しているのが、
ローマ字入力という不幸である。

訓令式は、子音と母音にわけ、
一つずつ採用してカナの代わりとするものだ。(拗音など例外あり)

ローマ字入力はこれを基本として、
ヘボン式の例外(shi、chiなど)を許可している。
そもそも「し」「ち」はs行、t行の発音ではなく、
別行の音が混入しているので、
「日本語は50音に整理できる」というのが幻想だったりする。

まあそのへんをすっとばして、
訓令式は子音×母音、
すなわち、kstnhmyrwgzdbp×aiueoの形式に、
強引に整理したものともいえる。

qwertyローマ字は、
英語で開発されたqwertyキーボードで訓令式ローマ字を打とうとするものである。
せっかく訓令式に整理されたものを、
バラバラに置かれたqwertyで打つことに、
なんの合理性があろうか?

のちに出てくるが、
「行段系ローマ字」は、
子音×母音に整理された訓令式を、
たとえば左子音、右母音において、
左右交互打鍵で打とうとするものである。

まあ、カナはなんでも行×段で表されるから、
qwertyで打っても行段系、フリックで打っても行段系なんだけど、
「母子左右分離型ローマ字」が正確に言いたいことだろう。
だけど「行段系」というとこれのことを指すことが多い。
(例: SKY、きゅうり、和ならべ、Dvorak、M式、
カタナ式、Eucalyn、Tomisuke、大西配列など)

以下、歴史を戻り、
タイプライター時代からのアイデアを整理していこう。



1. シフトによる大文字化(qwerty英語)

大文字と小文字を違うキーに置いてあった、
26×2=52キーあるタイプライターもありました。
だけどシフトキーの発明によって、
大文字小文字同置という概念が生まれたのである。
レミントンタイプライターが有名にしたが、
オリジナルのアイデアかは知らないので補足してください。


2. シフトキーによるレイヤー化(qwerty英語)

おもに記号文字で、
記号キーのシフト側に、別の文字を置こうぜ、
という考え方。
関連する記号(;のシフトは:など)の場合もあるが、
関連しない記号の方が多い(1の上に!など。
?キーがあってその上に!ならわかるのだが)。

関連しようがするまいが、
「あるキー面の上にレイヤーを積む」
という考え方が、シフトキーで定着した。
ただ、
「文字の上は大文字」は生理的に譲れなかったのだろう、
「文字の上に別の文字」は、まだ発明されていない頃の話。


3. 母子分離(英語タイプライター)

初期のタイプライターに、すでに母音と子音を分離した配列がある。
これは言語の成り立ちを考えれば当然だが、
レミントンの普及によって廃れていく。
(レミントンはqwertyが優れていたのではなく、
シフト機構が優れていたから売れた。
たまたまそこにqwertyがあったから、
みんな変えられなくなったのだ)

母子分離はDvorak、ステノワード系へ受け継がれる。


4. よく使うキーを近くに置く(qwerty)

レミントンのタイプライターは1890年代のものだ。
1をI(アイ)で、0をO(オー)で代用したので、
89とIOを近接させたのがqwertyのIOの位置の根拠だ。
同様に、
ER、GHなど、頻出連接が隣置になっている。
(全てのキーをそのようには考えていなかったのだろう。
たとえばINやOFをやる手もあったのにね)


5. 標準運指ブラインドタッチ(英語タイプライター)

タイプライターは目で見て打つものとして発明された。
qwertyもだ。
だが、それをブラインドタッチしたほうが速く打てることに、
人類は気づいてしまった。
ブラインドタッチにはいくつかの流派があったが、
最終的に勝ったものが、
現在まで受け継がれている。

だがqwerty英語も、qwertyローマ字も、
JISカナも、
ブラインドタッチ標準運指前提では設計されていない。
運用が設計を追いこしてしまったことは、
記憶に留めるべきだ。



6. よく使うキーは強い指に置く(Dvorak)

標準運指の導入によって、
「そのキーを押すのはその指にかぎる」
という1対1対応関係が生まれた。
だとしたら、
よく使う文字は強い指に担当させるべきだ。

「強い指」は英語の場合中指と思われていたみたい。
Dvorakは左右母子分離なので、
母音で最も使うE、子音で最も使うTは、
ともに中指ホームポジション。
(当時暗号解読のために、アルファベットの頻度統計はさかんに取られていた)

また、よく使うものは中段に、
そうでないものは上下段に、
人差し指から小指にかけて使用頻度を減らしていく、
という「合理の基本アイデア」は、
Dvroakが原点であろう。

「標準運指+頻度に応じた指の使用」
という新配列の前提になるアイデアは、
ここからである。


7. 行ごとにカナを近くにまとめる(JISカナ)

JISカナはサイトメソッド(キーボードを見ながら打つこと)を、
前提として設計された、もとは電報用の配列である。

これを設計する際、
頻度や連接に応じてカナを配置するべきとした山下案と、
見た目で探しやすいようア行、カ行……ごとに近くにまとめるべき、
とするStickney案の2つに絞られ、
エイヤでニコイチにしたものが現在のJISカナだ。

したがって、
「すべての段がまとまってるわけでもないし、
まとまり方に法則性があるわけでもないし、
頻度に合わせた配置にもなってないし、
よく出る連接が流れるような運指に当てられてるわけでもない」
という世紀の欠点だらけの配列が誕生したのだ。

これを日本標準とした役人は、
ひそかに日本の弱体化を担っていたスパイなのではと、
僕は疑っている。
もしタイムスリップできるなら、
この会議の場でもっと妥当な配列を提案したい。

「行ごとに規則的にまとめる」
というアイデアは、今でも50音順カナ配列として、
銀行のタッチパネルで見られる。
これと、合理的カナ配列の二択にするべきだったでしょ。

もしお暇なら、あいうえお順にJISカナをたどってもらいたい。
は?あほなのか?まとまってないやんって100%いうでしょ。
これでいて頻度にも連接にも配慮してないんだぜ。


8. カナのレイヤー化(JISカナ)

小書きをシフトカナにするのは、
qwerty英語からの連想でいける。
だが「ヲ」は「ワ」のシフトであったり、
句読点が「ネ」「ル」のシフトであったりなど、
わずかながらレイヤー化されている。
「マイナーならレイヤーにしてもええやろ」
「記号類ならレイナーにしてもええやろ」
という意識だ。


9. 3段以内にカナを収める、親指同時打鍵による3レイヤー化(親指シフト)

標準運指で取れるのは30キーぐらいでしょ、
だとしたらレイヤー化して、
「メジャーカナを単打に、マイナーカナをレイヤーに置くしかない」は、
親指シフトのアイデアだ。

そして親指キーとなら同時打鍵できるとして、
3レイヤーにしたのも親指シフトのアイデアだ。
同手シフトでマイナーカナ、
逆手シフトで単打面の濁音化、
というアイデアも、親指シフトのものだ。

つまり親指シフトは3つ新しいアイデアをつくった。
当時としては大進歩だから信者もいるし、
大進歩すぎてついていけなかった人もいるわけだ。


10. 小指外にBS、ESC(親指シフト)

親指シフトのもう一つの革命は、
機能キーをホームポジションからリーチしやすいところに、
再配置したこと。
しかし全ての機能キーではなく、
この2つしか持ってこれなかったのは、
限界よね。



11. 左右母子分離ローマ字(M式)

左手に母音、右手に子音を配置して、
左右交互打鍵でローマ字を打つ、というアイデア。

もともとDvorakがそうであるが、
英語用なので、子音数連がありえるから右手に子音を配置したDvorakに対して、
M式は子音の数が多いから右手にした、
くらいの劣化判断であろう。

12. 清音中段、その濁音を下段、半濁音を上段(M式)

大西配列のわかりやすいアイデアは、
すでにM式にあったと改めて確認。
(ただ中指と薬指が大西配列と異なっている)

13. ローマ字で「ん」キー(M式)

qwertyローマ字ではNNという世紀のうんこ打法になっているが、
最初から1打専用キーを置くところは慧眼。
「ん」はカナの中で第三位の出現率だ。
そのたびにNNしたりN何回かとまどうqwertyは、
まともなIQの人が作ったものとは思えない。

14. レイヤードローマ字(M式)

親指にレイヤーキーがあり、ローマ字がレイヤー化されている。
子音は拗音レイヤー、
母音は撥音拡張、入声拡張レイヤーとなっている。

15. 拗音レイヤー(M式)

子音のシフトで「子音Y」と拗音用の子音になる。
Yとの位置関係を考えなくてよいアイデア。

16. 撥音拡張レイヤー(M式)

「母音N」が打てる。

17. 入声拡張レイヤー(M式)

「母音K」「母音T」が打てる。
漢字の成り立ちは中国の音写であるが、
それにはパターンがある。
そのうちよく使うこの2パターンをフォローして、
漢字熟語を一気に打てるようになっている。
あとの二重母音拡張と組み合わせれば、
N I ZY UU B O IN K AK U TY OU
などのように打て、
打鍵数的にかなりお得。

18. 二重母音拡張(M式)

単打で、統計的に多いAI、EI、OU、UU、IIを打てる。

19. 左右対称コラムスタッガード(M式)

ロウスタッガードの脱却は、
多少頭がよければ誰でも考えることだ。
だがこれすら当時は受け入れられなかったんだねえ。
「標準でないものを怖がる」日本人の特性がみえるぜ。

20. 機能キーを中央集権化(M式)

左右分離の真ん中の空いた部分に機能キーを集中させることは、
すでにM式で実現していた。
自作キーボードの現在で初めて実現されたことが、
40年前に市販レベルであったのよねー。

