金土日と風邪で寝込み倒し、ほぼ寝ている衰弱老人みたいになっていた。
丸2日くらいは外に出る体力もないので、
備蓄のない家で水だけを飲んでひたすら汗をかいて寝る。
外に出るだけの体力が戻ればセブンイレブンに行き、
アイスクリーム(これはコロナの時に、
熱が出ても食べやすくカロリーを確保できるものとして学習)、
そのへんのスナック(食べやすいしカロリー確保になる)、
そしてキンレイの冷凍鍋焼きうどんだ。
セブンではキンレイ表記はメーカー名の小さなところにしかなく、
プライベートブランドとして売られている。
あまりにも定番なのでプラベ化したのだろう。
あえていおう。
僕は東京に来て30年近くになるが、
店でこれよりうまいうどんをまだ食っていない。
うどんは関西人にとってソウルフードである。
とくに大阪はコアだ。
コロナの頃ひまだったので、
いろんな「東京でうまいとされるうどんの店」をいくつかまわり、
関西風のうまい店にいまだ出会っていない。
(異なる概念で、元八百屋で野菜天が常にうまい、
東銀座大常が今のところナンバーワンだな)
仮に茨城の人間が関西に住むとして、
もし納豆が食えなくなったら?
何日で耐えられる?
今でこそ納豆は関西のスーパーでも買えるようになった。
だがないと仮定して、
Amazonで送るのもなしとして、
「ない」のに何日耐えられる?
数ヶ月が限界では?
僕は30年我慢している。
もちろん帰省するときなどに大量食いして辻褄をあわせているが、
ソウルチャージはそれだけでは足りぬというものだ。
そして。
弱ってる時ほど、ソウルが効くのだ。
キンレイの鍋焼きうどん、
コンロにかけるだけだ。
それだけで、
ほぼ大阪のしょうもないその辺の食堂レベルのうどんが食える。
そしてこれは、
実に30年かけて積極的に食べ歩いてきた、
関西風うどんを騙った東京の店の、
3倍くらいうまくて涙が出る。
元気なときは、所詮冷凍だろ、のレベルだけどさ、
弱ってる時ほどソウルの純度に泣けるのよ。
ややしょっぱいがカツオ昆布出汁の効いた黄金つゆ。
腰は相槌程度でいいから、やさしい麺。
東京では硬くてスジものになりがちな青ネギ。
大体料亭のなんかに入ってる、
うまいと思ったことのない卵焼きとかまぼことエビ。
(でもこれがないと関西じゃない気がする)
そしてなにより、しいたけの煮物。
あまりにも完璧で、最後のひと汁までいのちが入っている。
飯はいのちを食らう。
それがうまい飯の条件だと思う。
東京では、キリッとした蕎麦や寿司や刺身はそうなってる。
だけど東京のうどんは、
いのちのエッジが立ってない。
(先に上げた大常は、野菜のエッジが滅茶苦茶立ってる)
死体を煮詰めて原型をとどめてない、
なにか薄まったものしか存在しない。
キンレイの鍋焼きうどんは、
関西人が求める、
いのちを食らうに値する、そのいのちが、
上手に冷凍されて入っている。
東京のうどん店は、今のところ全部死体以下だ。
このおかげで、
今回も僕は戻る事ができた。
死にそうな地方の関西民、とくに大阪民よ。
キンレイの鍋焼きうどんでいのちをつなげ。
そして、もうすこしがんばろうと思え。
いい飯は身体と心をリセットして、
いのちのいぶきをつれてくる。
むしろ、それがないものは飯ですらない。
2025年12月09日
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