2026年06月14日

【薙刀式】「創作打鍵」という用語の誤解

緊急で記事化しとくか。
この用語誤解をまねきがち。

コピー打鍵の補集合で、
「決まった言葉を打鍵するのではなく、
自由に思う事を打鍵することすべて」
を指すのだが、
そう思われていない節がありそう。


創作というと、小説、脚本、戯曲、
詩歌、作詞、ネタ台本、放送台本などなど、
いわゆるクリエイティブとか文学とかのことをさしがちだから、
「文学を創作しながら打つこと」に誤解されやすいと思う。

そもそもこの用語は、
僕は2ちゃんで見たので、
それをそのまま引きずっているが、
そろそろ変えてもいいと思っていて、
おりにふれて「自由文」「日常文」などと言い換えているつもり。
(いずれも僕の造語です)

ラクダエンさんは「作文」と表記することが多いけど、
国語の作文の時間でトラウマを受けてる人が多いだろうなあと思って、
僕はあまりそれを使っていない。
(そもそも作文のやり方をきちんと教えられる指導者がいないことが、
国語教育の問題なのだが、その話は置いておこう)


で、
他人の書いた一次言葉を、
二次言葉として一言一句間違えないようにすることは、
コピー打鍵とも言えるし清書打鍵とも言えるが、
その反対、
二次言葉ではなく、
自分の一次言葉をその場でアドリブで打つことを、
「自由文打鍵」「自由打鍵」「日常文打鍵」「日常打鍵」の、
どれもしっくり来ないのが、
なんだかうーむ、と思っているところだ。


薙刀式は「物語を書くための配列」と、
用途の真ん中に創作行為を置いている。

もちろんそうでないものもあるだろう。
特に書いてない場合はオールジャンルだろう。

ステノワードはもともと裁判、国会の記録(音声のコピー)用だ。

元々qwertyタイプライターは秘書の清書用途であり、
それゆえに普及した。
自由文用途に使った人は少なく
(マーク・トウェインが有名)、
電信タイプライターの出現あたりから、
新聞記者たちが記事を書く、一次言語用に使われ始めた。
(モールス信号機は、自由文ではなくコピー用だね)

JISカナは、電報オペレータが使うコピー用であった。

日本では90年代後半ぐらいまでは、
「清書は専門の女の子がするもの」
という感覚があったように記憶している。

親指シフト、新JIS、TRONは、
「いずれ日本人全員がタイプするようになる」
ことを想定してつくられたものであった。

qwertyローマ字は、外国のものと同じものを使いまわそう、
という意図でつくられたものであり、
思考停止の前例主義であり、
一次言語、二次言語など何も考えられていないと思われる。


新配列が2ちゃんで議論されていた、
2000年代初頭?では、
コピー打鍵の歴史の方が100年くらいすでにあり、
そちらの用途の要求が大きかったし、
それに対抗する意味で、
「創作打鍵」という造語があったのではないだろうか。
(僕はリアタイではないのでそこまでわからない)

タイピング大会が、
タイプライター時代以来100年ずっと、
コピー打鍵大会しかないのも、
「新配列はコピー打鍵の為のものではない、
自分の文章を書くためものだ」
という意志をこめてそう命名した背景にあったろう。


今は、コピー打鍵をする人は一部の人に限られている。
速記者、字幕者、文字起こし業、あとは秘書とか?
誰も彼もが、
「自分の言葉を意図通りに打つこと」をやっている。

仕事メール、クソリプ、レスバ、
ライン、申込書類、論文、報告書、資料作成、
ブログ、ツイート、AIとの対話、小説などの文学創作

そのどれも日本語が出てくる。
それをすべて創作打鍵と(本来は)呼ぶのだが、
そろそろ実態に合わなくなっていて、
特に僕が創作畑の人間なものだから、
創作打鍵は文学を書くこと(ギリエッセイ?)
みたいに誤解されやすい可能性はある。

実のところ、
かつてはタイピングの敷居が高かったため、
わざわざ創作するほどの高尚なものしか打ってはいけない、
みたいな空気感だったものが、
タイピングの普及によって
(あるいは手書きの衰退によって)、
人の書く言葉など半分くらいはクソなのだと、
可視化されてきたため、
我々は機械ではない、
創作という人間なのだ、という高貴な意志が、
陳腐化したのかもしれない。