M式で発明されたことがたくさんありすぎてビビる。
惜しむらくは、「なぜそれがよいか」の普及に、
NECが失敗したことだ。
理解されないわ、非標準でビビられるわで、
M式は普及レベルに至らなかった。

おそらく大西さんはこのことを知らず知らず、
大西配列×おさかなキーボードで、
実現してるんよね。


21. 濁音に関する排他的配置(TRONかな配列)

親指シフトでは、
「濁音になるカナ」は単打に置く、というルールがある。
その逆手シフトがその濁音になるルールだ。

だがマイナーな濁音になるカナ(例: そ)も、
単打側に置かなければならないため配字に強い制限がかかる。
であれば、
「単打側、レイヤー側のどちらかに濁音になるカナを置いて、
どちらであっても逆手シフトで濁音化すればよいのでは?」
というアイデアが濁音排他配置。

つまり、「同じキーの中に濁音になるカナは一つしかない」
というアイデアである。

これにより、濁音にならないカナでも単打側に出せて、
そのレイヤー側にマイナーカナで濁音になるカナを置けるため、
運指効率が爆上がりするのだ。

これは、のちの小梅配列などでも継承される。



22. 単打キーと修飾キーを兼ねる(SandSなど)

たとえばスペースキーとシフトキーを兼ねる。
押しっぱなしで他のキーを押すとシフトキーとして振る舞い、
他に何かキーを押さずに離したらスペースキーとして振る舞うようにする。
これをSandS(Space and Shift)という。

親指スペースがシフトキーになるので便利。

ほかにも、
エンター、BS、Del、IMEオン、オフなどと、
Ctrl、Alt、Win、レイヤーキーなどとを、
組み合わせてひとつのキーにできる。

欠点は、単打側のキーリピートが使えなくなること。
だけど主要キーを親指に集められる大発明だ。

自作キーボードなどでは親指島にそうしたキーを集めることが多く、
すでに常識化している。


23. 分割スペースキー(Easy-Ease)

英語キーボードのスペースキーは長い。
単語間をスペースでわける英語表記では、
スペースが最も使うキーで、
どれからも連接するために長くなった。

だが長すぎない?
2つに分割して、一方にスペースを、
一方に便利キー(たとえばBS)を入れようよ、
というのがアイデアの核である。
SandSと組み合わせればさらに強い。

そしてもっと分割すればもっと便利、
になるには、自作キーボードを待たなければならない。


24. 親指連続シフト(新JIS)

SandSのアイデアを、カナのレイヤーに応用したもの。
ただし、
レイヤーのカナを押しっぱなしのまま出せる、
という連続シフトに対応した。
(ふつうのシフトキーと同じ)
レイヤー文字を出すには毎回同時押ししなければならない、
親指シフト系とは一線を画す形式となった。


25. 左右交互打鍵(新JIS)

新JISのもうひとつの発明は、
連続しやすいカナの組み合わせをグループ化して、
左右に振ったこと。
これによって、片手連続が阻止され、
片手連続悪運指が追放されたことだ。
(これには異論があるが、飛鳥配列まで待たなければならない)

これは左右母子分離型のローマ字の、
理論的根拠にされることが多い。


26. スペース変換(ATOK)

かつて日本語の変換は、「変換キー」の役割であった。
スペースキーの左にNFER、右にXFERがあり、
J直下のXFER(transferの略)を右親指で押して変換をかけるか、
左親指でNFERを押して変換せずにひらがなのままであると指定するか、
などの操作をしていた。
これが無変換キー、変換キーの起源である。
(Windows以前、98の頃)
スペースキーはあくまで空白キーにすぎなかった。

日本語の空白は段落頭や図表の整形くらいにしか使われないが、
英語の空白は単語ごとに使われるため、
最も頻出のキーとすら言える。
だからタイプライター起源の英語キーボードでは、
スペースキーが最も大きく、左右どんな文字を打ってもリーチしやすい
(スペースバー)。
この操作法に近づこうと思ったのかはわからないが、
日本語でほとんど使われないスペースキーを、
変換キーと兼ねよう、
と発明したのがATOK(IMEのひとつ)だ。

このことによって、
変換キー(昔は2.5Uくらいあったけど)よりも、
物理的に大きな3U以上のスペースキーを、
頻繁に使うようになった。

以後、スペースで変換するんだから、
変換キーいらなくね?となり、
無変換、変換は役割を忘れられたまま、
スペースバーだけが長くなる歴史となった。
Windows 2022 Homeあたりから、
無変換をIMEオフに、変換をIMEオンにするキーに、
Macの方式(次項)をパクり、
無変換、変換キーは「日本語入力に使うキー」と、
役割をぼかされ続けている。


27. 英数キー、かなキー(Mac日本語版)

WindowsのIMEオフ(英数直接入力モード)、
IMEオン(日本語入力モード)の切り替えは、
全角半角キーによるトグル方式である。
(USキーボードの場合、Alt+`キー。`キーが全角半角の位置にある)

1回押せばオン、もう1回押せばオフだが、
今オンかオフかは、ブラインドタッチしていて画面を注視してるときには、
「打ってみるまでわからない」
というシュレディンガーの猫状態である。

「今どっちモードか」の確認は、
右下の制御ウィンドウを見なければならない。
それは仕事効率が下がるのでやらない。
つまり、USBの表裏どっち問題と同じだ。
1/2ギャンブルを常に抱えている。アホか。

(2022以降あたりから、
IMEをオンにしたら「あ」、オフにしたら「A」と、
画面中央にデカく表示するソリューションとなったが、
邪魔だし、画面中央を見てるとは限らないので気が散るし、
「今どっちか」を知りたいのにだいぶ前の情報は知らんし、
しかもWindowsはグローバルでIMEの状態を持ってなくて、
ウィンドウごとにIMEの状態をローカルでしか持ってないくせに、
ウィンドウ遷移したら今どっちかわからん、
というクソ仕様だ。
ちなみに最近グローバルに設定できるようになったらしい)

これに対してMacの方式は、
スペースキーの左に「英数キー」、右に「かなキー」があり、
「今から英数モードで打つ」(IMEオフ)
「今から日本語モードで打つ」(IMEオン)と、
明示的に指定可能であるスマートさだ。

今どっちかわからないなら、
打ちたい方を打ってから入力を始める、
という癖がつくので、
IMEの「今の状態」なんて知らなくても良い、
大変かしこい方法である。

最初に日本語入力をこれで僕は覚えたので、
Windowsに移行したとき、
IMEのオンオフ方式がアホにしか見えず、
嘘に嘘を塗り固めた小学生の言い訳にしか見えていない。

ちなみにCapslockキーは、
Windows日本語では「英数」キーで、
IMEオフにできるキーだ。
もう1回押すとオン。オイオイオイお前もトグルかよ。
え、じゃあCapslockしたいときは?
シフト+英数キーなんですってよ。
嘘に嘘を重ねた小学生かよ。

一応ひらがなカタカナキー(変換キーの右横だ)を使うと、
IMEの明示的オンができる。
つまり、Aの左の英数キーを左小指でIMEオフ、
変換キーの右のキーを右親指でIMEオン、
と明示的な指定は不可能ではない。
あまりの対称性のなさに、醜さすらある。

Macのスマートな解決法を見習えよ、
と僕は長年言ってきたが、
最近のWindows(Win10の後半、2022あたりから)は、
無変換を英数キー、変換をかなキーとして、
使うようになったんですってよ。
ようやくパクりましたか。

無変換キー、変換キーの伝統的使い方
(NFER、XFERの、親指で日本語変換を操作する)は、
この時点で失伝が確定したわけだ。






ここまではメーカーによるオフィシャルな市販品であるが、
以後、民間による工夫がたくさん出てくるようになる。






28. 無変換、変換キーの別活用(民間)

AutoHotKeyなどエミュレータにて実装。
SandSやEasy-Eraceのようなことを、
スペースキーの両隣の無変換、変換キーにバインドしようぜ、
という工夫たち。
無変換ctrl、無変換をBSに、
変換キーをエンターに、
無変換を←、変換を→に、
などがよく見られた。

また、無変換、変換をレイヤーキーとして、
機能キーレイヤーをつくる
(カーソルやBSや確定やコピペや、
よく使う記号などをホームポジションに)、
という拡張もたくさんあった。

とくに昔のキーボードは、
無変換、変換を使うためにFJ直下あたりに置いて、
幅も2U以上あったものだが、
地位の割に使用されないキーであった。
このアイデアは、だったらその一等地をもっと使おう、
というものであったが、
「無変換、変換は使わないから遠くに置く」
というのが最近のキーボードの流行り
(たとえばSL直下)なので親指ホームポジションから遠く、
どんどん廃れていっている。

親指ホームにたくさんの親指キーを置き、
活用しようという継承は、自作キーボードまで待たなければならない。


29. スティッキーシフト(英語圏)

シフトキーを離すタイミングが難しい
(2文字にシフトがかかっちゃうなど)から、
「シフトキーを1回押したあとは、
そのあとの1文字だけシフトがかかるようにして、
シフト離しは判定しない」
という割り切ったシフトシステムにした。

当然大文字が続くときはシフトFシフトBシフトI
などのように6打かかるが、
多くの英語文では最初の一文字と「私」のI、
固有名詞の最初の一文字しかシフトではないため、
重宝すると思われる。


30. 中指前置レイヤーによるカナ配列(花配列)

スティッキーシフトによるレイヤードで、
カナ配列をつくろうというアイデア。
ただ小指シフトは面倒なので、
一番強い指、中指のDKをスティッキーシフトキーにしよう、
というのが中指前置だ。

DとKはシフトキーの代わりなので、
どちらを使っても良いとする。
(基本逆手としたのは月配列?)

