2026年05月13日

調子に乗れ、そして反省せよ

物語のプロットを練る上で、
考慮に入れるべきこと。


まずは調子に乗ろう。

ストーリーは成功と失敗の間にある。
だからまずは成功するとよい。
全能感にあふれ、
いけるぞと思い、
何かを賭けて、ゲットしかかろう。

そして失敗させるのだ。

落ち込み、自信を失い、
もうだめだ、逃げようと思わせて、
賭けたものを諦めて、永遠に失ってもいいやと思わせるのだ。

だけど、そこで諦めたらお話はおしまいなので、
まだ諦めきれないとなるのがいい。
だからまだそれを成功したいと思わせて、
そのためにはどうしたらいいかを考えさせるわけだ。
つまり、反省させるわけだ。


あー、調子に乗ってた、
油断してた、
あの可能性を考えていなかった、
あれに気づいていれば、
判断が甘かった、
周りが見えていなかった、
などなど、なんでもいい。

そうすると、より広範囲での成功を計画するようになる。
あることを複数パターン考えたり、
あることが起こる前提で事前に準備したり、
失敗を未然に防ぐような仕組みをつくったり。

そうすると、今度はうまくいく。
そしてまた調子に乗る。

以下繰り返し。


こうすると、起伏がつくっていける。
もちろん、失敗をせずに連続成功したり、
失敗が連続して、なかなか成功しないような、
成功と失敗を交互にしない場合もある。
それはストーリーと起伏しだいだ。

つまり、調子に乗ったり、反省したりの、
大小と頻度は、ストーリーによる。

短編なら1回だけでもいいし、
長編なら何度も挫折や再挑戦があるだろう。


調子に乗るとか、反省するとかは、
感情の話である。
成功とか失敗とかは、理屈や状況の話である。
これらは、ストーリーの両輪になる。
主観的な気持ちと、客観的な状況だ。

ともすれば、どちらかしか描かないことがある。
狙ってやっているならいいんだけど、
どちらかしか描けていないなら、
どちらかに傾いている可能性もあるぞ。

で、状況を描かないと話は進まないので、
大体は状況の進展は書くんだけど、
そういうときに気持ちがおざなりになりがちだよね、
と思ったので、このことを書いてみた。


人は現金なものだ。
ちょっとでも成功したり、褒められたりしたら、
調子に乗るものだ。
それでまた調子に乗ってやり過ぎて、
怒られたりひどいことをしてしまったりするのだ。
ざっくり言えばのび太みたいなものだ。

今調子に乗ってるターンだろうか、
今反省しているターンだろうか。
これらを自覚して、赤と青で脚本を塗ってみると良い。
どっちを増やそうとか、
グラデーションの部分をつくろうとか、
もっと極端にしてみようとか、
短くしてテンポをあげようとか、
逆に長くしてじっくり行こうとか、
計画を立てやすくなるだろう。

脚本には色んな側面があるが、
基本的には主人公の感情に同調して見るものである。
(主人公の感情と観客の感情が一致しないものは、
「すべっている」という)

だから、主人公が調子に乗っていることと、
反省しているときは、
観客が同じくそう思っているときだ。
反省がうまく行って、
また調子に乗っているときは、
楽しい。
そしてそれが一回あったら、
また失敗しても、
次の調子に乗るまで、我慢して待てるはずだ。
そしてその工夫を色々考えて、
ああでもない、こうでもない、と考えられるはずだ。
それはすでに観客が、そのストーリーに夢中になっているということだ。
posted by おおおかとしひこ at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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