「タイピング配列移行はむずかしい」と題した感想。
https://note.com/nanasi_san/n/nb1b25d1be773?sub_rt=share_pb
文面から見るに誤解をしているようなので、
ここでただしておく。
タッチタイプという単独の技能があり、
qwertyのタッチタイプがあり、
たとえば大西配列のタッチタイプがあり、
それらを足し算引き算すればよい、
というモデルではどうもないようなんだよね。
まずほとんどの人は、
「qwertyのタッチタイプを覚える」
という混同した技能をマスターするので、
自分の中できれいに分離していないと思う。
なので、
タッチタイプに十分必要な技能をマスターせずとも、
「qwertyのタッチタイプにだけ特化した技能」を、
マスターしていることが多い。
たとえば標準運指をきちんとマスターしていない(我流運指)とか、
qwertyでは使わない右小指中段や下段を、
上手に打つことが出来ないとか、
逆にqwertyで使いすぎるATYあたりを、
上手く打つことが出来るとかだ。
つまり、標準運指に対して、
いびつな学習をしたままなのだ。
たとえばここに大西配列をインストールするならば、
いびつで足りないところを一からやる必要がある。
具体的には小指の;/を打てるようにならないといけないし、
ATYに偏った手の位置を正常な位置に戻すこともしなければならない。
もし、
配列と関係なく「タッチタイピングだけで独立している機能」をマスターしているならば、
qwertyを引き算して、
そこに大西配列を立てれば良いのだが、
そもそもqwertyはタッチタイピングとしてはいびつな形をしているため、
単純な足し算引き算では済まないのだ。
そして、
「qwertyのタッチタイピングをマスターすること」自体が、
タッチタイピングの技能とは違い過ぎて、
おかしなことになっている、
というのが新配列側の意見だということは、
認識するべきだと思う。
つまり実際のところ、
タッチタイピングに必要な、
正しい標準運指も、
理想のタイピングフォームも、
全く知られていないのだ。
(そもそも標準運指をまじめに考えれば、
横にずれたロウスタッガードキーボードではなく、
格子配列でマスターするべきであり、
それからのちにロウスタッガード用の標準運指を、
応用としてあとで身につけるべきだ)
などなどの正規化された条件を知らないままで、
単に足し算引き算で新配列のことを考えると、
多分大混乱して、
諦めてしまうのだと思う。
この人の過去記事を見る限りJISカナユーザーのようだが、
JISカナのブラインドタッチはもっと歪んでおり、
まともな、正しい標準運指とはかけ離れた技能を要求される。
結局必要なのは、
「正しい標準運指」という知識(と体感)かもしれない。
正しい基礎と言うべきか。
やったことがある人なら、
えっ30時間でいいの?楽勝じゃん、
まあ100は最終的にいるよね、
って見積もれるのだが、
ほとんどの人はそのことを言われても、
しんどいなー、としか思えない。
qwertyローマ字とJISカナは、
基礎からずいぶん離れた歪みがあり、
その歪みの矯正に、
もっと時間がかかることはもっと知られても良い。
(これがゆえに、
新配列に飛び込む勇気を萎えさせている)
僕は車の免許を持っていないが、
ちなみに車の免許ってどれくらい実技を練習するんだろう、
と調べてみたら、実習30時間くらいだってさ。
その前に学科が26時間あって、
60時間弱はやるらしい。
それと比較すればざっくり同じくらいだね。
部活でサッカー部に入ります、
週2回で2時間ずつ練習するとしたら、
月16時間、3か月で48時間。
それくらいで試合とか出る人もいるだろう。
人間の反射神経や体を使った技能というのは、
マスターするのにはそれくらいかかる。
意外と忘れてるんじゃないですかね。
そしてそもそも負のフィードバックなんてないですよ。
その重力圏から抜けられないほど、
練習しなかっただけ。
野球部がサッカー部に移ったときを考えればいい。
足の神経を鍛えるところからスタートだ。
とはいえ3か月で試合でれるでしょ、多分。
第一週とか第二週までしか、
おそらく人はイメージできないんじゃないかと思う。
困難はほとんど伴わない。
なぜなら、JISカナまたはqwertyというスタート地点が悪すぎて、
合理的な新配列はなにをやっても現状が改良されるので、
楽しくなってしまうからだね。
トレーニングは大変、嫌なもの、
というイメージは新配列の場合ほとんどないと思う。
大体楽しんでいるうちに、
マスターしてしまうことが多いと思う。
僕はそうだった。
改良されていく感覚が、快感だったよ。
世間で普及しなかったという結果をもって、
それが気持ちよくなかったということではない。
誰も始めなかっただけだと思う。
今、海で芋を洗う猿がどんどん生まれている。
そのうち海で芋を洗うのが当たり前になると思う。
だってそっちのほうが良くなるもの。
一回それを覚えたら、捨てられないよねえ。
2026年05月30日
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その重力圏から抜けられないほど、
練習しなかっただけ。
それは……言い過ぎでは?
