2026年03月03日

【薙刀式】文体とてざわり

脳内発声のない世界の続き。

宮野さん:
> 文体のイメージとかどうなるんだろう。脳内発生の有無で変わりそうだけど
読んでいる文体のイメージ形成に、脳内で文章を読み上げる声のイメージは確実に影響しているのではと思った。となった場合、有無で文体イメージが全く違う可能性はある。

僕の中で意味は雲のような、色と触感を持ったものなので、
文体の違いは音の違いではなく、
色や触感の違いとして認識されている。


たとえば柔らかい文体と硬い文体、
口語体と文語体だと、
文字通り柔らかさと硬さとして認識されている。

みずみずしい文体
(すなおで感情や感触がストレートにあらわれた、
新鮮な文体)では、
水に濡れた時のような感触がある。

比喩ではなく触感としてね。

色もある。
白い文体は素直な文体、
黒い文体はネガティブや後ろ向きの内容の文体、
鉄色は硬い文体、
ビビッドな色は元気な文体、
青い文体は冷静な文体、
または青春な文体、
赤い文体は怒りとかもえる感情の文体、
緑の文体はナチュラルで癒されるような文体。
ピンクはえっちな文体。

当然、色と文化の差がある。
英米ではグリーンは新人の色
(グリーンボーイ)だけど、
日本的には緑は山や森の色だろう。
アメリカではブルーはエロの色
(ブルーフィルム)だが、
日本的にはピンクだ。

こうした文化的影響を受けた、
そして僕なりの独自の色や触覚として、
意味や文体が存在している。


目が見えない人が聴覚を発達させるように、
僕は聴覚が弱い?ので、
目や触覚を発達させたのかな?

また、文字に色が見える、共感覚持ちであることも前に書いた。
文字そのものに色が見えるし、
俯瞰すると文体の印象の色に見える。
この文章は攻撃的であるとか、理知的であるとかね。
この文章は玉虫色に書いてあるとか。

あるいは、触覚にも反応して、
この文章はざらざらしているとか、
なめらかであるとか、
ほわほわしているとかだ。

僕にとってこれらは比喩ではなく、
実感なのね。

あるいは、
触覚には温度や痛み、空間感覚もある。
広い文章、熱い/暖かい/クールな/冷たい/寒い文章、
スピード感のある文章、
ヒヤリとする文章、
アスファルトで肌をこすられたような文章、
ふわっと浮いたあと急速に落下するような文章、
なんかがあるね。

もちろん、書かれている内容がそういうときもあるけど、
書かれた内容と文体が一致してないと、
文章としては美しくない、
用と体があっていないと感じる。
(もちろん、熱い内容をわざとクールな文体で書くなどの、
表現意図もある)


僕の脳内世界には音がない
(がんばれば発声させられるけど、
しんどいので長時間持たない)
が、
このような色や触覚で、
世界を味わっていて、
それらを世界に返している。

僕はずっとこうしてきたので、
みんなもそうだろうと思ってたのだが、
どうやら違うと知ったのはここ10年以内だ。
みんな「あ」が赤に、「い」が黄色に見えてるって思ってた。
母音は柔らかくてビビッドだし、
カ行は尖ってるし、ガ行は拳を握った感じだ。



で、それでも、
言語にすればある程度共有できるのが、
言語のすごいところ、本質だと僕は考えている。

もちろん100%の相互理解は不可能なので
(100%を検証する手段がないから。
赤のクオリアは共有できるかという問題)、
それにしても相互理解をある程度つくれるツールとして、
言語ってすげえなと。

だから今世の中は「言語化する」とか言ってるけど、
その本質は、誰もが共通して理解できることを書くことでしかないので、
それが下手とか言ってる人の意味がわからない。
彼我の差を観察して、橋渡しをすればいいだけじゃん。

僕はマイノリティ?だったから、
言語化しなければ生きていけなかったのかな。
じゃ多数派の甘えなのかもしれない?


世界はどう見えているか。
人によって異なる。
立ってるところでも異なる。
だから世界は豊かでおもしろいのだ。

で、それを阻害するqwerty以下略
posted by おおおかとしひこ at 12:14| Comment(2) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
冷静な文体などの大岡さんが認識している特徴の中にリズム感の良い文体、悪い文体、みたいな分類はあるのでしょうか。音声的なイメージが大岡さんにないのなら、なんかリズム揃ってなくて気持ち悪いな、みたいな私が音声イメージから汲み取る感覚を感じることは無いのだろうかと気になります。
そういう文章パーツの揃ってなさみたいなのも視覚化されたりするのでしょうか。
Posted by 宮野渉 at 2026年03月04日 02:15
>宮野渉さん

ありますよ。
歩く、腕を振って足を上げて、ジョギング、走る、散歩、踊る、などの身体的テンポ感、
息切れする、呼吸が乱れる、深呼吸、運動的な呼吸、
的な呼吸の感覚、
鼓動が速い、遅い、不整脈的、などの心臓の感覚、
みたいなものです。
触覚って実はかなり広い感覚ですね。
自転車に乗ってる感じ、車に乗ってる感じ、
ボートに乗ってる感じ、などにもなります。

乱れや転調もその感覚でわかります。

視覚的には粒が揃ってるとか揃ってないとかの、
空間的視覚?で感じます。
漢字やひらがなの濃さや密度みたいなものでも感じます。

七五調はやっぱり王道できれいに感じます。
長さと語の数のバランスがいいですね。
七五で切れずに字余りや字足らずになると気持ち悪さを感じます。
あと対句で長さや密度が揃ってないとか。


逆にわからないのは、「韻を踏んでる」です。
声に出して初めて気づくことがあります。

Posted by おおおかとしひこ at 2026年03月04日 07:07
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