2026年07月21日

人の目的は一つとは限らない

あることの達成に複数の目的があることは、
普通にあるよね。


受験するとしよう。
大学に合格したい、が普通の第一の目的だろう。

その中でも実は色々あって、
勉強したい、もあるだろうし、
大学デビューしたいもあるかもだし、
あるいは遊びたいもあるかもしれない。
これだけでも複数の目的が入り混じっているわけだ。

さらに地方民なら良く分るだろうが、
「田舎を出て東京に行きたい」というのがある。
受験は勉強の深化という目的よりも、
むしろ東京へ出るための、
実家を出るための手段なわけだ。

こんな風に、
受験一つとっても、複数の目的が入り乱れていることが、
現実ではよくある。

恋人探しが、精神的なつながりを探すことと、
肉体関係探しに、同時になっていることも良くあるわけだ。

さて。
現実ではこうなのだから、
物語でもそうであって当然だ。

ただし、あまりに意外なものだと、
多くなるとややこしくなるだろう。

自然な多いやつ、受験に重ねられた複数の意味くらいなら、
よくあるものなので普通は読み取れる。
ついでに「東京へ行くのは行方不明の兄を探すため」
というのをつけてもいいよね。
それくらいまでは複数の目的は並行させられるというものだ。


で、
じゃあ、今主人公の目的や、
ほかの登場人物の目的は、1個?

仮に1個で言えるものだとしても、
複数の意味が重なっている場合があるじゃない?

毎回1個の単純なものしかない?
たとえば「受験」でも、
「勉強を続けたいから」だけみたいな。

だとしたら、
それは人間の複雑さに足りていないぜ、
という話だ。


もちろん、その世界がどれくらい複雑かによる。
たくさんの登場人物が常に複数の目的を持っていたら複雑になってしまうのは予想できる。

だから、時に複雑に、時にシンプルにするのが、
いい塩梅というものだ。

ただ、1つの目的を追うだけでは、
少しシンプルすぎてつまらなくなってくるのでは?
ということを言おうとしている。


犯人を追う刑事、という単純な話でも、
その犯人がかつての妻の浮気相手とかになれば、
かなり複雑な心境になってくるだろう。

こうやって、
1つの目的に複数の意味を混ぜていくと、
厚みが出て、ダシが取りやすくなるぜ、
ということなんだよね。

単なる職務上の逮捕なのか、
浮気相手が憎いからなのか、
色々に人の気持ちは揺れ動くものだ。

それを描くには、
1つの目的だと出来ないわけ。
1つの目的の中に、複数の目的があると、
複雑になって良くなるよ、ということだ。


その目的が果たせないと、
複数の目的が果たせなくなるだろうし、
一個の目的だと人は動かないかもしれないが、
もう一個あると動くかもしれない。

そういう、ニコイチ、サンコイチで、
人は動くこともある。



こういう感じで、
人を動かすようにするといいわけだ。

仕事で頼み事をするときも、
ただアレをやってくれ、金をあげる、
だけでなく、
それをやることで○○というご褒美がある、
みたいにすると人を動かすことが出来るだろう。
あるいは、○○ちゃんが頼むからやってやるよーもあるだろう。

チームの人心掌握をするには、
Aの目的がうまく行くようにBに動かさせ、
Bの目的が果たされるようにCを動かす、
みたいなネットワーク連鎖を組むことになるだろう。
ぷよぷよみたいなもん?

そんな風にうまく設定すると、
リアルに人は動きだすだろう。


あなたがストーリーを書く目的は?
金もほしい。名誉もほしい。
すごいって言われたい。
このキャラの人生をみんなに見せたい。
色々あるだろう。全部だと思う。

そんな風に、たった一つだけで、
人は動いているのではない。
それがリアルというものだ。

それを利用したストーリーをつくれれば、
リアルになるわけだ。

「○○を達成する事が、☆☆にもなる」
などの様式で書いてみると、
わかりやすいかもしれない。
posted by おおおかとしひこ at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 脚本論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック