2026年03月13日

映画館が廃れていく理由

サブスクのせい、の説を少し掘ってみる。

「映画館に行かずにサブスクを見るから」が答えじゃない。
きのう飯屋で、隣でおっちゃん2人が喋ってるのを聞いて気づいた。

毎月3500円くらいそのおっちゃんは、
U-nextとなんかを契約してるらしい。
そして、いったん契約してしまったから、
元を取らなきゃいけない。

映画館に出かける/ネットで家で見れる
の二項対立ではないのだ。

「既に前払いしてしまったし、来月も取られる」
/その定額以上に、他を削って金を捻出する
の二項対立なのだ。


おっちゃんはこれまでWOWOWを契約してたのだが、
何か(聞き取れなかった)を増やすために切って、
それとU-nextにしたそうだ。

つまり月に使える映画の為のお金は決まってて、
それを何に運用するか、なんだよね。

U-nextで何本か見るか、
U-nextを解約して、
月3本映画館に行き続けるかの二択になるわけ。

で、すでに契約したものを解約するのは大変なので、
ずるずるとU-nextが続くわけだ。

この状態で映画館に行くためには、
月の食費を削るとか、
服を買わずに我慢するとか、
何かをしなければならない。

契約というのはおそろしいものだ。
契約がなければお小遣いを割り振って考えれば良いのだが、
家賃が3500円上がったようなものだ。
毎月その金は消えて使えなくなるのが決まってるわけだ。

あるいは給料が3500円下がったと考えても良い。

どこから映画館代を捻出する?


さらに、
面白いかどうかわからない映画館
/すでに評価の定まったもの+旧作の宝の山
の差もある。


映画館に行くためには、
これらのビハインドを全部打ち消すだけの、
名作を見せる必要がある。

もちろん、10回に10回とも名作が見れるとは、
バカではないので思っていない。
でもせめて1/3は当たり率欲しいよな。

そのギャンブルを、続ける勇気はみんなにないよな。

そりゃあ原作付きで担保を取りたくなる。
銀行も、観客もだ。



僕は、監督名を主演名より大書するべきだとずっと思っている。
映画好きならば、
あの監督なら見るか、という人もいるし、
あの監督のはダメだ、という人もいる。
その責任の所在を、明らかにするべきだと思う。

いや、実はプロデューサーで決まるならば、
プロデューサーの名前も大書するべきだ。

映画「いけちゃんとぼく」はもっと面白くなったのに、
なれなかったのは、
途中で1億予算を削ったプロデューサーに責任がある。
そしてCGを1億削れ、
すなわちいけちゃんの出番を半分にしろ、
と決めたプロデューサーにも責任がある。
それにあわせて脚本を改訂しきれなかった、
僕の脚本力にも責任がある。
これはイーブンで語られるべきだ。

そうすれば、
少なくとも映画好きは、
その責任者で映画を分類するだろう。
出演者と原作で分類しなくなると思う。

「ジャニーズ映画は見ない」という人は多い。
ジャニーズの権力が強く、脚本が曲げられるからだ。
つまりジャニーズが責任者だから、見ないという選択肢は正しい。
崩壊後どうなったかは知らないが、
昔ほど責任者ではなくなっただろう。
少なくともSMAPの「シュート!」や、
舞台版聖闘士星矢のようなことはもうあるまい。


洋画の凋落も、監督名が覚えにくくなったからだと思う。
ニール・ブロムカンプぐらいを最後に、
監督を覚えにくくなる宣伝が増えた。

「なにで」人は映画館へいくのかを、
映画業界自体がわかってない気がするな。

僕は「おもしろそうな娯楽だから」一択だと思うが。
posted by おおおかとしひこ at 10:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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