2026年04月11日

【薙刀式】そもそもブラインドタッチ必要な人ってどれくらいいるのだろう

切実に書きたい人、
ちゃんと書きたい人。
書けないと思い込んでて、ほんとは書きたい人。
そんな人がいたとする。

最初はqwertyしか知らないから、
それを見ながらぽちぽち打つ。
見よう見まねでブラインドタッチになっていく。
大体は我流運指。完全ブラインドではない。
そんなくらいが現実だろうか。


正式に標準運指で、
ちゃんとブラインドタッチ学ぶかー、
って人はほとんどいないだろう。

ブラインドタッチの習得って結構しんどいんだ。

とくにqwertyローマ字のブラインドタッチは、
大西配列のブラインドタッチの30倍くらい難しい。


大西配列は指の生理と、
文字の整理を合わせてある。
だがqwertyローマ字はそうではない。
英語用につくられたもの
(これもそもそも英語用として不完全すぎることに批判は多く、
Dvorak、Colemakなどいくつもの配列が提案され続けている)
を、便宜上、ローマ字に転用したものだ。

日本語をブラインドタッチするために考えられていない配列で、
無理矢理にブラインドタッチをしたら、
指使いはめちゃくちゃで、
動線効率は悪く、
左小指を酷使したりなどの指バランスが悪く、
日本語をスムーズに書くには跳躍運指が多すぎる、
難易度の高い指使いになる。
ピアノでいう超絶技巧曲になる。

逆に日本語のために考えられたブラインドタッチは、
標準運指で使う前提で、
中段(ホームポジション)を一番よく使い、
人差し指>中指>薬指>小指の順で使い、
左手よりも右手をやや多く使い、
日本語の言葉をつむぐのに、
指が暴れずにスムーズにつながる構造をしている。
ピアノでいえば、日本語が初心者向けの曲になる。

大西配列はqwertyローマ字より30倍、
ブラインドタッチを学ぶのが容易だ。
30という数字は僕の体感。


qwertyキーボードは、
100年前に設計されたときから、
「キーボードを見ながら打つ」ためのものであり、
ブラインドタッチ専用キーボードとして作られたわけではない。

目で見てアルファベットが探しやすいところに置かれた、
初期状態のものから、
多少指使いが楽になるように動かしたあたりで、
爆発的に売れてしまったので、
配列の改良をストップしてしまったものだ。

設計者のショールズは配列の改良をいくつか提案したが、
経営のレミントンは、
「売れてる商品を変えたら売れなくなる」と、
拒否した。

ブラインドタッチが生まれたのは、
このqwertyを、
見ながら打つのと見ないで打つのが、
どちらが速いかを競った結果だ。
見ないで打つために生まれたのが標準運指で、
しかしqwertyはブラインドタッチで打つために生まれていないので、
いびつなのである。

これは英語の話だ。

それを無理矢理に、
構造の異なるローマ字に転用しているため、
いびつの二重掛けになっているのが、
qwertyローマ字のブラインドタッチである。
それはとびきり難しいし、
マスターしたとしても指を壊す、
悪魔の文房具だといってもよい。

たくさんの批判がある。
だがレミントンと同様に、
Microsoftも家電メーカーも、
売れてるものを変更しないわけだ。


街の発明家がいる。
アイデア商品みたいな、
生活を改良するものを発明する人たちだ。

「ブラインドタッチで日本語を打つこと」を、
最適化しよう。
すなわち、
「ブラインドタッチ用の日本語キー配列」をつくろう。
日本語という譜面を超絶技巧曲にせずに、
猫踏んじゃったくらいに弾ける配置をつくればいいのだ。

それを新配列と呼ぶ。
大西配列も薙刀式も、民間で生まれた新配列の1つだ。

家電メーカーがつくった新配列もある。
親指シフト、M式、新JIS、TRONカナ配列だ。
だがこれらは歴史の闇に消えていった。

「日本語をブラインドタッチで打つ」ほど、
本気で書きたい人がリーチせずに、
商売にならなかったからだ。

このうち親指シフトだけは、
80年代前半にシェアNo. 1を取ったので、
未だに愛好者がいる。
だけどそれが最適か?については異論がある。


最高の日本語ブラインドタッチ用のキー配列はなにか?
についての答えはまだ出ていない。
日本語はとても複雑なものだから、
評価軸が複数あって評価しづらいのだ。

英語のブラインドタッチ用配列ですら、
決着はついていない。
「その人にとって使いやすい指、長さ、連接」や、
「その人にとって使いやすい語彙」が、
大きく異なるからだろう。

