2026年01月28日

【薙刀式】「薙刀式は線である」を図示してみた

実際に図で見ると分りやすかったので、つくってみた。
薙刀式は線である.jpg
薙刀式とqwertyの動線の差を視覚的に見たもの。
比較用に大西配列のそれも示した。

日本語文章でよく使うフレーズから、
「ということで」「かもしれない」「そうなのだ」「わけですね」
の4語について比較する。

とても気軽な言葉であり、
語と認められるほどのものでもないが、
頻繁に使われることばだ。
こんな簡単なことばは簡単に打てるべきだ、
というのが薙刀式の考えだ。

さて実際に見てみよう。
作図の手間のため、格子配列で比較する。
(あとでロウスタッガードでも考察する)

図の見方は以下。
前の打鍵が同手、つまり片手連続打鍵の場合は●、
前の打鍵が異手、つまり左右交互の場合は〇。(第一打も〇で示す)
片手連続打鍵のときは、前のキーからの動線を実線で、
左右交互打鍵のときは点線で示した。
逆手が動いている裏で、この手が次を準備しているわけだね。

これは実際の指の動線とは異なり、
「どのキーを順番に押すか」という動線なことに注意。
「光るキーを順番に取りに行く」という意識が打鍵にある、
というヒントから、その順番がわかりやすい図にしてみた。

また、薙刀式に有利になりすぎないように、
同時打鍵は大丸で、
センターシフトでブレーキがかかっているときは、
抵抗マークのようなもので遅さを図示してある。

比較してみよう。


まず、
薙刀式の動線の短さを見て取ることが出来る。

薙刀式はqwertyに対して楽だ。
打鍵数(丸の数)が少ない。
そして、全体の線の長さも短いことが視覚的に理解できる。
あるいは、中央部に打鍵が固まっていることも視覚的に理解できるであろう。
アルペジオを積極的に使っていることも理解できる。

これを基準とした場合、
qwertyがいかにめちゃくちゃであるか、
図をみれば分るというものだ。
打鍵は多い、線はあっちこっちに飛んでいる、
線がクロスしてややこしい、
線自体は長く遠いキーへ行っている、
とくに左手は外側ばかりを使わせられている。
日本語で気軽なフレーズでこれだ。
その他が思いやられる。

大西配列はどうか。
qwertyに対して、
美しいほどに整理されていることが分るだろう。
動線は幾何学的で、
静的に並べられた文字の並びの美しさだけでなく、
大西配列は動きにおいても幾何学的な美しさを持っていることが分る。
まるでドイツ人のようだ。(ドイツ人に対するいい偏見)

左手は中段にまとまり、上段のUを使うときは、
アルペジオになっていることが分る。
右手のほうが動きは大きく、
「子音の複雑な動きは利き手の右手に任せる」
という設計思想が見て取れる。

qwertyは糞だというのは、大西配列から見て正しい。
打鍵規則を変えずに、
配置だけでここまで合理化できていることは、
もう少し言語化されるべきだと思った。
(ただこういう図を描かないと、
打ったことのない人に想像させることは難しいかもしれないね)

とくに「わけですね」のqwertyの左手のもつれがかなり激しい。
これはしんどいわ。
NMOIあたりの右手の運動の大きさも気になるね。


さて。
薙刀式は線である。
それを図示しようとして、
この図を作ってみたのだが、
線であるのは一目瞭然だからすぐに理解できるとして、
気になったのは、
こんなに複雑ならば、
ローマ字が線で打鍵するのではなくて、
点の集合体に認識されるのは当然じゃね?
って思ったのね。

意外な収穫というか、
いくら「薙刀式は線である」なんて主張したとしても、
線で打鍵する配列を使ったことのない人、
qwertyを点で打つしか知らない人が、
線での打鍵なんて想像できないと思ったわけだ。

いくら「薙刀式は線を撫で打ちしていくのである」なんて主張しても、
qwertyの点の打鍵を撫で打ちなんて出来るはずもないので、
これを想像できる人は経験者以外皆無なんじゃないか?
って思ってしまったのだ。


「ということで」「かもしれない」「そうなのだ」「わけですね」
なんて簡単なフレーズなんて、
一瞬でやっつけたい、
ひといきで打てるレベルでありたい。

薙刀式ではそれは線をつなげて、ひと撫でする感覚で打てるのは、
図をみれば理解できると思う。

しかしqwertyではそれは不可能だ。
点をつなぎ、一息ではなく、途中で呼吸を入れないと打ちきれないだろう。
(これを一息で打ち切れる人は、競技者レベルだろう)

だからqwertyは日本語を打つには糞配列である。
そんな簡単なフレーズくらい、
一瞬で打たせろや、ということだ。


大西配列はその中間だ。
中間よりもだいぶ薙刀式側か。

動線は整理されているため、
これを一気に打てる人はわりといるだろう。
このケースでは、二重母音以外はすべて左右交互打鍵なので、
難しい運指は全然ない。
動作は幾何学的で、一個逆手を挟んでの運動なので、
無理する必要もない。
つまり、どんな人でも使いやすい配列として、
大西配列の存在意義はゆるぎないものだと評価するわけだ。


薙刀式はカナ配列だから、
当然習得は大西配列よりは難しいだろう。
だが、
薙刀式の当然の帰結として、
簡単な言葉を、
大西配列よりも一筆書きできるようになるわけだね。

実はシフト操作がブレーキになって、
難運指を容易にしているパートがある。
「なの」がそこで、本来なら人差し指連続になり、
高速で打てないパートだけど、シフトでブレーキがかかるので、
そんなに速く打てなくていいよ、という所なんだよね。
「ということで」の「で」や、「なのだ」の「だ」の同時打鍵パートでもそうだ。

ここで一瞬考えて、
次に書くべきことを考える間が生まれるよ、
というのが薙刀式が、「書き続けるための配列」
ということが良く分ると思う。

qwertyだと、「ハアハアやっとここまで来たぞ……」
で満足してしまうと思う。
だから「ッターン」で一休みしてしまうのだろう。


文章は書き続けてなんぼだ。
「ハアハア……ここでひとやすみしよう」
なんて言ってたら、
どんどん文章は短くなり、
アイデアという女神は遠ざかっていく。
ウサギは休んでいるうちに、カメに抜かれる。


どれだけ遠くまで行けるか、
が文章だとしたら、
どの道具なら遠くへ行けるか?
と考えると、
線で短く記述していける薙刀式なんじゃないかと思うね。



あと、ロウスタッガードについて。
この図は作図を簡単にするため格子配列でつくったが、
qwertyはロウスタッガードにすると得をする。
MO、MI、NO、NIのあたりの長い線が短くなるからだ。
左手はあまり変わらないが、
感覚として右手が得をすれば、得をした気になるに違いない。

この利得があるゆえに、
qwertyを使い続ける限り、
ロウスタッガードの沼地から、
なかなか抜け出せないのではないかと思う。
ロウスタッガードを抜けたいなら、
引き戻すqwertyじゃなくて、
新配列を使うのが最適解になるだろう。


もちろん、これは4つのケースによる限定的な調査だ。
違うものもあるし、たくさん集めたらまた変わるかもしれない。
だけど、直観をよく表している図だなあと思ったので、
発表してみた。
posted by おおおかとしひこ at 13:23| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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