説明の下手な人は、上から説明しているのではないか。
つまり、上位下達をやっているから下手なのだ。
上手な説明とは、
相手に考える材料をうまく与えるのだ。
これこれこういう状況です、という説明をうまくして、
思考を誘導していくのだ。
そして、相手が「わかったぞ、○○を○○すればいいのでは?」
と言った瞬間に、
「ご明察」とばかりに答えが出るのが、
うまい説明である。
つまり、相手に半歩先へ行かせるんだよ。
「……ということは?」と間をおいて、
答えを言う前に相手に考えさせる。
相手が「あ、わかった! ○○を○○すればいいのでは?」と言えればよい。
こちらが答えを用意して、
実はこれが答えでしたー! わかんなかったでしょ!
と上から行ってもだめだ。
相手がわかっていないから、
ついてきていない。
つまり距離ができて、いらいらする。
だから、「わかっぞ!」と先に相手がいうほどの、
誘導をしていかないといけない。
距離を観客と0にするのだ。
さらに、
説明する側が観客に負けるくらいが、
ちょうどいい説明なのだ。
観客に勝たせるのだ。
観客は、自分で答えを見つけられたのだから気持ちがいい。
そして我々の説明を、
自分の思いつきの確認のために利用して、
記憶はより強固になるであろう。
説明は先行するのではない。
少し先行して、相手がわかったと先に行くまで待つのだ。
俯瞰で見れば、完全にてのひらの上に乗っているわけだね。
何かの罠にこういう構造があるのかもしれないね。
こういう構造の罠ですよ、とわざとわかるようにつくっておき、
「ということはこちらが出口なのでは?」とわかったと思わせて、
誘導した出口にほんとうの罠が待ってて、
そこで一網打尽にできるような。
説明はそんな風に使うとよい。
説明といえども、
観客とのコミュニケーションだと思うとよい。
コールアンドレスポンスがあるのだ。
こちらのコールは状況と誘導、
レスポンスは「わかったぞ!」というひらめき、
さらにこちらがコールするのは、
「ご明察、実はこうだったのです……」
「やっぱりな!」
というのがいいノリだと思うよ。
ダメなノリは、
延々説明が続いて、
ではご理解いただけたと思うので、先に進めます、
という一方的な説明だろう。
ほとんどの観客を取りこぼすよね。
上から目線で説明すると、こういうことに陥りがちだね。
それは、わかっている人が説明するからだ。
わかっていない人が説明を聞くと考えていないからだ。
説明を聞く人は、理解したいから聞くのであり、
「わかったぞ!」が欲しいんだよね。
うまい説明は、それを上手に与えられるわけ。
その「わかったぞ!」という快感が、
次の説明をまた聞く動機になるんだよね。
説明が下手な人は、この快感を与えていない。
どうしたらこの快感を与えられるか?を考えるとよい。
自分はこのことを理解するときに、
どういう「分った!」という瞬間があったかを、
思い出すとよい。
その快感を与えるような誘導はできるか?を考えて、
説明の順番を考えるといいよ。
そして結論をいう前に、
「……ということは?」と、ひとま開けたら、
「あ、もしかしたら」と相手がいうことになるだろう。
観客は説明を受けるしもじもの者ではない。
同じ快感を共有したい仲間であり、
信頼を築くべき味方だ。
2026年03月09日
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