つまり、靴やペンと同様に、
「その人に一番向いてるもの」が、
あると想像される。


ブラインドタッチに関する科学は、
全然発展していない。
多くの人がブラインドタッチできないからで、
需要がないからだ。

でもそれはqwertyローマ字がブラインドタッチが難しいからで、
大西配列なら30倍簡単にできることが知られていないからだ。

そして、
すぐれた新配列は街の発明家たちによってたくさん提案されていて、
使っている人たちもけっこういる。
(けっこう、というのは主観。
全部合わせて1万人もいないと推定)


新配列とは、
日本語をブラインドタッチするために生まれた、
合理的キーボード配列である。

逆に見ながら打つのには向いていない。
目で探しにくく、指で探しやすくできている。

目で探すのは左右に探すのが効率的だが、
指で探すのは8本指で上下に探すのが効率的だ。

目で探すと左から順に探すが、
指で探すのは人差し指から探す。

こういう新配列が、たくさん提案されている。


A群: つばめ配列、大西配列、薙刀式
(一列のキーだけで打つローマ字、
左右に母音子音を分離させて整理したローマ字、
片手連続で日本語の中核語を打つカナ配列)

B群: 未定
候補には、
新下駄配列、飛鳥配列、蜂蜜小梅配列、
月配列、新JIS配列、TRONカナ配列、
かわせみ配列、phoenixカナ配列、
親指シフト、
M式、SKY配列、きゅうり配列、
Tomisuke配列、Eucalyn配列、
T-code、TUT-code、和音漢直、
ステノワード、メジロ式、
Dvorak、Colemak、Astarte、
などがありえる。

ほんとうにたくさんの新配列があり、
それぞれに良さや特徴がある。
(僕の収集してる範囲だと300以上)


ほんとうに書きたくて、
ブラインドタッチをやろう、
と思ったときに、
ここに辿りつける人はごくわずかだ。

僕らが周知を頑張っているが、
街の発明家レベルなので、
なかなか届かない。
だけど噂には聞いたことあるレベルかもしれない。

qwertyの作者ショールズが、
その後改良した配列については残されていない。
その配列がブラインドタッチ前提であったかも不明だ。
もちろんそれは英語用であり、
日本語用ではない。

英語と日本語が違うのは、
船と飛行機ぐらい違うのは明らかだ。
だから、
日本語専用ブラインドタッチ配列を使うべきだ。

そして足のサイズや形が人によって違うように、
キー配列もそれぞれにあったものを使うのがよい。


カタログはまだない。
どういう人がどういう配列に向いてるかもわからない。
配列図をながめながら、
指を動かしてみて、
よさげなものを試すしかない。
配列図も目で見るのではなくて、
指で見るやり方を身につけないとだめだけど。

つまり今新配列を始めたい人がいても、
うまい新配列界の地図がない。

なぜなら日々改良され、新配列は生まれ続けていて、
勢力図は変わっているからだ。
新しい理論が生まれたり、先入観が覆されたりもしている。
いつかそんな教科書を書きたいが、
今すぐは存在しない。
僕が昔書いた「親指シフトより優れた10の方法」は、
当時のすぐれた新配列を収録したが、
大西配列以前の記事だ。
https://oookaworks.seesaa.net/article/456683570.html

井上明人さんによる新配列沼マップも、
すでに2019の昔だ。
https://hiyokoya6.hateblo.jp/entry/2019/06/12/183431


本気で書きたい人が、
qwertyローマ字なる陳腐なものを我流運指で使ってるのを見ると、
悲しくなってしまう。
ゆがんだ指をつくってしまったのだなと。
もっといい靴はきなよ。
もっとたくさん楽に走れるぜと。

