2026年04月10日

二転三転のおもしろさ(「トラップ」評)

シャマラン好きの僕が情報仕入れてなかったわ。
こんなのつくってたんだ。

いやー、二転三転のプロットの面白さだけで突っ走る、
快作。
ジャンルはなんだ?サスペンス?

プロットの勉強になるよ。

ただなー、テーマがなさすぎてなー。
先日見たスリラー「FALL」の一応テーマがあるのに比べて、
弱く感じてしまう。
二転三転の見事さは同じ程度で、
テーマのありなしで差がついてる感じ。

以下ネタバレで。


ライブ会場で半分使ってて、
そこから出てさらに半分ある。
その構成がすさまじい。

こんな台本見たことねえよ。

大きな構成が切れまくってる。
ライブ会場と家の、
2シチュエーションムービーじゃん。
びっくりしたよ。

何も情報を入れずに見たのが良かった。

最初はパパと娘といじめの話にミスリードしておいて、
「あれ?この人がブッチャーなの?」
って気づかせるのがめちゃくちゃうまくて、
なるほど、この人がどう脱出するかの話なのか、
という第一幕が見事。

FBIの切れ者ババアもいいね。

その後、どうにかしてレディレイヴンを抱き込み
(白血病と騙されるスタッフが監督本人w)、
脱出してからの、
彼女の「家に遊びに行っていい?」
の機転からのツイストがすごい。

全部前フリでミスリードしてからのツイストになってるから、
すごくきくんだよなー。

トイレでケータイから発信して、
あとは一直線かと思いきや、
リムジンで逃げて、脱出して、
そして家に帰ってきて、の二転三転がすばらしい。

これ、たった1日の話なんよな。

最後服を脱いだときに、
熱湯浴びせるんだろ?
というミスリードもいいよね。
そこがクライマックスになるのかーと思わせといての外しが見事。

転んだ自転車を直すふりをしておいてのスポーク抜きも、
お見事。
最後の最後まで二転三転がよかった。


ただし。

これ、なんの話?
ってなったときに、
あとに何にも残らないのよね。

彼が悪い子で母親だけがそれを見抜いてた、
みたいな話はよかったのだが、
うーんそれで?って感じだ。
逮捕→更生にはならないから、
そこの部分が絡んでこないのよな。

悪はどこにでもいる、そしてそれは気づかれないのだ、
みたいなバッドエンドになってしまい、
んー、で?ってなっちゃうのよね。

じゃあどうしたらいいかでいうと、
やりようがないよなー。
「プロットの二転三転を楽しむゲームです」
以外にないのがねえ。


シャマランのプロットゲームは面白いんだけど、
やっぱアンブレイカブルやミスターガラスみたいに、
強烈なテーマがあったほうが輝くのよね。

次回作に期待。

肩透かしでいえば、「ハプニング」並かな。
あれも最後ババアが怖かったなw
posted by おおおかとしひこ at 00:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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