百式漢直とは、カナ配列薙刀式と併用する漢直追加パーツです。
百字のみの漢直(漢字直接入力)で、
よく使う単漢字、同音異義語だけを抽出して記憶負荷をなるべく小さくして、
カナ漢字変換の弱点、同音異義語変換を補うものです。
薙刀式のカナ配置がベースなので、
薙刀式ユーザーにとって記憶負荷が少なく、
送りがなも薙刀式の滑らかな運指がそのまま使えます。
(原理を理解すれば、他のカナ配列用に作り替えることも可能です)
コア23(23メイン漢字)で、
全漢字の出現率8%をカバーします(図のグレーマス文字)。
コア13 代表的なよく使う漢字、熟語。頻度合計4%。
行 言 思 分 感 漢字 書 描 話 離 速 早 的
コア23 さらに10追加。累積頻度8%。
来 良 合 会 何 取 事 人 方 系
打ち方は、【変換+同手2キー】です。
変換キーを押しながら頭文字のカナを押し、
同手の15キーの中から定められたキーを押すだけです。
ただし、
コア23に関しては、変換キーを押しながら2キーの同時押しでOKです。
(逆順の定義もあるだけです)
残り77は、よく使う同音異義漢字、熟語が中心に収められています。
また、百の漢字と熟語とは別に、
WE、SD、XCを押しながら右手に、
それぞれ漢数字(テンキー状)、算用数字(テンキー状)、
年月日や曜日などの、
数字レイヤーがあります。
実装はDvorakJで、薙刀式v17に追加する形です。
以下のファイルは薙刀式v17+百式が一体化したものです。
(英数部は、英数モードでの薙刀式編集モードと、
百式の数字レイヤーが収録されています)
薙刀式v17+百式.txt 薙刀式v17+百式_英数.txt
ここから百式に関する部分だけを取り出して、
他の配列ファイルと合成することも可能です。
詳しい打ち方、練習メニューは、
以下のマニュアルを参考にしてください。
百式漢直マニュアル.pdf
ちなみに、データ類。
【漢直豆知識】
・常用漢字(中学までに習う義務教育漢字)……2136字
・音訓……4388
・第一水準漢字……2965字
・第二水準……3390字(第一+第二で計6355字、漢字検定一級)
・T-code収録……1356(漢字、ひらがな、カタカナ、記号含む)
・TUT-code収録……2611(同)
・G-code収録……2070
・phoenix……3645
・統計的出現順の最初の200漢字で、全漢字の50%をカバーする。
100漢字で35%、500漢字で73%、
1000漢字で90%、2000漢字で98%。
・現実的に覚えられる漢字は1000というのが経験則。
その他は部首入力や組み合わせの入力法、混ぜ書き変換を使う。
○百式 100字(55単漢字、45熟語)+数字系39
最初の12字で4%、22字で8%をカバー、
55字+39数字=94字で13%をカバー。
フル漢直ではなく、部分漢直という立場。
私たちは手書きですらすらと母国語の日本語を書けるのに、
どうしてキーボードでのデジタル入力はこんなにたいへんなのでしょう?
コンピュータが英語圏生まれのもので、
もともと日本語入力を考えていない設計だからです。
日本人は70年代ごろから、
日本語の入力をよりよくする研究をしてきました。
電信タイプライターからワープロに至ったその発展は、
95年のWindowsを機にぴたりと止まります。
IMEは買い取られて開発は止まり、
今やメーカー製のIMEはATOKのみです。
キーボードはJISに固定され、新しい試みがありません。
配列はqwertyローマ字一強で、
日本語を書く為の合理的配置でもなく、
カナ漢字変換操作キーは文字から遠いままです。
公式の日本語入力は、
日本語をすらすら書くことに全然足りていません。
メーカーは撤退しました。
儲からないこともあるし、技術力が失われたかもしれません。
私たち日本人は、
デジタルの発展に、日本語的に取り残されています。
Windows95から、30年取り残されています。
誰もやらないならば、個人でやるしかありません。
自作配列をつくり、
文字の並びと指の運動を一致させる人たちがいます。
僕はローマ字のカタナ式、カナの薙刀式をつくりました。
エミュレータという、
さまざまな配列を走らせるソフトをつくる人たちがいます。
自作エディタを作る人も現れました。
Google日本語入力という、
外資から日本語を助ける人たちがいます。
自作キーボードをつくり、
JISキーボードよりも使いやすく疲れないものを作る人たちがいます。
カナ漢字変換は、
ライブ変換やAI変換にアップデートされて、
変換精度をあげようとしています。
民間で開発している人もいます。
それでも私たち日本人は、
日本語を直接ペンで書くようにはまだ入力できていません。
カナ漢字変換の最大の弱点は、
同音異義語を直接打てないことです。
候補選択、文脈からの候補、履歴からの予測変換は、
どれも、「他の事を考えずに一意に出す」ことではありません。
一意に漢字を出したいなら、
漢直(漢字直接入力)しかないです。
だけど、
2000以上の漢字のストロークをマスターしなければ義務教育卒業ではない、
というのは無茶が過ぎます。
だから僕はこれを100まで絞りました。
まだ全部を無意識化できていません。
パッと手が動くのはコア23までです。
それ以外は、
薙刀式のカナの位置と、なんとなくこの辺にあったな、
という空間意識で思い出すことをしています。
それでも全然良いです。
誤変換や、変換が一意に定まらない心配を0にできるので、
脳が内容に集中できるからです。
この100がベストだったのかはわかりません。
薙刀式以外のやり方もあったと思います。
だけど、ベストが存在しないのなら、
世界をよりベターにするしかありません。
暗いと不平をいうよりも、進んで灯りをつけましょう。
この百式が、日本語をすらすらと書きたい人の、
何かの役にたつ事を願います。
原理を理解すれば、
他のカナ配列に移植することは簡単です。
二百式、三百式に発展させることもできます。
この漢字はいらない、あれが欲しいという改造もできます。
第一世代の漢直が、
全ての漢字をならべてペンで押す和文タイプライター、
第二世代の漢直が、
連想式、無連想式で数千の漢字とカナを、
数ストロークのテーブルに収録したもの、
とすれば、
これは第三世代の漢直といえます。
第一世代、第二世代の漢直が、
専門オペレーターレベルの能力が必要とするならば、
第三世代はより広い人にむけた、
「誰でも使える漢直」を目指していると考えます。
楽器はすべての人が弾けるものではないから価値がありますが、
デジタル入力は楽器であるべきではなく、
誰でも使えるペンレベルになるべきです。
百式のアイデアは真似してもOKです。
もっといい漢直が現れて、
日本語をもっとらくらくに入力して、
ペンで書けるように、
それ以上に自分の言葉を書けるようになるのが理想です。
もっとみんなどんどん書こうぜ!
2026年03月05日
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