以降月配列系列の基本アイデアになっている。


31. GAアルゴリズムによる機械設計カナ配列(花配列)

コンピュータによって最適な配列がつくれるのでは?
てのは誰もが夢想することではあるが、
じゃあどういうプログラム、評価関数、手法なら、
計算最適といえるのかについては、百論あろう。
花配列はGAアルゴリズムによって、
それを試算したはじめての配列。

(のち月配列系列でたくさん実験される。
文字の頻度統計はカウントすればできるが、
「どのキーにそれを置くのが評価が高いのか?」
に関する定式や重みづけは、
その人の主観になってしまう。
FとJはどっちがどれだけ「打ちやすい」?
JとIは?……などに決まった数字がないのだ)


32. MS-IMEのローマ字テーブル上でのカナ配列実装(月配列)

常駐エミュレータを走らせることなく、
会社のセキュリティに引っかかることなく、
MS-IMEのローマ字テーブルだけで実装してしまえ、
というプログラマーならではの発想。
新JISの配置を、花配列の中指前置で、
MS-IME上で実装したのが月配列だ。

以後、この仕組みを用いて、
カンブリア爆発のようにMy月配列が誕生した、
基礎になるアイデア。


33. 中指前置の同手と逆手をわける(月配列系列)

オリジナルの花配列、月配列では、
「DまたはKのあとにレイヤー」であったが、
「Dのあとのレイヤー」「Kのあとのレイヤー」にわければ、
3レイヤー化できるよな、というアイデア。


34. 濁音レイヤー(月配列系列)

新JISまでは、濁点をあとづけすることで濁音化していた。
このためシフトカナの濁音は3打必要になっていた。
しかしTRONカナ配列の濁音に関する排他的配置を利用すれば、
濁音のレイヤーをつくり、
単打カナでもシフトカナでも、2打で濁音化が可能になる。

35. 拗音レイヤーを別に持つ(月配列系列)

拗音は全体の出現率は3%とマイナーだが、
2文字で構成されるわ、必ず小文字を伴うわ、
濁音化したり半濁音化したりするわと、
マイナー部を徹底的に使うため、
打鍵数が増えてめんどくさいことになりがちだ。
しかもイ段カナ+ゃゅょと規則的性質をもつ。

ということは、それらを別個に規則的にならべたレイヤーをつくれば、
複雑な打鍵はいらないし覚えやすいのでは?
と、規則的拗音面を持つ配列がうまれる。


36. 清濁別置(飛鳥配列)

清音と濁音が同じ位置である必然はない。
それぞれが別個の意味をもち、別個の連接を持つのだから、
覚えにくいというリスクを取ってでも、
最高の効率のためには別々に置くべき、
として、清音と濁音を法則性なくバラバラに置いたもの。

ほかに新下駄配列、月配列系などにあるが、
運指の効率とマスターまでの難易度にトレードオフがある。

メジャー濁音、がだでじど、あたりだけ別置にして、
マイナー濁音は同置にする、部分別置もある。


37. 同時連続シフト(飛鳥配列)

飛鳥配列は、「清濁別置親指シフト」
として開発がスタートした。
だがエミュレータソフト「親指ひゅんQ」のバグによって、
「親指同時打鍵でもあるし、SandSのように連続シフトでもある」
ものが生まれてしまう。

つまり普段は親指シフトのように打つが、
レイヤー側が連続する時はそのまま押しっぱなしでよい、
という新しい操作系を生んだ。

このことにより、
「シフトカナを連接しやすくする」という、
新しいジャンルが生まれたと言える。
清濁同置であればそうでもなかったが、
清濁別置なので、組み合わせがたくさんありえたのだ。


38. アルペジオ打鍵の活用(飛鳥配列)

連続シフトによって、運指は片手連続の方がやりやすくなり、
片手連続の良運指が研究されることになる。

最初は中段連続などの同段連続が多かったが、
次第に斜め運指、一つ飛ばしなど、
「片手で異なる指が打ちやすい流れ」を、
すべてアルペジオと呼ぶようになる。
(例: JI、JO、JL、MK、MOなど)

これは左右交互打鍵神話への、はじめてのアンチテーゼであった。
のちに大岡の測定調査により、
アルペジオ>左右交互>片手悪運指という、
わかってしまえば当たり前の結果が出されている。


39. 機能キーを文字配列内に入れる(飛鳥配列)

確定のためのエンターキー、キャンセルのためのESCを堂々と文字配列に入れた。
BSは親指単打に。
また、ホームエンドカーソルなどを控えめに小指外に。

機能キーをまるごと一つの有機機能にする、
というのは当たり前だけど怖くてなかなかやらないよね。
カタナ式、薙刀式に大きな影響。


40. 数字を123……順にしない(飛鳥配列)

数字の頻度で一番出るのは1と0だが、
それが小指にあるのはおかしい。
飛鳥では数字ですら並び変えの対象で、
頻度順に並べられた。
だが後継が現れないのはやっぱ使いにくいんじゃね?
(僕は数字段をブラインドタッチできないので、
自作キーボードでテンキーレイヤーをつくってそれで打ってます。楽)




41. 文字領域同時打鍵化(下駄配列)

月配列を前置シフトではなく、同時打鍵化したほうが使いやすいのでは?
という発想。
これまで同時打鍵といえば親指と、であったが、
「文字領域での逆手同時打鍵」をもちこんだ。
それが雪の上に二の字二の字を描いているように見えたから下駄、だそうな。


42. 1モーラ1アクション(姫踊子草配列)

「しょ」「じょ」などの拗音、
「ディ」「ファ」などの外来音を含めた、
1モーラの音をすべて、
「単打または同時打鍵の1アクション」にした。
余計な2打3打がなく、
発音と打鍵が、ついに一致したのである。
(親指シフトは「指が喋る」などと発音と打鍵の一致を言っていたが、
清音、濁音、小書きまでであり、
半濁音、拗音や外来音は2打以上を要した。
飛鳥配列は拗音や外来音は2打であった)


43. 8×3マトリックス(蜂蜜小梅配列)

「はちみつマトリックス」と読む。
蜂蜜小梅の名前の由来。
拗音をマトリックス化することはこれまでもなされてきたが、
規則的配置にするがゆえに、
イ段カナとは別のところに置かれるのがふつうで、
これがゆえ記憶負荷をかけている。
これをやめて拗音同置に成功したもの。

まずイ段カナを右手に全部置く。
その他外来音を形成する「て」「ふ」なども右手に。

左手の5×3を、以下のように定義する。
5列: ゃ/ァ ィ ゅ/ゥ ェ ょ/ォ
3段: 左親指面 / 単打 /右親指面

右手のカナと左手のマトリックスの組み合わせを同時押しすると、
そのカナの拗音または外来音が出る、
という仕組み。

(外来音に多少例外あり)

これによって、
拗音外来音を1アクション化する、
拗音同置を達成した。



44. qwerty未定義連接の活用(Azik)

qwertyローマ字には未定義の連接がある。
たとえばtkに当てられた定義はない。
Azikはこれらを利用して、
撥音拡張、二重母音拡張、「ん」「っ」「ー」キーの新設、
短縮ワード登録、
などをしてqwertyを改良していくアイデアである。

qwertyローマ字の上位互換になるし、
少しずつ取り入れていける便利さがあるが、
根本的なqwertyローマ字の欠点、
たとえばもっとも使われるAが左小指担当、
2番目に使われる子音Tは打ちにくい位置、
ホームキーをほとんど使わない、
などの歪みは引き継がれるため、
僕はあまり評価していない。


45. 2ストローク漢字(T-Code)

40キー×40キー=1600通りの2ストロークに、
漢字、ひらがな、カタカナ、記号類、
全部定義してしまえという剛腕漢直。
ひらがなとカタカナすら同置でないというスパルタ配列。

ただしカナ50×2=100、常用漢字2000なので、
1600では足りていないことに注意。

46. 3ストローク漢字(TUT-Codeなど)

じゃあ3ストロークなら全部はいるよね、
という上位アイデア。

47. 新聞統計による漢字ひらがなの並べ方(T-Code)

Dvorak配列の26アルファベットの並べ方を、
漢字カナにも適用しようとするとは自然だ。
T-Codeはその根拠を新聞にとった。

ただその根拠の統計も、
どのキーに優先的に置いていったのかのキーの評価も、
公式に発表されてないのでうさんくさい。
(かつてあったが、失われた可能性はある)


48. 連文節変換(IME)

この頃セットで進化してきたのが単文節変換から、
連文節変換への移行であろう。
より一気に書けるようになってきたので、
漢直に頼る理由はうすくなり、
誤変換はない、というのが漢直のアイデンティティに?

ただし、連文節変換になったがゆえに、
IME操作の種類が飛躍的にあがり、
その操作体系は現在に至るまで洗練されていないといえる。

なんでカーソルやエンターやシフトまで、
手を出張しなければ母語を打てないのか、
英語の簡単さにくらべて、
日本語操作が洗練されていないことに、
国民はもっと怒っていい。
(そのアンチテーゼがフリックであり、
国民は無意識にそちらに流れて、
Twitter民やLINE民になりはてているのだ)



49. 送り仮名部分を明示(SKK)

漢字変換の困難さは送り仮名が決まっていないことにもある。
SKKはSandSを用いて、
ローマ字大文字の部分を送り仮名の境目に指定する。

もちろんローマ字限定でありカナでは使えない。
(☆みたいな特殊記号になる?)

また、漢字変換の困難さは、
同音異義語の多さによるが、
そこまでフォローしているわけではない。
連文節変換の弱かった時代には重宝したであろうが、
今使ってる人はどこがいいのか、もっと語ってほしい。


50. 左右同時打鍵ローマ字(Phoenixカナ配列)

左に子音、右に母音を置き、
左右で同時押しすることでカナを出す方式。
ただし母音も、左手の「ア行」と同時押しする必要がある。

51. 逆順を認める順押しで同時と判定(Phoenixカナ配列)

Phoenixの同時押し判定は、
100ms秒以内に同時、などというタイムシフト方式ではなく、
ABの順押し、BAの順押しを同時と定義する、
という時間にとらわれない方式である。

なので、同時の苦手な人も使いやすい。
このアイデアは薙刀式の相互シフトにつながっている。


52. キー共有(ハイブリッド月配列)

「ょ」のあとには「う」「ん」などの特定のカナしか来ないから、
日本語であり得ない組み合わせ「ょあ」「ょえ」……
などを活用して、
「ょ」キーをシフトキーにしてしまえば、
1個キーを増やせたのとおなじよね?
という前置シフトのアイデア。

「ょ」などの小書きのほかに、
「、」「。」なども候補。

月見草、ブリ中トロなどが採用している。


53. ア段省略ローマ字(カナガワ配列)

日本語で最も使うローマ字はAで12%。
母音の中で最大。
(※ 英語ではE。言語によって異なるそうだ)

じゃあAはデフォで打たなければ打数を省略できるのでは?
というアイデア。

アラビア語でもAが多く、
それを表記しないということの流用だね。
影響下にヤウ配列、ニャウ配列など。


54. 「っ」キーの創設(行段系ローマ字)

qwertyローマ字の促音「っ」は、
子音2つを重ねる、タイピング的には悪運指のひとつ同鍵連打を用いる。
(JJ二連打よりもJKをローリングするほうが遥かに速い)
もちろん、
タイピングよりも遥か昔にローマ字の定義がなされたので、
「これはタイピングに具合が悪いから、
新たな打ちやすい促音を定義しよう」
としなかったqwertyローマ字の設計者に責任がある。

打ちやすい新しいローマ字を追求した新配列ローマ字たちは、
当然のごとく「っ」キーを新設した。
何が初出かは不明。
1987年のSKY配列には存在しないので、
これ以降と考えられる。


55. かにホームポジション(JISカナ、民間の運用)

JISカナは48キーをブラインドタッチしなければならないが、
FJのホームポジションで構えると、
右小指担当が12キーになる地獄配列である。

また、三大頻出カナ「い」「う」「ん」が、
上段と最上段にあるため、
重心が上にあるともいえる。

このふたつを解消するため、
上に一段ホームポジションをずらし、
さらに右に1キーずらして、
右手小指担当を12→8に、左小指担当を4→8にすることで、
左右負荷分散する方法論が編み出された。
qwertyでいえば、TとIがホームポジションというわけだ。
JISカナにはここに「か」と「に」があるので、
通称かにホームポジションとよぶ。

配列を変えずに、
運用でカバーしようという方法論だ。
だが、そんなことやってる暇あったら合理的なカナ配列つくるべきじゃね?


56. Ωホームポジション(初出: ?)

中指薬指は長いのだから、

 WE    IO
A  F  J  ;

がホームポジションなのでは?
というアイデア。

ロウスタッガードのキーボードしかなかったころは、
画期的なアイデアであったと思うが、
自作キーボードが生まれたため、
それはコラムスタッガードのことでは?
と上位互換が生まれてしまった。

いろは坂配列がこれを発展させた、
中指と薬指を1キー開けた、
特殊なΩを提案している。



57. 100万字統計による2連接(新下駄配列)

いよいよ新配列の中興の祖の登場だ。
僕は新下駄配列が日本語配列のひとつの到達点だと考えていて、
集積としては頂点だと考えている。
ただ難易度が高く、万人が使えるレベルではない
(僕も無理)なのが欠点で、
それがゆえに自分で「簡単な」カナ配列をつくる動機となった。

新下駄の特徴はなんといっても清濁別置前提で100万字統計をとり、
その2連接を徹底的に調査して、
それを順に良運指に練りこんだことである。
つまり、統計上理論値最強、
というところだ。

あとにも先にもこれを越える統計的議論はなされておらず、
金字塔の一つとなっている。

ただし「良運指の順」には、
作者個人の恣意性が含まれていて、
そこが個性でもあり偏りでもあり、
絶対的な客観ではない。
なので、僕は30×30=900パターンのすべての連接について、
実測値を測ってみた。
これに基づいて統計的2連接を当てていけば、
理論値最強ができるはずだが?
(なにせサンプルが偏っている。
これを100人、1000人単位あつめれば、
なにか知見が生まれるはずだ)



58. シフトキーとのアルペジオ運指(新下駄配列)

新下駄は文字同士のアルペジオを良運指として評価していて、
華麗なる打鍵ができることで知られる。

だが、文字だけではなく、シフトキー(DKSLIO)と文字も、
アルペジオになるように配慮されている。
このことで、文字同士だけではなく、
単打文字→シフト、シフト→単打文字の運指もやりやすく、
左右の手が楽になる設計になっている。


59. 標準運指を崩した同手同時押し(新下駄配列)

HJ同時、HU同時など、標準運指では同時押しし得ない組み合わせに、
記号類を定義している。
左右逆手同時押し系の裏アイデアだ。


60. 「」←(初出: 新下駄配列?)

カッコ開く、カッコ閉じる、一文字戻る、
のマクロを見たのは僕は新下駄が初だが、
前に同じアイデアを出してる人がいるかもしれない。

便利でずっと使ってたけど、
縦書きと横書きでマクロが変わることや、
「」内の最後の文字を書き終えた時に一手間いることから、
気持ち的には便利だが打鍵数的には得してないと思い、
現在は使っていない。


61. ya, yu, yoを含む8母音化(きゅうり配列)

拗音ごちゃごちゃいうなら8母音ってことでいいのでは?
というアイデア。
左子音からナチュラルに右手に行って拗音化できる。
また、けいならべではyou、yuuとアルペジオにいけるように、
配置が考えられている。
優れてるからみんな真似すればいいのにね。


62. 母音の2段配置(和ならべ配列、Km式)

Dvorakの影響下にあった母子分離行段系ローマ字においては、
母音部は中段5キーに置くのが常識であった。
それを、
 IE
AUO
のように二段化したことによって、
頻出二連母音、AI、EI、OUをアルペジオ化した。

初出は、和(やまと)ならべまたはKm式。
(時期を特定できる資料をお持ちの方はコメントください)

また、カタナ式はそれを発展させて、
 IE
AU

のように初の三段化。
最も使われるAI、OUのアルペジオ方向をそろえた。



63. 修飾キーを押してる間はqwerty(DvorakJ)

アルファベットを動かしたら、
ショートカットも動いてしまい、
手の内が崩れるのではないか?
という不安を解消するアイデア。
ctrl、alt、winを押してる間はqwertyレイヤーに遷移して、
離したら変更後配列に戻る。

このことで、アルファベットの配置替えに踏み切れる、
すぐれたアイデアだ。

ただしVimには無力なので、
「英語配列はqwertyと覚悟して、
編集モード切り替え時はIMEオフ」
みたいにしないと無理説。


64. 子音に濁音レイヤー(カタナ式)

さてようやく僕の出番だ。
濁音を清音のレイヤーに置いて、
子音キー数を減らしたのはカタナ式が初めてだと思う。

65. 連続シフトで母音はそのまま(カタナ式)

副次的に、母音のレイヤーにおなじものを入れることで、
連続シフトで濁音を打てるし(DAGAは連続シフト)、
離しのタイミングを気にしなくてすむので、
高速打鍵化できた。

66. 10本指を全部使わない(カタナ式)

キーボードを10本指ぜんぶ使わなきゃいかんと誰が言った?
左小指、左薬指、右小指の弱い指を不使用として、
強い指だけを使うのは、カタナ式独特で、
ほかに誰もやってないよな。

67. BS、カーソル、エンターをセンターにした左右分離(カタナ式)

M式の影響下ではあるが、
ロウスタッガードでそのままやったのがえらい。

68. 1文字飛ばしのアルペジオ(カタナ式)

左右母子分離型なので基本左右交互なので、
子音だけ、母音だけを取り出した、
片手だけでみた運指をアルペジオにすることで、
運指を最適化した。



69. 左右同時打鍵と単打の組み合わせローマ字(よだか配列)

Phoenixの考えを発展。
母音単打は母音に、
子音単打には、その行で一番使うやつを置き、
単打と同時打鍵を併用したローマ字にしたアイデア。
すごい面白いと思うのに、
打鍵動画が出回ってないのが残念。


70. 全部単打カナ(いろは坂配列)

30キーとか40キーとか狭い範囲でごちゃごちゃいうなよ、
60%キーボードには60個単打キーがあるじゃん!
清濁別置(一部同置)でESCやシフトまで含めて、
全部にカナを置けば何個置ける?
と、57キーに単打カナを置いた、お化けアイデア。
(JISカナの48キーより大幅に多い)

これでタイプウェルZランク出してるし、
新配列ではこれは破られていないのでは?



71. 全同置全排他(薙刀式)

さて、ようやく俺のターンだぜ。

薙刀式にしかない特徴は、
「清濁同置」「清半濁同置」「清小書き同置」
「清拗同置」「清外同置」という、
「すべて同置」なことだ。

これは、
単打とレイヤーで、
「同じ位置に」
「濁音になるカナが一つしかない」
「半濁音になるカナが一つしかない」
「小書きになるカナが一つしかない」
「拗音になるカナが一つしかない」
「外来音になるカナが一つしかない」
を実現しているからできたことだ。

これは記憶負荷を最小限にさげて、
運用を楽にする。
また、清音46さえ覚えていれば、
拗音や外来音の出し方がわからなくなっても、
「その場でつくれる」のがデカい。

とくに、
「し」+「よ」=「しょ」、
「し」+「゛」+「よ」=「じょ」、
「ひ」+「゜」+「や」=「ぴゃ」
などのように、最大3キー同時を用いて、
直感的に構成要素だけで拗音をうてる仕組みがオリジナル。


この便利さのトレードオフは、
「それを成立させることがとても難しいこと」
という、利用者とは関係ない、
設計者側への負担だ。笑
画期的なアイデアであるものの、
同じ原理で真似した配列がメビウス式しか出てこないのも、
設計の大変さを物語っている。


72. 中核の語をアルペジオにする(薙刀式)

新下駄は統計的二連接を打ちやすくしたが、
薙刀式は「日本語の中核の言葉を打ちやすくする」
を考え、とくに片手アルペジオに振っている。
ある、ない、する、して、こと、てき、
もの、おもう、ょう、いく、くる、なら、たら、られ、
ひと、けど、とか、って、っと、
などなど。
このセットが妥当か?
恣意的にすぎないのでは?
という批判はあろうが、
そういうアイデアで設計したのは薙刀式が初だ。
(飛鳥にはそうした背骨が見られない)


73. 繋ぎの語(薙刀式)

薙刀式は日本語を話題の語と繋ぎの語にわけた。
日本語は膠着語であり、
言葉に言葉をくっつけて文章を作る。

たとえば名詞、動詞、形容詞などは話題の語であり、
その話題によって変わり得る語だ。
一方、
代名詞、助詞、助動詞、活用語尾、接続詞など、
話題の語を接続して膠着していく語を、
繋ぎの語とよんだ。

そしてどんな文章でも繋ぎの語は一定数出るのだから、
それらを打ちやすい位置に配置した方が、
結果文章をスラスラと書きやすいのでは?
という考え方である。

話題の語を○、繋ぎの語をーと書けば、
日本語は、○ー○ー○ー……という構造、というわけ。
たとえば、
「そしてどんな文章でも繋ぎの語は一定数出るのだから、」
を上段に話題の語、下段に繋ぎの語を示すと、

       文章  繋ぎ 語   数出
 そしてどんな  でも  の は一定  るのだから、

のようになっている。下段が打ちやすいパートばかりなのは、
薙刀式をやる人には理解できると思う。


74. FGでIMEオフ、HJでIMEオン(薙刀式)

新下駄の同手同時押しを真似した。
標準運指にない連続なら同時押ししやすい、というもの。
明示的にIMEをオンオフする簡単な方法はwindowsにはない。
(無変換、変換をそれに使うバインドは、
Macのものを輸入して、ごく最近導入されたものだ)
全角半角、capsを使うことなく、
ホームポジションからIMEをオンオフできるこのアイデアは、
どの配列でもパクれるよ。


75. 句読点確定、記号確定(薙刀式)

薙刀式のエンターはMV同時押しであるが、
これはやや煩雑なため、
「、確定」「。確定」と、句読点で確定が入っている。
句読点前までを入力して変換、
よければ句読点確定するシステムだ。
「ひといきで発言する内容をひといきで入力して、
候補を選んでよければ句読点を打つ」と、
理にかなったリズムになっている。

また、「?確定」「(確定」などのように、
記号にはすべて確定が入っている。
文頭文末でしか使われないため、
句読点と同様に使う流れだ。


76. 相互シフト(薙刀式)

「100ms以内に同時キーを押す」などのように、
時間要素を持つシフト(タイムシフト)ではなく、
「Aを押しっぱなしでBを押す、
またはBを押しっぱなしでAを押すと、AB同時とみなす」
方式。
相互にシフトキーのように見えるのでそう命名。
これは時間を問わないため、
押しっぱなしで考えながらもう1個のキーを探すこともできるので、
3キー同時をつくるときにとてもやりやすい。
Aを押しながらBを押しながらCを探すとかね。

具体的には「すべてが押されてる瞬間が一瞬でもあれば同時、
なければ順押しとみなす」になるため、
自分で同時押しをしたのかしてないのかを、
コントロールしやすいのだ。


77. 斜め親指キーキャップ(薙刀式)

親指って側面(爪の横)が当たって痛くない?
親指って斜めについてるんだから、
斜めに当たるようにえぐれたキーキャップつくるよ、
というアイデア。
いまだに名作だと思うけど、
以下のキーキャップへ僕は次々に移行した。

78. サドルプロファイルキーキャップ(薙刀式)

立体キーキャップ。
縦方向には凹型、横方向には凸型の曲線を描く
(鞍点。サドルの由来)。
手の動きはこうじゃね?
と観察してつくった。微調整がいるのでたいへん。
アイデアはおさかなキーボードに継承されている。

79. オールコンベックスキーキャップ(薙刀式)

複雑な形を色々考えるよりも、
実は幾何学的なほうが人間が合わせやすいのでは?
という考えの元から、
「撫で打ちするにはコンケイブ(凹)よりも、
コンベックス(凸)であるべき」
として、
全てをコンベックス型でそろえたキーキャップ。
滑らせて打てるので相当楽で、
押下圧の軽い(30g以下)のスイッチと相性抜群。



80. fnキー(ノートパソコン)

スペースがないノートPCで、
マイナーなキーを省略して、
fnキー+何かのキーで代用する、という考え方。
のちの自作キーボードのレイヤーの考え方のベース。

ただ大抵ノートPCのfnキーは端っこにあって、
積極的に使いにくい。
まあマイナーキーだからな、でいいのかもだが、
自作キーボードのレイヤーキーは、
もっと積極的にfnキーをいい場所に置こうぜ、
から始まっているような気がする。


81. 親指レイヤーキー(自作キーボード)

親指で押しやすい位置にレイヤーキーを置き、
レイヤーに色んなキーを置けば、
ホームポジションからアクセスできるキーが増えて、
キーボードはよりコンパクトになるのでは?
というアイデア。
左手のLower、右手のRaise(LeftとRightの頭文字をもち、
上下という縦方向を想起させる単語はナイス命名)、
というのが初期は一般的だったけど、
今ではレイヤー1,2…などと普通によばれることが多いかな。

カーソル、BS、エンター、
その他よく使う記号などをホームポジションに置けるので、
一端これを覚えたら元に戻れないよね。


82. 数字をテンキー状に配置する(ノートPC、自作キーボード)

数字段をブラインドタッチできない人は多い。
じゃあできる位置に、しかもテンキー状にならべれば、
ブラインドタッチできるよね?というアイデア。
ノートPCが初出だと思うんだけど、
fnキーが遠くて使いにくいから、
自作キーボードの親指レイヤーキーで練られたものだと僕は考える。

数字段のシフトの記号は余計覚えられないって?
S(KC_1)(!のことです)などを、
別個にレイヤーに自由に再配置すればいいのさ。


83. tap-hold(自作キーボード)

定数(たとえば100ms)を決めて、
定数秒押しっぱなしにしたらhold、
定数以内に離したらtap、
という時間で2つの機能を1つのキーに追わせる機能。
設定が簡単なので使いやすい。
holdでレイヤーキー、tapでエンターとかよくある。

前述のSandSとは異なるアルゴリズムであることに注意。
時間系が絡むので、僕は高速打鍵に向いてる、
SandSのようなオプションを使って実装してます。
(tapping_term 0、permissive_hold、retro_tapping)


84. tap dance(自作キーボード)

ダブルタップ、トリプルタップ……
などに別機能を入れることができる。
(この機能は次項のマクロで実装できる)

まったく別機能を入れても良いし、
シングルタップとダブルタップに、
ペアになる機能や変化する機能を入れてもよい。

後者の例は、
行頭/行末、保存/全て保存、検索/置換など。
(コメントに豊富な例あり)

たとえば、
移動/5文字移動など、
連打したら加速する、なんてことも可能だね。


85. マクロ(多くのプログラマブルキーボード)

1キーに複数のキーの機能を盛り込んだもの。
たとえばあるキーに「ctrl+Z」を入れればアンドゥボタンになる。
「保存して閉じて○○を開く」とか、
「パスワードを出力してエンター(やっちゃだめよ)」とか、
「カーソルを5回出力して高速移動」とか、
アイデアは山ほどあるだろう。
自分の作業に応じて色々ショートカットしてね。

薙刀式の「編集モード」は、
そうしたマクロ集です。
高速移動、高速選択、コピペ、アンドゥリドゥ、
ホームエンド、文末まで消去、カタカナ変換、ひらがな変換、
記号確定や、小説脚本に便利なマクロ
(例: 閉じカッコを書いて確定して改行して開きカッコ確定。
会話文の次に会話文を書きたい時のマクロ)
などが入りまくっています。


86. レイヤーキーを2個押しにする(薙刀式)

薙刀式の編集モードは、
「DFを押しながら右手」「JKを押しながら左手」
「CVを押しながら右手」「M,を押しながら左手」
の、15×4=60マクロ入っているが、
レイヤーキーを「2個押しながら」にしているのがポイント。
これだと文字を高速で書いてる時とごっちゃにならないので。

しかも人差し中指だから、それを1本の指に見立てれば、
比較的すっと押せるのだ。


87. 固有名詞モード(薙刀式)

編集モード同様、
「ERを押しながら右手」「UIを押しながら左手」に、
30のマクロを仕込むのだが、
ここに、人名などの固有名詞を登録するというアイデア。
物語を書く時にいちいち入力変換しなくてよい。
IMEに単語登録をする人もいるけど、
その作品を書き終えたら二度と使わないので、
固有名詞設定ファイルを作品単位でもっておき、
都度差し替えることができるのだ。

「あ」のカナの位置に「あ」から始まる人物名や組織名やアイテム名を登録する、
などカナの位置に紐付けるのがアイデア。
(「あ」から始まる固有名詞が複数ある場合は、
隣に並べるか選別するなどする。
同一作品内で、頭文字が被るのはあまりないはずだ)


88. 部分合成漢直(蒼頡輸入法)

漢字を2, 3ストロークで打つ日本の漢直に対して、
香港、マカオ、台湾などで使われている漢直。
木、水などの漢字の要素に分解したキーがあり、
林=木木のように複数ストロークで入力する。
法則さえ覚えれば最強のはずなのだが、
分かりにくい部分が多く、
ドリルみたいなのを見つけられないので詳細不明。

89. カタカナによる漢字合成(葦手入力)

「カタカナは元々漢字の一部を取って生まれた」
ことを逆手にとって、
「カタカナで漢字を合成できるのでは?」
というアイデア。
例 空=ウルエ
合理的なカナ入力法と組み合わせれば最強か?
ただしストローク数が漢直より多くなりそう。


90. Home Row Mod(自作キーボードなど)

中段のホーム段に、tap-holdを設定して、
tapで普通の文字が出て、
holdでshift、ctrl、alt、winになるように左右に2個ずつ設定する。
ctrl+Zなら、右手のctrlと左手のZのように、
逆手で取れば修飾キーはいらなくなるぜ、
というアイデア。

高速打鍵のtapと、ゆっくり押すholdで使い分けられる。
僕はイラチなのですぐにshiftにならないのが嫌でやめました。


91. 学習をオフにして変換の回数を覚える(タイパー)

僕の知る限りPocariさんが最初の実践者だが、
初出ではないかもしれない。
同音異義語を毎回異なる変換数で出していては、
そこに気を取られる。
であれば学習をオフにして、
すべての?語句の変換の回数を覚えてしまえば良い。

学習オフにして条件を平等にした、
「毎日新聞パソコンコンクール(毎パソ)」
のタイピング大会を制するための裏技?として開発。
ふだんから学習オフでやってるかは知らない。(たぶんやってない)


92. 同音異義語を別の読みで登録(民間)

「という」「と言う」など、
IMEの気分によってどっちが出るかわからずにイライラするやつは、
一方を単語登録してしまう。
「ごん-う」という動詞を「言う」に登録して、
打ち分けるなどのテクニック。


93. 運指最適化(qwertyタイパー)

qwertyローマ字には打ちにくい連接が多数ある。
たとえばDEは、左中指縦連という打ちにくい組み合わせだ。
これを標準運指を崩して、
左人差し指→左中指とアルペジオに変えてしまえば高速にうてる、
などの局所解を求めるやりかた。
無数にあり、どれを取捨選択するかは自由。
あまりにやり方が多いと咄嗟に迷うため、
これとこれはやる、と決めてる人が多い。
人差し指の範囲を救うため、
右親指でNMを取る、というやり方もある。

僕は、そんな無茶するなら、
キーの配置を変えればいいのに、という立場。


94. angle mod(Colemak)

左手下段は担当1個左なのでは?という説。
つまりqwertyのCを中指で打つか、
人差し指で打つかという話。
もし中指で打つならangle modが打ちやすい。
ZXCを薬指、中指、人差し指と一つずらすと打ちやすい、
というのがangle mod。
それに応じて配列もずらすというアイデア。

ロウスタッガードキーボードでは、
中段と下段がちょうど1/2ズレているために起こった現象。
ただ左手上段は1/4ズレのため、
ハの字に構えると3/4もズレて打ちにくいから、
下段だけ左ズレとなる、左右非対称状態となる。
(もともと非対称なのですが)
図で示すと、> \ みたいな。

自作キーボードでは、> <と左右対称な、
TreadStone配列があり、逆の< >のLotus配列もあるよ。


95. wide mod(Colemak)

ロウスタッガードキーボードしかなかった時代の工夫その2。
右手一列ずらしなどともいう。

右手担当キーを全部1個ずつ右にずらす。
空いたところはこぼれたキーを置いたり、
自由にレイアウトする。

このことによって疑似左右分割キーボードのようになり、
手首の緊張が減り肩が開くのだ。
(もちろん左右分割キーボードのほうが効果が大きい。
自作キーボードのなかった時代の話です)

エンターやBSにも右手が近くなるので一挙両得。

日本語配列においては、
親指シフトをJISキーボードで実現するときに、
変換キーの位置がJ直下に来てないことが多いので、
右手一列ずらしして、右人差し指直下に変換キーが来るようにした、
orz配列と呼ばれるものがある。


96. ヒートマップ

配列を評価する方法の一。

各キーの使用頻度を統計から割り出して、
何%使うのかを数値化、可視化する方法。

人差し指から小指にかけて使うようになってるか、
左手と右手のバランス、
中段を多く使うのか、
などを検討することができる。

その数値バランスのどれがベストであるかは諸説ある。

ちなみに薙刀式では、
人差し指25%、中指15%、薬指5%、小指2%
くらいを理想と考えていて、
ちまたのものに比べて極端に人差し指指向、
小指薬指を減らした指向をしている。
(薬指10数%、小指8%くらいはよくある)

左:右は、45:55(右利き)あたりが人気。
3:7の飛鳥や5:5の新下駄など、それぞれに思想がある。

中段が多いのは理想ではあるが、
上下段にどれだけ散らすべきかにも異論がある。
飛鳥は中段8割近い極端派。
薙刀式は薬指小指を減らすため、中央指の上下段は頻度が高い。

 主要配列のヒートマップ比較:
 【配列比較】親指シフトよりいい方法が、少なくとも10個ある

もちろん、ヒートマップは配列評価の一つであり、
それが絶対ではない。
もしヒートマップが歪ならば、
それを捨てて何を得ているかを評価するべきだろう。


97. N-gram

言語というのは一文字単位のものではなく、
連なりでことばをつくるものだ。
自ずと、あるカナのあとには繋がりやすいカナ、
このあとには絶対来ないカナなど、
法則性や統計的連接を持つ。

N文字の連続をN-gramとよぶ。
配列設計理論においては、その頻度統計まで含むことが多い。

1-gramとはヒートマップにほかならない。

2-gram(二連接)を元にしたものが新下駄だが、
3以上は複雑で統計もたいへんなので、
あまり使われていない印象。

また、言語的2-gramが分かったとしても、
それをどのような指の順番に落とし込むかの定式化には、
決まったやり方はない。

なお、30キー×30キーの900パターンについて、
実際にどれくらいの速度で打てるのかについて調査したものに、
大岡の900連接調査がある。(サンプル数2です)
高速なアルペジオ>左右交互打鍵>片手連続悪運指
を実測で示すなど、憶測で評価されていた運指を、
数値的に比較した。
http://oookaworks.seesaa.net/article/490739021.html#gsc.tab=0


98. 漢字を除いたカナ頻度だけのカナ配列(のにいると)

カナ配列を作る際には、
膨大な文字の統計を取り、
漢字をカナに戻して、カナのNgramを根拠にする、
というやり方が主である。
その100万字統計はkouyさんが公開していて、
誰でも使えるようになっている。
だがこれは、あくまで「カナ漢字変換」を使う前提の話だ。

もし、
「漢字は漢直で書く」かつ「漢字以外のひらがなはカナ配列で書く」
という、カナ漢字変換を用いず、
漢直前提であればどうだろう。

日本語には、漢字、ひらがな、カタカナとある。
カタカナ、たとえば外来語においては、
通常の日本語とは異なる特徴があることが分かっている。
(ア行小書きの多用。パ行の多用。
あるいは「ー」は全体では0.3%の出現率だが、
外来語においては最頻出のカナになる、など)

また、カナ2gramで最頻出は「ょう」だが、
これは漢字熟語の「しょう」「きょう」「ちょう」
などのものを多く拾っていることが想像される。
(ひらがなで「ょう」を使う言葉は、
「しょうがない」「しましょう」くらいしかメジャー語がなさそう。
これが最頻出とは思えない)

漢直前提ならば、漢字以外のカナしか打たない。
「漢字を除いたカナのNgramの分布は、
全然違うのでは?」と統計を取り、
それをもとに作ったカナ配列が、「のにいると」だ。

これは、その頻度の順が「の、に、い、る、と」
だったことからの命名。
ちなみにカナ漢字変換前提のカナトップ5は、
「い、う、ん、か、の」である。
助詞の「の」「に」「と」、
動詞語尾の「る」など、たしかに漢字以外のカナっぽいよね。


漢直前提ならば、
漢字以外のカナを打ちやすくするべき、
という発想は、今のところ「のにいると」のみだ。

多くの漢直では、
カナ部分が打ちにくいことで知られている。
不規則なパターンが多く、
規則的であれ、所詮は行段系どまりで、
カナ同士の連接運指まで考えられていない。