今のところ自由文が丸い気がしているが、
もっといいものがあれば、
自然発生的に広まるだろう。

コピー打鍵に対して、自由文打鍵、
というのが座りが悪いので、
もっといい用語があるといいのだが。

自由文打鍵と固定文打鍵、なら対義語になりやすいが、
コピー打鍵のいい対義語がいいのないんよな。

マスター打鍵、オリジナル打鍵、ジェネレート打鍵、
アドリブ打鍵、
などと書いてみてもしっくりこない。
実用打鍵といってしまうと、
清書業務の人を切り捨てる事になってしまう。
ジャーナリング、乱筆、自由記述などが類語で出てくるが、
しっくりこないね。


僕は余裕があれば、
「自分の思う言葉を書くこと」などのようにひらいているが、
めんどくさいし伝わりにくそうだしで、
まあその人たちには心の中で謝りながら、
実用打鍵というのがしっくりくるのかもしれない。

サーキットや実験室ではなく、
公道や自然の中で、というニュアンスになりそうだ。


いいアイデアあったらください。
posted by おおおかとしひこ at 12:13| Comment(6) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
自分も「自由文」と呼ぶようにしていますが、
それだと、
「何について書くかも未定の状態からスタートするもの」
と捉えられたりして、
なかなかいい表現が見つからないですね……。

コピー打鍵に対して、
伝わりやすいので言えば「フリー打鍵」とかですかね。

創作打鍵にあたる単語としては色々あるんですけど、
伝わりそうな単語があまりないんですよね。
Posted by やましぃ at 2026年06月14日 12:58
>やましぃさん

フリー打鍵……悪くないが、これだけ見たらなんのことか分からない気がする……
というか、コピー打鍵というのが特殊で、
こっちを発明した方がいいのか?

規定演技と自由演技みたいな。
フリーライティング動画みたいにいえば、
伝わるかしら。
Posted by おおおかとしひこ at 2026年06月14日 13:16
>大岡さん

○○打鍵とかの「○○」に入れるのは、
複合語のほうが伝わりやすそうですね。

「フリー」とか「コピー」だけだと、
連想できることがたくさんあるので。
Posted by やましぃ at 2026年06月14日 13:32
>コピー打鍵の補集合で、
「決まった言葉を打鍵するのではなく、
自由に思う事を打鍵することすべて」を指す

自由に思ったことを内声にして、それをコピーする打鍵はどっちに該当するんでしょうかね。
普段手書きで何かを書くときはそんな感じです。

>ステノワードはもともと裁判、国会の記録(音声のコピー)用だ。

細かいことを言うかもしれませんが、ステノワードはテレビ局の字幕速記者のため、ソクタイプが裁判所の裁判速記者のためのものです。国会では参議院式、衆議院式などの手書き速記が使われます。単に機械式速記という意味ではステノタイプと呼ばれます。

>アドリブ打鍵

格ゲーでは、事前に練習したコンボではなく思いつき・感覚・手癖で臨機応変にやる「アドリブコンボ」なる呼び方があるので、個人的にはこれが一番しっくりきました。
Posted by じーびす at 2026年06月14日 14:17
>やましぃさん

でも人が言いやすいのは音節が短く、
単語数が少ないものなので、
うまいこといえんかなーと思っています……
Posted by おおおかとしひこ at 2026年06月14日 15:40
>じーびすさん

>細かいことを言うかもしれませんが、ステノワードはテレビ局の字幕速記者のため、ソクタイプが裁判所の裁判速記者のためのものです。国会では参議院式、衆議院式などの手書き速記が使われます。単に機械式速記という意味ではステノタイプと呼ばれます。

へえー、ありがとうございます。
速記の歴史まとめたやつないのかなー。
ステグラフも用語としてはあるし、
整理されてない感じがしますね。
英語のステノも裁判だけなんだっけ。
それらがそこに入り込んだ経緯とか調べてる人いないのかなあ。

で本題。

>自由に思ったことを内声にして、それをコピーする打鍵はどっちに該当するんでしょうかね。

他人の言葉でもないし、
過去に言語として客観的に存在したものでもないので、
一次言語としていいと思います。
なので自由文に含まれます。

ところが、
「内声のコピーなんだから、タイピングゲームも同じだろ」
という乱暴な?理論で、
自由文とコピー打鍵を同一視する人がかなりいます。

僕は内声もないし、思う事を書くことと他人の言葉を写すことは、
まったく別の機構が働いてると思っていて、
自分で自分のやり方に近いものをつくってきた感じです。

脳内発声コピータイプは多いはずです。
ただ、僕はそのようには考えてないし、
そのようには書かないタイプです。

そのへんを脳科学的に分類できねえか、
などと挑んでるのがここ最近のラクダエンさんですね。

たぶん学会的にはまだ広く認められた事実ではないことを、
我々は議論してる可能性。
Posted by おおおかとしひこ at 2026年06月14日 15:48
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック