2025年12月14日

そのシーンの結末の逆からはじめる

いま、登り調子か、下り調子か。
シーンの尻で逆のことになって次へ続く。

となると、シーンの尻の逆から始めればよいことになる。


おもしろい展開というのは予測がつかない。
ジェットコースターのように、
上り下りがあり、
どっちか分からない揺さぶりがおもしろい。

いいぞ、その調子だと思っていると、
急に悪いニュースが入ったり、
慢心が失敗を招いたり、
「このままでいいのか、様子がよすぎる」
と不安になると失敗したりする。
せっかくうまいこと行ったやつは、
必ず頓挫し、
期待値まんまんの時ほど最悪のニュースになる。

逆に、
失意のドン底には救いの天使が現れ、
昔の仲間がやってきたり、
以前助けた人が助けてくれたり、
ピンチの中で自分の弱点に気づきリカバーできたり、
こっちのミスで絶望してたら向こうもミスしたりして、
相手も完璧でない人間なのだとわかる。


こうした上下をうまくつくるには、
「シーン尻で起きることと逆からはじめればよい」
ということである。

シーン尻はグッドニュースかバッドニュースで終わるなら、
逆から始めておけばよいのだ。

あとでいいことが起こるなら水溜まりでびちゃびちゃになったり、
あとで悪いことが起こるならスタバの可愛い子が、
「いつもありがとうございます」と言ってくれたりすればいいのだ。
もちろん、
こんな簡単な偶然を仕込むこともなく、
ストーリー上の展開として考えても良い。

最悪のニュースの直前までは、
最高に浮かれているべきだ。
最高のニュースが来る時は、
真っ暗になっているべきだ。
だから「えっ?!」と意外に思い、
「これからどうなるんだろう?」
「大丈夫だろうか?」
とこの先が気になるわけだ。

もちろん、シーン単位でやらずに、
シークエンス単位でやってもよい。

3シーン続けてどんどん良くなっていくシーンなら、
3シーン目の尻は必ず悪いことが起こる。
5シーン続けて悪くなっていくなら、
その尻には転機がやってきて、
状況は上向いていく。

その、上がったり下がったりで、
どんどん夢中になっていくのだ。


ざっくりいえばパチンコかもしれない。
観客は自分ではストーリーを動かすことができない。
だからストーリーという運任せだ。

プラスにどんどんなっていって楽しいーという感情と、
マイナスになってどん底まで落ちるスピードに、
スリルを感じる感情と、
それぞれが大逆転する感情を、
他人のパチンコのように楽しむのだ。

そしてよくできたパチンコとは、
その偶然が必然に思えるようにできているものだ。
運が上向いたのは他人を助けていたからだとか、
運が下がったのは慢心したからだとかね。

観客から見たら他人の運不運なんだけど、
そこに説明がつくから面白いんだよ。
こうなるといいなあ、でもここがやばいんじゃないの?
大丈夫?クリアできる?やっぱり失敗したかー!
みたいに、
心配したいんだよ。
これはまずい、最悪だ、なんということだ、
えっそうか前のアレが効いてきて、
ここから人生上向くじゃん、
大逆転だよ!
みたいに、喜びたいんだよ。

それをやる基本としては、
そのシーン尻のターニングポイントのために、
逆からはじめろ、
ということだ。


水溜まりでびちゃびちゃになったまま、
上司から呼ばれたら昇進の知らせを受けたとか、
可愛い子に挨拶されて浮かれてたら、
元カノからアムウェイの話があったとか、
いかようにでも話は振り回せるわけだ。

そして、
プロットにはすでに、
どこでいいことが起こるのか、
悪いことが起こるのか、
運命の計画書のようなものがすでにある。

だとすると、そこに向けて、
逆から入るとガツンと行くようになるわけだ。


それをシーン単位でやってもいいし、
シークエンス単位でやってもいいし、
複数のプロットラインが、
同じことで1個にとっては悪いことなのだが、
もう1個にとっては良いことになるように、
クロスがけをしてもよい。

目的は飽きさせないこと。
そしてそれがたのしめることだ。
たのしめてないストーリーは、
全部つまらないのだから。
posted by おおおかとしひこ at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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