元の記事を読んだのですが、少なくとも私は
「20時間の法則によってまったくの初学者の場合は習得に20時間で済むものが、JISかな→薙刀式の場合はJISかなの経験が足を引っ張ってむしろ30時間ほどかかってしまった」という風に解釈しました。
実際「キーの単打でカナを出力する」という動作が全く同じなのは避けられないので、負のフィードバックはあると思います。(濁音・拗音・外来音の同時押しやレイヤーシフトはJISかなにないのでそこは干渉しないとは思いますが……)
実際私も、Dvorakを本気で練習したらQWERTYがめちゃくちゃ遅くなってリハビリが必要になったり、薙刀式をある程度使ってから新JISにも手を出したら薙刀式の手癖でミスタイプが頻発したり、逆に新JISをやめて薙刀式に戻ったときには新JISの癖が足を引っ張って今までにないようなミスが起きたりしました。
その後の練習によってQWERTY/Dvorakは完璧に使い分けることができるようになりましたし、しばらくしたら新JISは完全に忘れましたが、間違いなく"大変"でした。
逆に、
QWERTY(日)→薙刀式/新下駄/メジロ式
QWERTY(英)→英語速記
の時には抵抗0でした。
元の記事の↓
"同じ文字で異なる配列のタイピング技能の習得には「負のフィードバック」が強烈に作用するのである。"
という話でこれは説明できますね。
別に野球部がサッカー部に移ったとてそんなことは起きないでしょうけれど、サッカー部とフットサル部を行き来したならば、試合に集中しているとパスやスローインで互いの癖が足を引っ張るかもしれません。
GIZMODOの記事で新規参入者が増えている今、
「負のフィードバックはないよ!」
とするよりも
「確かに負のフィードバックはある。でも、それを一度乗り越えたら楽園が待ってる!」
とするほうが誠実で建設的だと思いました。
「負のフィードバック」がある/ないについては、
人によって苦痛耐性の差があるような気がします。
僕は学習するならそんくらいあるものだろう、
覚悟の範囲と思ってるので、
大したことはないという意味で、
おそるるに足らず、ぐらいに考えます。
あるかないかでいえば、
新しい学習の時は必ずあると思うので、
そりゃあると思います。
言葉尻の問題?
似たものが間違えやすいというのは、
人間の性質ですよね。
むしろそちらを啓蒙したいところです。
「qwertyと少しだけ違う配列」は、
果たして使いやすいのか、
という実験を誰かやってないかなあ。
僕はいまだに、
MacのcommandとWinのctrlはよく間違えますね。
関西、関東を行き来したときに、
エスカレーターの左右に立つマナーも間違えます。
「少しだけしか違わないので楽」は、
むしろ混乱を招く例で、
ズバリの例を探したいところです。
Dvorakとqwertyの混乱のときの、
何か法則はあったんですかね。
○○は混同しやすいみたいな、
法則の抽出ができれば、
「ただ単に怖い」という未知の恐怖を軽減させられるかもしれません。
僕の経験則で言えば、
「より簡単な方に間違う」ってことですかね。
たとえばqwertyローマ字のja, ju, joは2打ですが、
薙刀式の3キー同時押しになるとより難しいので、
そこにストレスがかかるだろうことは把握しています。
なるほど。個人差は間違いなくありそうですね。
>あるかないかでいえば、
新しい学習の時は必ずあると思うので、
そりゃあると思います。
これに関して、普通の学習では負のフィードバックは起きませんよね?0スタートだということはあっても、過去の経験が邪魔をするなんてことは滅多にないはずです。
おそらく大岡さんがカタナ式→薙刀式に移行するときにも「間違えてローマ字みたいに打ってしまう」なんてことはなかったでしょう。
元の記事の人の話や私の経験を抽象化すると、
「同じ入力システム同士の学習時は経験が邪魔をする」
ということだと思います。
JISかな→薙刀式はかな配列同士、
薙刀式→新JISもかな配列同士でした。
QWERTY→Dvorakはローマ字同士でしたし、
メジロ式v1→v2に移行するときにも発生しました。
逆に言えば、
ローマ字→かな配列・速記
かな配列→速記
のように「やったことのないシステム」の配列を使えば苦しみは少なく、元の記事の人の言っていた20時間で済むようになると思います。
ほとんどのひとがQWERTYユーザーであることを考えれば新規勢にはかな配列を勧めるのが、苦しみが少なくていいのでしょうかね。
>おそらく大岡さんがカタナ式→薙刀式に移行するときにも「間違えてローマ字みたいに打ってしまう」なんてことはなかったでしょう。
いや、全然ありましたよ。
おそらくですが、
学習が進んでいないところに使う多大なエネルギーよりも、
すでに学習済みの使うエネルギーの方が低い時、
無意識に簡単な経路を取ると考えられます。
「全然違う」というのはどれくらい違うかは、
個人差があると思います。
僕は高校の頃少林寺をやってたんですが、
体育の授業でサッカーやってた時、
腹にボールが来たので中段受けをしてしまい、
ハンドを取られたことがあります。笑
客観的には全然違うけど、
主観的には「中段だ」と認識したのでしょう。
頭よりも先に身体が動くことなので……
>ほとんどのひとがQWERTYユーザーであることを考えれば新規勢にはかな配列を勧めるのが、苦しみが少なくていいのでしょうかね。
近い方が簡単そう、と無意識に思うので、
なかなか難しいところだと思います。
行段同時系で仮にかわせみ配列とメジロ式をくくるとしたとき、
それはローマ字と似たものか?
はかなり主観に左右されそうですね。
ちなみに漢直を今色々いじってますが、
せっかく漢字があるのにひらがなを打つ時はとても多いです。
身体の恒常性維持機能だと思われます。
あと、注意してるときは行けても、
不意な時はダメとか、色々ありそうです。
ええ!ローマ字とかな配列を混同するなんて……本当にひとによりけりですね。
それこそ「あなたにおすすめの配列はこれ!」と診断してくれるフローチャート診断の作成が急がれますね。
それこそ我々は、
言い間違い、書き間違い、覚え違いをすることがあるので、
それをエラーなく訂正していく過程なんかが、
配列を無意識化することと関係ありそうだなー、
と考えています。
どういう間違いをしたか記録しておけばよかったなー。
なんらかの法則が発見できたかもしれない……