この漢直のカナ部分を弱点ととらえて、
「漢直にふさわしいカナ配列(漢字以外のカナNgramベース)」
を考案したところが、
すぐれたアイデアだと思う。


99. 変換キーを配列内に入れる(メビウス式)

メビウス式は薙刀式の影響下にある配列だが、
BS、エンターを文字配列内に入れるだけではなく、
「変換キー」をも文字配列内(R位置)に入れたことが特徴だ。

ATOK以降融合された、空白と変換の機能を、
変換の方が多いので再びバラしたのである。

頻出する変換を人差し指に担わせて、
親指は面シフトのみを担わせる、
という戦略。
(シフトをするには親指を使いすぎるため、
その負荷軽減がそもそもの目的だ)

ちなみに旧バージョンのMS-IMEでは、
変換キーを変換に設定できるし、
スペースキーを変換以外にも設定可能です。


100. 同時押しによる一音節入力(英語ステノワード)

英語は閉音節言語(子音で終わる音節が許される)言語である。
たとえばもっとも長い1音節の単語は、
strengthだ。
str+e+ngthという構造。
ステノワードは、一音節に同じ子音母音が現れることが稀であることを生かして、
一音節内の文字を同時押しすればそれが出る、
というアイデアをもとにしたものだ。

たとえばnoとonのどっちが出るかは、
優先的定義がある。
そういう意味では、同時押し単語登録に近い。

ステノワードの構造は、
同時押ししやすいものは同じ指に割り当てられていないので、
最大10本指で押せることにある。
strengthは全部を同時押しすれば1回で出る単語なわけだ。

これを、
4方向レバー×10で実装したのが、
自作キーボードCharaChoder。
動画検索するとすげえスピードで入力されている。
ネックは、この同時押し定義を全部覚えないといけないことだね。

なお、日本語は開音節(母音で終わる。
例外は「ん」「っ」のみ)で、
単子音だし、複数になる子音はyしかないので、
ステノの恩恵がほとんどない。残念。




もしここに収録されてない、
エポックメイキングなアイデアがあるなら、
是非コメントにどうぞ。
随時追加するかもです。
posted by おおおかとしひこ at 16:18| Comment(17) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しくブログを拝見させもらっています。
wide mod, angle modは、未掲載ですよね。
以外、参考記事です。
https://colemakmods.github.io/ergonomic-mods/wide.html
他にはありそうですが、ひとまず報告させていただきます。
Posted by レイアウトマニア at 2025年09月14日 12:23
すごいまとめですね!
ありがとうございます!
清濁別置を積極的に推し進めたのは飛鳥が最初っぽい気がするんですがソースをぱっと見つけられませんでした。
Rayさんが清濁別置の優位性を繰り返し主張していたのは確かで2chやRayさんのブログにはあるかもしれません。
探すのは骨が折れそうですが……。(^_^;)
Posted by tken at 2025年09月14日 21:13
>レイアウトマニアさん

あったなーangle mod。忘れてましたわー。
wide modはorz配列などにも応用されてたはずなのに……
追加しておきます。
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月14日 21:59
>tkenさん

自分の知ってる知識をまとめようと気軽に書き始めたら半日かかりましたw

清濁別置はたしかに飛鳥っぽい気もするなー……
ただ飛鳥の完成は清濁別置の月よりも遅いので、
どっちが先なんだろうという問題もあります。

清濁別置の根拠は書いた通りのことだと思うんですが、
Rayさんが最初からこれを言ってたかの記憶はないので、
ソースが見つかったら書き直すかも。
2chだけでも膨大にあるし、サルベージは難しそう……
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月14日 22:04
> 33. 清濁別置(月配列系列)

自分はこれも飛鳥配列が初出という認識でいました。初期の月配列は濁点後付けだったと思うし、飛鳥配列は月配列2-263式の頃にはすでにあったはずなので、飛鳥配列より前に月配列で清濁別置をやっていた人はいないんじゃないかなー?と思います。

> 34. 同時連続シフト(飛鳥配列)

> だがやまぶきRのバグによって、
> 「親指同時打鍵でもあるし、SandSのように連続シフトでもある」
> ものが生まれてしまう。

これは「やまぶきR」ではなく、「親指ひゅんQ」です。飛鳥配列の登場当時、やまぶき(R)はまだありませんでした。

> 38. 文字領域同時打鍵化(下駄配列)
> 39. 1モーラ1アクション(下駄配列)

文字領域同時打鍵化は下駄配列より前に「姫踊子草配列」で実現していました。「姫踊子草配列」は拗音も全部乗せているので、1モーラ1アクションも実現しています。
ただ、「姫踊子草配列」は親指シフト(センターシフト)も使っているので、文字領域同時打鍵で全配置定義するというのは下駄配列が最初だと思います。

56. ya, yu, yoを含む8母音化(けいならべ)

これはけいならべが初出ではありません。下記のページでは「拗音の母音化はきゅうりが初?」と書いてあります。自分もきゅうりより前の例は知りません。

いろいろなカナ入力配列(行段系
https://jisx6004.client.jp/layout-gyoudan.html#kiuri

和ならべ式母音と組み合わせて、「YOU」を隣接キーのアルペジオ(UI)、「YUU」もまあまあのアルペジオ(HI)にしたのはけいならべオリジナルです。

その和ならべ式母音ですが、このリストに載せるアイデアとして、自分は「母音の2段配置」(和ならべ)を挙げます。
行段系の母音を、2段使って人差し指・中指・薬指の3指に配置する方式。
それまで、左右分離行段系の母音配置は、ホーム段の横一列に並べる形しかなかったと思います。これを2段に分けて、ホーム段の使用率を下げてでも、アルペジオを活用できる組み合わせを増やして連母音に使う方が大きいというのは画期的なアイデアでした。
Posted by kouy at 2025年09月14日 22:07
>kouyさん

もろもろ参考になります。
なおしておきます!
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月14日 22:21
>>kouyさん

姫踊子草配列のページが既に失われてました……
拗音1アクションまでは記憶にあったんですが、
ファやディの外来音までそうだっけ、
があやふやで。

それで下駄配列は反動か?
めっちゃ外来音乗ってんなー、すげえー、
って思った記憶があるような……
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月14日 23:39
すみません。訂正と補足をさせて下さい。

「それまで、左右分離行段系の母音配置は、ホーム段の横一列に並べる形しかなかったと思います。」と書きましたが、少なくとも和ならべ以前にチョイ入力があったので「しかなかった」は言い過ぎでした。
チョイ入力《Internet Archive》
https://web.archive.org/web/20000919125329/http://member.nifty.ne.jp/kb/Choi.htm

また、和ならべと同じ配置の2段母音配置の配列として、Km式がありました。ただ、和ならべとKm式のどちらが先だったかはわかりません……。両方とも、自分が配列に興味を持ちだした頃(2003年)にはすでにあったと思います。
Km式ローマ字入力用英字配列
https://www.asahi-net.or.jp/~dy5h-kdm/end.htm

> 姫踊子草配列のページが既に失われてました……

自分のPCに配列変更アプリ「姫踊子草」の「姫踊子草配列六版六案」の設定ファイルがあったので貼り付けてみます。
どの文字が定義されているかはこれでわかると思います。
改めて見ると、全載せと言っていいくらい定義されてますね(^_^;) そんな音あるのかよ、というものまで載っている……。

《以下、姫踊子草配列六版六案.hmo_kana》
visible=1←この行は常に先頭に置き、かつ削除しないでください。
'
' 姫踊子草配列六版六案
'
TypeModeDefault=32
'シフト無し
=
qwert ・$た$て$す$せ
asdfg い$は$け$と$そ
zxcvb っ$ん$わ$さ$ぬ

yuiop@ へ$ち$く$つ$ひ$未
hjkl;: ふ$き$か$し$う$み
nm,./ こ$ほ$,$.$未

'右シフト
=d *◇
yuiop ぺ$れ$お$ぴ$ろ
hjkl;: ぷ$る$ら$あ$も$ね
nm,./ に$り$未$未$未

'左シフト
=k *◇
qwert F;q$め$を$や$ゆ
asfg の$な$よ$ま
zxcvb F;z$ー$む$え$ね

'親指シフト(濁音。左親指として定義)
=L +
qwert 未$だ$で$ず$ぜ
asdfg ぱ$ば$げ$ど$ぞ
zxcvb 未$゜$゛$ざ$べ

yuiop べ$ぢ$ぐ$づ$び
hjkl;: ぶ$ぎ$が$じ$ヴ$ぽ
nm,. ご$ぼ$<$>

'清音ぃ
=z ぃ
yuiop へぃ$ちぃ$くぃ$つぃ$ひぃ
hjl;: ふぃ$きぃ$しぃ$うぃ$みぃ
nm,./ にぃ$りぃ$未$未$未
'清音ぅ
=c ぅ
yuiop へぅ$ちぅ$くぅ$つぅ$ひぅ
hjl;: ふぅ$きぅ$しぅ$うぅ$みぅ
nm,./ にぅ$りぅ$未$未$未
'清音ぇ
=v ぇ
yuiop へぇ$ちぇ$くぇ$つぇ$ひぇ
hjl;: ふぇ$きぇ$しぇ$うぇ$みぇ
nm,./ にぇ$りぇ$未$未$未
'清音ゃぁ
=r ゃぁ
yuiop へぁ$ちゃ$くぁ$つぁ$ひゃ
hjl;: ふぁ$きゃ$しゃ$うぁ$みゃ
nm,./ にゃ$りゃ$未$未$未
'清音ゅ
=s ゅ
yuiop へゅ$ちゅ$くゅ$つゅ$ひゅ
hjl;: ふゅ$きゅ$しゅ$うゅ$みゅ
nm,./ にゅ$りゅ$未$未$未
'清音ょぉ
=f ょぉ
yuiop へぉ$ちょ$くぉ$つぉ$ひょ
hjl;: ふぉ$きょ$しょ$うぉ$みょ
nm,./ にょ$りょ$未$未$未
'清音ゎ
=t ゎ
yuiop へゎ$ちゎ$くゎ$つゎ$ひゎ
hjl;: ふゎ$きゎ$しゎ$うゎ$みゎ
nm,./ にゎ$りゎ$未$未$未

