2026年05月13日

【薙刀式】「速いの?」に対してどう答えるべきか

「けっこう速いよ。でもそれ以上に便利なところがあるんだ」
と答えた方が、
速さの序列軸から抜けだせるかもね。


速さを客観的に測定するには、2種類の速度がある。

1. コピー打鍵(タイピングゲーム)
2. 自由文(創作文、作文とも。自由に自分の考えを書くこと)

1は○打/秒、○カナ/分、それぞれのゲームでの単位。
2は、僕は○字(変換後)/10分の単位を取り、
最低でも8分位上書いた時を測定している。

ちなみに僕×薙刀式は、
1. 5打/秒、タイプウェルSS(常用語)。
2. 大体1500字(変換後)/10分。最高は1970。


僕は、コピー打鍵はある種の指標にはなれど、
本来の目的、自由に文章を書く時の指標にはならない、
と考えている。

なぜなら、コピー打鍵の問題文は、
あなたの脳内の発想ではないからだ。


また、
単語単位の問題文だと、
日本語の重要箇所である繋ぎの言葉の部分
(〜である、〜という、〜なのだ、などなどの膠着語的な要素)
が抜け落ちていたり、
あるいは変換要素がなかったりして、
現実の日本語から乖離しやすい。

タイピングゲームの上位層になればなるほど、
問題文記憶ゲーになったり、
反射ゲーになったり、
攻略要素が強いゲームになる。
また、打った言葉の意味を把握してなくて、
ただの反射として返してるだけなので、
意味のある言葉として認識しない方が強いらしい。

つまりタイピングロボットになるほうが強いゲームであり、
「意味のある言葉を自分で考えて、つづって、
論旨を展開して、オチをつけること」
からかなり乖離してゆく。

この「書くこと」から上位ほど遠ざかる、
誤った修羅の螺旋に入っても、
僕はそもそもの新配列の戦うべき土俵ではない、
と考えている。


だから「速いの?」と聞かれたときに、
コピー打鍵に関しては、
「タイピングゲームではまあまあですね。
ビジネスタイピング1級レベルは余裕です」
と答える程度でよいと思う。

ちなみにビジネスタイピング1級は、
700字(変換後)/10分。
毎パソの問題、社説程度の文をコピーして、
10分間打って測定しておくとよい。
僕は900あたりでやめた。

人の文章を900でコピーして、
自分の文章を1500でひり出しているので、
他人の文章のコピーの速度を競ってどうすんの?
くらいに思っている。


そもそも「速いの?」って聞く人は、
「ややこしい話を聞く理解力がないので、ズバリで答えて。
あなたの話を聞く価値があるかどうか秒で判断したいので」
という人なので、
「まあ速いよ。○程度」と秒で答えて、
「おっせえな、聞く価値なし」なのか、
「ふむ、ではこの先を聞こうか」なのか、
さっさと次のターンへ進めるべきなのだ。


あなたが大した速度でなくても
(ビジネスタイピング1級程度は、
新配列を日常使用しているレベルなら、
まあ大抵はいける)、
「作者は○○出してるよ」って言えばいいので、
責任は作者におっかぶせればいいよ。笑

あるいは作者より速い記録があれば、
「○○さんはこの配列で○出してる」
って答えればいい。


所詮は「速いの?」は煽りだ。
出る杭を叩こうとしてるだけなので、
「速いよ」って言っときゃいいんだよ。

少なくとも、自由文で1500以上で書いてる配列は、
証拠動画つきなら、
薙刀式(そのへんのおじさん)と、
qwerty(RTC出場トップタイパー)しかないんだ。
薙刀式ユーザーは安心してくれ。


他の配列の人は自力で出しといて。
いろは坂、月、新下駄はタイピングゲームの記録があり、
競技レベルでまあまあの速度を出している。

親指シフトの80年代ワープロコンテスト優勝スコアは、
920字(変換後)/10分程度なので、
「ワープロコンテストで速かった」を根拠として上げる人は、
現在のコンテストのコピー速度基準2000〜2500に比べて、
相当遅いことを知ってから言うべき。
またこのことを知ってる人はちゃんと突っ込んでやれ。


で、まず評価の土俵に乗っかってるかどうかしか、
「速いの?」って聞く人は気にしてないので、
そのステージをさっさとぬけて、
「そこそこ速いよ。そして以下が便利だね」と、
話を続けるのが良い。


