2026年03月28日

「だがしかし」はどこに入るか

あらすじを書いてみなさい。
800字、1500字くらいがちょうどいい。

「だがしかし」という逆接はどこにあった?


順接ばかりするストーリーは素直だが平板だ。

桃太郎は順接ばかりだ。
だがしかし、が入る余地はない。

浦島太郎はラストに1度だけ入る。
だがしかし、禁を破って玉手箱を開けてしまうのです。

ここが順接ばかりできたストーリーが、
一気に転回するポイントであることがわかる。


これは専門用語ではターニングポイントといい、
とくに真逆になる、
一番強力なリバーサルポイントである。

だがしかし、はつまりリバーサルのことなのだ。


もちろん、リバーサルほどでなくても、
ターニングポイントはいくつもありえる。
Aだと思ってたのが微妙に異なるA'になることは、
よくあることだ。

だけど、「だがしかし」となるポイントは、
どのストーリーでも強力な大ナタの部分だ。

それがあるのかないのか、あるとしたらどこか、
何箇所あるかをチェックすると良い。


○○は○○で○○だった、
だがしかし、実は○○だったのだ、
のような箇所が何箇所あるかな?

そこがストーリーの骨を示すところだ。
そこを境に、ストーリーは次の章に入ったり、
様相がガラリと変わるのだ。


主人公は子供の頃からエリートで東大を首席で卒業。
名門会社に入り、人生は順風満帆にみえた。
だがしかし、彼は場末のキャバ嬢に恋をしてしまったのだ。

彼女は下町スラム街みたいなところで生きてきた。
生き馬の目をどれだけ抜くかが人生だ。
だがしかし、お客さんに本気の恋をしてしまった。

みたいに、だがしかしを使うことは簡単だろう。
Aだと思っていたのが真逆の-Aになったぞ、
どうなるんだ?
となるからだ。

これは冒頭部の「だがしかし」だが、
途中にあってもよいし、
浦島太郎のようにラストにあって、
どんでん返しや皮肉になってもよいだろう。
「だがしかし」のどんでん返しでハッピーエンドにしてもよい。

いずれにせよ、
それまでの流れAを、真逆に返す強力さが必要で、
つまりそれは驚きを伴うというわけだ。


何回予想を裏切れるか。
何回驚かせるか。

その計算が「だがしかし」の部分に込められてるというわけ。
1500字のあらすじを書いてみて、
「だがしかし」が1回も現れないのは、
平凡で淡々としてるかもしれないぞ。
10回もあったらたぶん多すぎる。

理想は何回だろう?

そういうときに、「名作のあらすじを書いてみる」
訓練が大事なのよ。
posted by おおおかとしひこ at 10:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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