僕はかなりがんばって周知してるつもりだけど、
個人の力は限界がある。
口コミで日本中につたわってほしい。

たくさん、本気で日本語を書きたいなら、
ブラインドタッチ専用日本語配列を使おう。
それは新配列と呼ばれている。

もしあなたが書くことに挫折したり、
あるいは書くのが苦手だと思っているのは、
ひょっとしたらqwertyローマ字を使ってるからかもしれない。
フリックでは書けるのにキーボードで書きにくいと思ったら、
それはキーボードが悪いのだ。
もっといい新配列を使おう。


色々な新配列が、
どうやって打ってるの?をコンテスト形式で紹介するのが、
Alternative Typing Contestだ。
2024: https://m.youtube.com/watch?v=iKSnUOVDimM
2025: https://m.youtube.com/watch?v=_sw6MZ5shTo
大きくは、ローマ字、カナ、漢字直接、速記式の、
4つに方式が分かれていて、
同時押しや2〜3打に一つの文字を当てたり、
動線の工夫によって効率的に文字を出している。

速度につい目を奪われがち(人は動いてるものを見ちゃうので)
だが、実際の手の動きに無理がないかとか、
どれだけの範囲をブラインドタッチしてるのかなど、
「手と文字の関係」に注目して見るのがいいと思う。


靴屋に行けばいろんなものがあるのを知れるし、
シューフィッティングもできる。
文房具屋に行けばいろんなものがあるのを知れるし、
試し書きもできる。

まだ配列屋はない。
キーボード専門店もない。
自作キーボード専門店がようやく秋葉原に一店舗。
(そして実際に自キ沼にいてわかるのだが、
最初に在庫を売り切ったら再販はほぼない。
改良されるからだ。つまり動いてる世界なのだ)

僕は配列展示屋をやりたいが、
儲からなさそうなのでやっていない。
大金持ちになってマンションを建てて、
その1Fの喫茶店でやってみたい。
コーヒーは旨いのをつくりたい。

まあそんな風にはいかないし、
そもそも新配列はすべて無料で使えるので、
各自調べてたどり着かれたい。

もちろん想像上の配列展示屋には全部取り揃えてあって、
いつでも試し打ちができるようになっている。
配列図がカタログになっていて、
それぞれが分類されてて系統図もあり、
歴史のうんちくもわかるようになっている。
代表的なフレーズを打てばテイスティングもできるし、
その配列の達人の動画もすぐに見れる。
マスターが配列の相談にも乗ってくれる配列ソムリエだ。
「それならこういうのはどうでしょう」と、
棚から出してくれるのだ。

そんな店がどこにでもあるのが理想だが、
儲かりはしないだろうねえ。
コーヒー一杯5000円とか1万円で相談料無料とかよね。
それでも経営やってけないだろうなー。
マスター複数用意するのも難しそうだし、
そのマスターの人柄でやる店だろうし。


まあ、そうなってないので、
本気で書きたい人は、
独力で新配列にたどりつき、
あるものと別のものを比較してよしと決めて、
マスターするしかないのだ。

すでにqwertyローマ字でいびつな指になった人も、
新配列でブラインドタッチを学び直せば、
身体の負荷を下げて楽になる事ができるのは、
たくさんのエビデンスがある。
二度とqwertyに戻ろうとしない。
みんなqwertyクソという。



これら全体の事を、新配列運動とよぼう。

新配列は日々どこかで生まれている。
そして使用の試練を経て、淘汰されたり改良されている。
車屋やバイク屋にも近そうだな。
1人何千万かで薙刀式を買ってくれるなら、
ショールームつくるしきれいなお姉さん雇うし、
アフターサービスも完璧にするけどなー。


新配列はすべて無料だ。
少しの練習期間だけ払ってください。

そしたらブラインドタッチでスムーズに日本語を書くことが、
できるようになるよ。


よく考えたらめちゃくちゃだ。
文科省はなにやってるんだ。
私塾すらないではないか。
それで日本語が守れるのか。
本気で何かを書きたい人のまともな道具がないではないか。
街の発明家頼りじゃんか。


デジタル習字教室みたいなのやりてえな。
週2で1時間くらい通ってそこでブラインドタッチやれば、
何ヶ月か通えば書けるようになるかもなー。

話し方教室があるんだから、
デジタル習字教室は、ありかもしれない。
posted by おおおかとしひこ at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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