2026年02月22日

プレゼンの上手な人と下手な人

が世の中にはいる。
プレゼンの上手な人の話を聞くと、
うまいこというなあ、なんて思うことがよくあるよね。

上手な人と下手な人は何が違うのだろう?
僕は、これが脚本の上手下手に絡んでくると考えている。


僕は、
「この時点で聞き手が何を思うかを把握している人」が、
プレゼン上手なんだと思っている。

プレゼン上手は、
たいていつかみに驚かせる。
「え?こんな常識外れのことがあり得るの?」ってね。
そして聞き手のガードを下げるのだ。
「話を聞いてみよう」ってね。

何も考えていない人の首をこっちに振り向かせるのは難しい。
何かしら聞く気がないと、聞かないものだ。
だから強制的に聞く姿勢にさせる。
「驚き」という強いパンチでだ。

まず初手のパンチが強くないと、聞く体制にならない。
「どういうことだろう?」という疑問がないと、
そこに疑問の答えを探しに行こうと思わないわけ。

で、ここからプレゼン上手は、
相手の疑問に先回りしたかのように、
少しずつ餌を置いていく。
これがそれか、と手がかりをつかませるのだ。
「え、〇〇は〇〇なんじゃないの?」って思った瞬間、
「そう思ったでしょう。だから〇〇なんですよ」
と、答えが用意してある。
だから、食いつくのだ。
「この人は私のことを分かっている。
ということは、疑問の答えがこの先に待っている」と、
確信させるわけ。

聞く体制になっていない人を、
じっくり聞かせるのは難しい。
しかし前半に夢中になっているならば、
後半は静かに結論を待ってくれる。
ここまで来たのだから、最後を見届けたい、
とみんなが思っているのだ。
で、一気に結論まで駆け抜けたら、
「なるほど、よくわかった」になるわけだ。

これは、プレゼンだけでなく、
「話をする」全般に必要な力だと僕は思う。
ふつうに言う、
「話をしたいんだけど」とか、
「ちょっと話そうぜ」とか、
「おしゃべりしよう」は、
これに含まれない。

僕のいう「話をする」という行為は、
むしろプレゼンに近いということだ。
初手でつかめていない話なんて、
あるいは聞き手の思惑を先回りできていない話なんて、
誰も聞いてくれないということだ。

そういう風に書いてるか?という話である。

ストーリーとは事件の解決である。
だけど、
その話を「話をするように」「プレゼンするように」
書けているか?ということである。

話そのものの作りのほうが大事だけど、
「話すのがうまい」、
つまり脚本の上手下手は、
話そのものの作りではなく、
話し方によるわけ。

女さんは「私を夢中にしてくれ」などと無茶ぶりするが、
脚本の「観客を夢中にする」は、
女さんのそれよりも法則性がある。
まず常識をひっくり返す結論が出せて、
それをやるよ、とつかめるか、にかかっていると思う。
そして、それがうまくいったら、
あとは相手の呼吸と気持ちに合わせて、
半歩先回りして用意すればいいだけのことだ。
時には裏切ったり、逆に「そうだと思った!」と得意がらせて観客にポイントをあげたりして、
「よし、ラストまで見守ろう」と腰を据えさせるのが上手なのが、
話がうまいということである。


プレゼン上手は、
「大根はよい」という結論から、
面白いプレゼンを考えてくれるだろう。
なんだってできると思う。
切り口さえ見つかればね。

つまり。
あなたは二つ考える必要がある。
お話そのものをつくること。
そしてそれをうまくプレゼンすること。

プレゼン資料をつくるのではない。
それを語るのだ。
語り口が上手じゃなければ、
あなたの話は面白くならない。
あなたのつくった話がつまらなくても、
語り口さえよければ、
実はラスト寸前までは面白く作れるんだよね。
(ラストで破綻して、結局つじつまが合わない無になるだけだ)


プレゼンがうまいだけの脚本だってある。
プレゼンが下手だけど、芯のある脚本だってある。
どっちもだめな脚本だ。
おもしろい、価値のある話を、
うまい語り口でプレゼンするべきなのだ。

おしゃれしろとも、流行に乗れとも言っていない。
そんなものはスタイリストやヘアメイクに任せればよい。
あなたがやるべきことは、
「観客の興味を引き、少し先回りして、
安心して最後まで聞けるような流れをつくること」だ。
つまり、
観客が、「あなたのストーリーへの興味」がないと、
何も成立しないことになる。

どうやってつくる?
タイトル?ジャンル?
それとも、トップシーン?
やり方は自由だ。

トップからつくってもラストができないので、
出オチで終わるから、
ラストができてはじめてつかみをつくらなければならないだろう。

それで? それで? 
と身を乗り出せるのが、よいプレゼンだ。
興味を持たせよう。
楽しみにさせよう。
陽キャであったり冗談がうまい必要はない。
ただ興味を湧かせればよい。
posted by おおおかとしひこ at 07:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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