'濁音ぃ
=w ゛ぃ
yuiop ぺぃ$ぢぃ$ぐぃ$ぴぃ$びぃ
hjl;: ぷぃ$ぎぃ$じぃ$ヴぃ$未
nm,./ すぃ$ほぃ$未$未$未
'濁音ぅ
=x ゛ぅ
yuiop ぺぅ$ぢぅ$ぐぅ$ぴぅ$びぅ
hjl;: ぷぅ$ぎぅ$じぅ$ヴぅ$未
nm,./ すぅ$ほぅ$未$未$未
'濁音ぇ
=b ゛ぇ
yuiop ぺぇ$ぢぇ$ぐぇ$ぴぇ$びぇ
hjl;: ぷぇ$ぎぇ$じぇ$ヴぇ$未
nm,./ すぇ$ほぇ$未$未$未
'濁音ゃぁ
=e ゛ゃ
yuiop ぺぁ$ぢゃ$ぐぁ$ぴゃ$びゃ
hjl;: ぷぁ$ぎゃ$じゃ$ヴぁ$未
nm,./ すぁ$ほぁ$未$未$未
'濁音ゅ
=a ゛ゅ
yuiop ぺゅ$ぢゅ$ぐゅ$ぴゅ$びゅ
hjl;: ぷゅ$ぎゅ$じゅ$ヴゅ$未
nm,./ すゅ$ほゅ$未$未$未
'濁音ょぉ
=g ゛ょ
yuiop ぺぉ$ぢょ$ぐぉ$ぴょ$びょ
hjl;: ぷぉ$ぎょ$じょ$ヴぉ$未
nm,./ すぉ$ほぉ$未$未$未
'濁音ゎ
=q ゛ゎ
yuiop ぺゎ$ぢゎ$ぐゎ$ぴゎ$びゎ
hjl;: ぷゎ$ぎゎ$じゎ$ヴゎ$未
nm,./ すゎ$ほゎ$未$未$未


'片手同時打鍵(左手)
=
{qw}{we}{er}{rt} いぇ$てゅ$てぃ$すぇ
{qe}{wr}{et} でゅ$でぃ$ずぇ
{qr}{wt} ゃ$ゅ
{as}{sd}{df}{fg} ぃ$、$っ$とぅ
{ad}{sf}{dg} ・$「$どぅ
{af}{sg} ょ$」
{ag} ヶ
{zx}{xc}{cv}{vb} ゐ$ゎ$ぇ$ゑ
{xv}{xb} くゎ$ぐゎ
'片手同時打鍵(右手)
=
{yu}{ui}{io}{op} すぃ$ぺ$ぉ$゜
{yi}{uo}{ip} ずぃ$べ$_
{hj}{jk}{kl}{l;} ぁ$ん$。$ぅ
{hk}{jl}{k;} +$ー$)
{hl}{j;}{k:} −$($/
{h;} ヵ

'ファンクションキー代行
=/ [Fx]
qwert Fa$Fb$Fc$Fd$Fe
asdfg Ff$Fg$Fh$Fi$Fj
zxcvb Fk$Fl$Fm$Fn$Fo
Posted by kouy at 2025年09月15日 00:48
>kouyさん

両手チョイ入力は片手チョイを使うための方便だと認識してます。
配列図も確認しましたが二重母音アルペジオには配慮してなくて、
あいうえお順だったので、行段系の設計を考えれば、
和ならべかKm式を代表にした方がよさげですね。
(Km式は追記しておきます)

姫踊子草、あらためてみると面白いですね。
疑問解消しました。
作者以外使ってたのだろうか……

2chで見た「配列ブーム」?は、
みんなのオレオレ配列の発表の場だったのかしら。
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月15日 09:47
度々すみません。
そういえば、デュアルアクションキーボードもあったことを思い出し、投稿させてもらいました。
まともに打鍵できるかためしたいところです。
https://www.talpkeyboard.com/entry/2025/04/26/150131
Posted by レイアウトマニア at 2025年09月16日 19:29
>レイアウトマニアさん

デュアルアクション、今のところまだ未完成なので掲載は見送ります。

これって単に縦に狭ピッチのキーボードなのでは?
以上の情報を知りたいんですが、
そんな情報が出てこないので、
みんな単なる案件なんじゃないかと疑っています……
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月16日 21:27
「セミダブルタップ」もエポックメイキングになるかもしれません。
「クロスタップ」とも呼んでいて、どちらも私の勝手な造語です。

2つの機能を1つのキーで使えるダブルタップは、
一見すると便利そうに見えますが実際には使い物になりません。
これは1stタップと2ndタップを判定するための閾値があるからで、
1stタップの出力に遅延が発生し、
なおかつ打鍵速度が早い人ほど間違って1stタップを出力するか、
意識的に2ndタップを待機しなければならず、
便利さよりストレスの方が遥かに大きくなるからです。

これはダブルタップの原理的な問題なので技術的には解決できません。
その問題を「組み合わせで制限付きの解決をした」のが、
セミダブルタップ(クロスタップ)です。

具体例を挙げてみます。

HOMES     1st_tap       2nd_tap
キーコード  Home(行頭へ移動)  Ctrl+Home(文頭へ移動)

HOMESを一回押す  「Home」を出力する
HOMESを二回押す  「Home」を出力した後「Ctrl+Home」を出力する

上の例は順序を逆にすると全く使い物になりません。
このように「相性の良い組み合わせ」でしか機能ぜず、
それで「制限付きの解決」になるわけです。

これで1stタップにも2ndタップにも遅延や待機が発生しません。
超快適です。キーマップも非常にシンプルに整理できました。
この組み合わせを探すのは楽しいですよ。

興味がおありならQMKのサンプルコードを貼り付けます。
(私はコードが書けないのでネット上での拾い物の流用ですが)
Posted by ヨシアキ at 2025年09月22日 22:24
>ヨシアキさん

原理は理解したので大丈夫です。
実際に使えるペアの例がもう少しあると助かります。

ダブルタップの実用例はほとんど聞かないので、
活用してる人は少なそうです。

聞いた話だと、ワンタップでレイヤー1に移行(同じキーで元に戻る)、
ダブルタップでレイヤー2に移行、
みたいな使いわけですね。
レイヤーキー押しっぱなしにせずに、
ずっとそのレイヤーにとどまりたいとき
(あるアプリ専用レイヤーとか)に、
有効な手段かと。

つまり、タップ側を常用キーにしなければよい、
というアイデアかな。
まったく無関係なものをペアにすることは、
元々あまりないのかもしれないです。
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月23日 00:27
セミダブルタップ(クロスタップ)は
一つのタップの中に複数のキーコードを含める場合が多いので、
基本的には「マクロの組み合わせ」ですね。
もちろんレイヤー(hold)との組み合わせもできます。

・タップの組み合わせのサンプル

 1st_tap   2nd_tap
 行頭    文頭
 行末    文末
 保存    全て保存
 検索    置換

・レイヤーとタップの組み合わせのサンプル

 hold     1st_tap  2nd_tap
 レイヤー1  IME/OFF  ランチャー
 レイヤー2  IME/ON   メニュー

他の例はエディタ依存の機能が多いので割愛しますが、
個人的に特に便利だったものを紹介します。

 1st_tap             2nd_tap
 カッコの内側の文字列を選択   1stの文字列とカッコ自身も選択
 行選択モード          列選択モード

他にキーマップをシンプルにできる組み合わせには
以下のような例が考えられます。

 1st_tap      2nd_tap
 「         BS 」
 『         BS 』

 「         BS 『
 」         BS 』

 (         BS 【
 )         BS 】

 「」 Enter ←   Ctrl+Z 『』 Enter ←
 …… Enter     Ctrl+Z ── Enter

上の例は実際に使うと「1stタップで文字列を出力し、
2ndタップで変化させる(変換する)」という感覚が強いです。

セミダブルタップ(クロスタップ)は制限が多いものの、
上手く行く組み合わせを見つければ手放せなくなります。
そのくらい便利で快適ですよ。
Posted by ヨシアキ at 2025年09月23日 08:41
>ヨシアキさん

豊富な例をありがとうございます。
なかなか便利そうですね。
ただ独立したアイデアというよりは、
タップダンスを現実に使うためのアイデア集、
くらいのような気がします。

どうやってこれ使うの?とタップダンスに迷ってる人用かなー。
いくつか例として追記しておきます。
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月23日 09:53
> ただ独立したアイデアというよりは、
> タップダンスを現実に使うためのアイデア集、
> くらいのような気がします。

言われてみれば1st_tapと2nd_tapの閾値を0に設定すれば、
TAP_DANCEでも同様の動作になりそうです。
恥ずかしい限りです。上の書き込みは忘れて下さい。
Posted by ヨシアキ at 2025年09月23日 16:30
>ヨシアキさん

でもペアになってるものの例としては、
後に続くものの参考になると思ったので、
アイデアだけは残しておきます。
Posted by おおおかとしひこ at 2025年09月23日 21:12
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