薙刀式だと、右手部はこうなっている。

・削るす・
・あい・・
・な・・・

削はBS。
「〜である」「〜ではない」「〜する」
という語尾部分がとても素早く打てるから、
文末の文意決定部をさっさと決めて、
次へ思考を飛ばせるところが便利だね。

そしてBSが近いから、
書くことと消すことをペアにできて、
ああでもないこうでもないを簡単にできるため、
高速で書いて高速で消すことで、
文章の練りを高速化できる。
BSは誤打訂正ボタンではなく、
推敲の道具として使うのだ。

こんな風にBSを攻めの道具として使ってるのは、
薙刀式くらいなんじゃね?

逆に言うと、推敲せずにみんな書いてるのかい?
だから文章の質が低いんじゃね?
と煽ることすらできるよ。

推敲を前提としたら、
じっくり考えることや、試行錯誤に時間を使うべきだ。
頭から尻まで一回書いたスピードを計測して、
何か意味のある数字なんでしたっけ?
という話よね。


「速いの?」って聞いてくる人は、
それを理解できないレベルの頭の人だと思うと良い。
だから、彼らには理解できない、
文章を書く世界の複雑さを見せてあげると良い。

脳死で反射でコピーするマシンとは、
違う世界でぼくらは戦ってるのを、
解説してあげるといいのだ。

ものすごく極端な話をすると、
バカにわかりやすく解説するのは、
我々頭のいい人の、ノーブレスオブリージュだ。
悪人のバカはそれを悪用するが、
バカにもいい人がいて、ちゃんと素直だ。
だからその、いいバカにわかるように説明すると、
「世界はそうなってるのか」と、
理解させる事ができる。
これは、頭のいい者の義務だと思うと良い。
そして徳を積めばいいだけだ。



ほかにも薙刀式には便利なところが多数あるのだが、
まあそれは一々はいいや。

あんまりみんなが言わないのを一つだけ言っておくと、
清濁同置(清音のレイヤーに濁音があること)の良さかな。

日本語には連濁といって、
清音の単語が、複合語になったときに濁音化することがある。

本棚(たな→だな)、青空(そら→ぞら)、生け花(はな→ばな)
あるいは畳語での連濁化もある。
人々(ひと→びと)、時々(とき→どき)
半連濁もある。
一発(はつ→ぱつ)、一本(ほん→ぽん)

薙刀式は、清濁半濁がすべて同置なので、
同じ意味の単語を同じ指の運指で書けるのがよい。

別置すると、意味が同じなのに別の運指になって気持ち悪いよね。
その思考のノイズがない気持ちよさがあり、
すっきりして手っ取り早いという意味で、
「速いよ」って言っていいと思う。

実は清濁半濁まで同置になってるカナ配列は少ない。
薙刀式、シン蜂蜜小梅、OASYS時代の親指シフトくらいだ。

濁点と半濁点をあとづけする2打方式でよければ、
JISカナ、新JIS、月配列が追加。

そんくらい?
あとは半濁音が別場所で、使いにくいよねー。


こんな風に、
薙刀式は痒いところが大体クリアになってて、
それが思考のノイズがなくていいんだよね。

「速いの?」というレースの世界にはない、
もっと良い面は、
こんなふうにいくらでも解説できるよ。



薙刀式をはじめとする新配列は、
「指を鍛えて速くなる必要はない。
仕組みを簡単にしたほうが全ての人が楽できる」
というシステムの再設計だ。

役所に複数の書類を提出するときに、
複雑な窓口の行き来の動線を、
どれだけ素早く往復できるかを競う競技に対して、
「順番に隣に並べたら、
その複雑な動線いらないでしょ」
と窓口の場所を全部並べ直したのが、
新配列である。

「速いの?」って聞かれたら、
あー、そこそこ速いね、
でもそのレースを無意味化、陳腐化させたよ、
と答えるのがいいだろう。



ある、ない、する、BSの話や、
連濁の話は、
レースには出てこない要素かもしれない。
でも「頭で考えた文章を書いたり推敲する」ときには、
必要になってくる機能だね。

レースとは違う世界でこっちは戦っているんだから、
その要素を垣間見せればいいんじゃないかしら。

そういう意味で速いよ。1500出る。

たぶんあんたより速いよ。ついてきな。
posted by おおおかとしひこ at 11:14| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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