面白さとは何か。
物語上の面白さとは何か。
色々あると思うんだけど、
今回は「勝利のことである」という切り口で書いてみる。
正確にいうと、
勝利そのものと、「勝利しそうという予感」も含むと思う。
好きな女の子と付き合える、
というゴールだけが快感を生むのではなく、
「行けそうな気がする」のほうが大部分を占めていることが良くあるからね。
(だからセックスしてしまったら、
急に冷めるという現象があるわけだ。
ドーパミンが出なくなってしまうのだね)
で、
どういうときにこのストーリーを面白いと思うんだろう?ということだ。
設定の説明をされているとき?
伏線が解消したとき?
哀しい場面に沈んだとき?
かわいい子が出てきたとき?
たぶん、そうではなくて、
「勝利しそう」「勝利した」
というシーンで、
人はドーパミン、報酬系の快楽物質が出るんじゃないか、
という仮説だ。
もちろん、感情移入が必要だ。
そのキャラクターとともに進んでいる、
という感覚がないと、
他人が幸せになることに関心はない。
たとえば女子のほうが他人の幸せに嫉妬しやすい。
女子むけのラブストーリーで美人女優は使われない。
美人過ぎると、イケメン俳優を現実生活で取ってしまいそうだからだ。
だから微妙不細工が使われる。
あるいは、
「ずっと子役から知ってる子」もよい。
感情移入ができているからだね。
ニコラモデルなどが起用される理由は、
嫉妬を防ぐためだったりする。
男子はあんまり他の男子が成功することに嫉妬しないよなー。
なんでかは置いておこう。
とにかく、現実生活で嫉妬をしないような、
感情移入がしっかりできている状態、
入り込んでいる状態だと、
成功しそう、成功そのものに、
ドーパミンが出る。
それを「おもしろい」と錯覚するのでは、
ということが言いたいわけ。
だから、
「成功しそう」という匂いを、
ちょいちょい振りまくといいんじゃないか、
ということだ。
まったく成功しそうにないラブストーリーは、
おもしろいかな?
嫌われている女の子にアタックする話は、
やめとけ、でしかないのではないだろうか。
ちょっとその子がやさしいとか笑顔だとか、
好きかも光線をだしてくるから、
「いけるかも」という前のめりになっていくのではないかと思う。
ギャンブルでもそうかもしれない。
勝てなさそうな時はつまらないが、
リーチを引くとか、
行けそう、というときに一番興奮するんじゃないかしら。
もちろん勝つ瞬間も楽しいのかもしれないが、
そんなにめったにないから、
それよりも頻度としては良くある「行けそう」が、
ポイントになってきそうな気がする。
パチンコはやたらリーチ演出の数があるけど、
それはその「行けそう」をたくさん見せて、
おもしろいと錯覚させることが目的なんじゃないだろうかね。
で。
物語の場合、
大成功、小成功、
すごい行けそう、ちょっと行けそう、
などを組み合わせて、
惹きつける、ということができる。
もちろん、話はターニングポイントを使い、
掌を返すので、
行けそうと思ったらだめそうになるとか、
成功したのに欠陥が見つかるとか、
逆に行けなさそうなのに行けそうなポイントが見つかるとか、
そういうことで翻弄するわけだ。
成功と失敗で、翻弄可能ということになる。
このことを理解していないストーリーテラーは、
成功しそう、という種をうまく撒けないのではないかと思われる。
いつまでたっても「行けそう」がないのは、
ずっと見てておもしろくなくなるのでは、
ということだ。
道に迷ったときに、
「こっちに道がある!」となるだけで、
希望が湧いてくるものだ。
そういうことなんじゃないかと思うわけさ。
(もちろん、行けそうだけど不安もある。
それでも決断するのがストーリーだ)
というわけで、
行けそう、行けなさそう、成功、失敗を、
うまくコントロールしよう。
成功したと思ったらピンチがやって来て、
ピンチのあとにはチャンス(=行けそう)が来るのだ。
その、翻弄される主人公を、
作者が都合よく?つくるわけだね。
それが都合だと思われたら負けで、
都合じゃなく、必然に見えてきたら、
神脚本と呼ばれるだけのことである。
2026年04月20日
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