2026年07月30日

【薙刀式】カナ系新配列のすすめ

すべての人にはカナ系はすすめないが、
たくさん日本語を書いたり、
日本語を本質的に書いたりしたい人や、
日英分離をしたい人は、
カナ配列はおすすめだ。


おすすめポイントはたくさんある。

まず1カナが1打になること。

実際にはメジャーカナが1打、
マイナーカナが2打とか同時押し(配列による)
になる。

単打率(すべてのカナの出現度で、
単打カナになる率)は、6〜7割。
すぐれた配列であるほど、
指の動きはスムーズに練られているので、
ローマ字に比べてヌルヌル書ける。

そして僕が一番カナ系がいいと思う理由が、
このことにより、
「一文節をひといきで打ちやすい」ことだね。

日本語の基本は七五調だ。
五音、七音で文節を構成すると美しくリズムがいい。
和歌、俳句はいうまでもなく、
あらゆる散文の中に、
あるいはコピーの中に、
演劇や映画の名セリフの中に、
商品名やタイトルの中に、
たくさんの七五調が存在する。

たいていの名詞が3〜4カナで、
たいていの助詞が1〜2カナだから、
5音をつくることはかなり容易だね。

7は実は組み合わせで、2+5とか3+4とかで使う。

で、単打カナが多く、
指の繋がりがいい配列では、
この5音を一息で打てるんだよ。

つまり、日本語の一文節を一息で打てる確率が高いわけ。

打鍵効率(1カナを出す平均打数)で計算すると、
カナ: 1.3×5=6.5
ローマ字: 1.7×5=8.5。

6.5打ならちょい、ちょいで打てる。
8.5打を一気に打つのはかなり上級者になる。
ちょい、ちょい、ちょいぐらいに分かれてしまう。

なので、実はタイピングが上手じゃない人ほど、
カナを使った方が楽なのだ。


「一文節をひと塊でうつ」が出来ると、
日本語を塊で捉えられるようになる。
その時に初めて、それより上のレイヤーで考えることができる。
構成、段落同士の関係、ペース、他の文章との距離感、
オリジナリティ、展開やオチなどなどだ。

これが8.5打もかかっていては、
下位レイヤーに足を取られて、
上位で考え続けるのは難しいと思う。

タイピングが下手な人ほど、
カナ系がいいと思うよ。


もちろん打鍵数も、1.7から1.3に下がるので、
手が楽できる。

脳は上位レイヤーにいやすい、手は楽。

カナ系をやらない理由はないと思う。


もちろんローマ字を極めたければどうぞ。
8.5打を一気に打てるレベルの指の操作を、
1日数時間〜8時間は、僕は保たない。


ということで、カナ系は、
小説家、脚本家、記者、ライター、エッセイストなど、
沢山の日本語を書く人から、
俳人、歌人、コピーライター、演説家など、
言葉を重要視する人にもおすすめだ。

またそうでない人も、
メールを書くたび、仕事資料を作るたびに、
これらのメリットを受けられるので、
楽に書きたければおすすめ。


2点目。
英語と分離できること。

日本語と英語は、そもそも音韻構造がまったくちがう。
細かくはあげないが、
・母音頻度は、英語はEOAの順、日本語はAIOの順。
・子音は、英語は複数連続しやすいが、日本語は1子音が97%。
・日本語ローマ字は、1子音1母音……の繰り返し構造だが、
 英語は複数子音になりやすく、また複数子音終わりもある。
 逆に英語に1子音1母音……の繰り返し構造の単語はほぼない。

などがいえる。
根本的に異なる2つの言語が、
同等に指の運動が合理的になる確率はすくない。

なので、
英語は英語専用、日本語は日本語専用配列を使うほうが、
合理だ。
すなわち、日英分離がおすすめ。

英語は、Dvorak、Colemak、MTGAP、Arensitoなど、
英語圏で研究されてるものを使う方がベターだろう。

僕は英語をあまり使わないので、
qwertyをそのまま使っている。
そういう選択があってもよい。

また、英語をqwertyを使うのは、
ショートカットをそのまま使える利点がある。
VimやAdobeなど、
qwertyを前提としたツールを使う人は、
戦略的妥協でqwertyの人も多いだろう。


日英を分離したときに、
日本語はローマ字(日本語専用ローマ字。カタナ式など)か、
カナか、でいうと、
カナ系がよいのは、上に書いた。


ということで、
カナ系+qwerty、
カナ系+英語専用新配列、
がおすすめの形だなあ。


カナはとっつきにくいイメージがある。
26音と50音で、覚えにくいだろうというイメージだ。
でもどうせローマ字でもKとAを覚えるのではなく、
KAを覚えるわけだから、
50音を覚えなきゃいけないのは同じなのよね。

あと、カナは結構qwertyローマ字と分離しやすいのか、
併用しやすいのも利点かもしれない。


カナをやったあとに、
ローマ字に戻る人はおそらくいまい。
めんどくさいもん。
その非可逆性が、カナの便利さを端的に物語っている。

「天国はよほどいいところなのだろう。
戻ってきた人がいない」というジョークもあるくらいだし。
posted by おおおかとしひこ at 11:41| Comment(4) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そもそもマイナーカナかどうかは、ユーザーの使用シーンや文体に依存

打鍵数が下がっても、動作が複雑になれば、必ずしも楽とは限らない。シンプルさという観点では順次打鍵には敵わない

どうせローマ字でもKとAを覚えるのではなく、
KAを覚えるわけだから、50音を覚えなきゃいけないのは同じなのよね。→子音と母音に分解して使用キーを大幅に圧縮しているので、覚える量が全然違いますね。あとかな配列は使用キーが多いので、打鍵範囲が広いですね。打鍵数が減っても移動する指の範囲が広くなる問題はあります
Posted by orange at 2026年07月30日 13:59
>orangeさん

>そもそもマイナーカナかどうかは、ユーザーの使用シーンや文体に依存

そのマイナーの基準が何統計なのか、という話です。
大数の法則でカバーできるのか、クラスタ分けするか、という話ですね。


>打鍵数が下がっても、動作が複雑になれば、必ずしも楽とは限らない。シンプルさという観点では順次打鍵には敵わない

同時打鍵の方がシンプルという人もいます。僕はそうです。

>どうせローマ字でもKとAを覚えるのではなく、
>KAを覚えるわけだから、50音を覚えなきゃいけないのは同じなのよね。→子音と母音に分解して使用キーを大幅に圧縮しているので、覚える量が全然違いますね。

それは単純キー記憶量の話ですね。
カナの数では同じですよねという話です。
KAを一連のものとして無意識化できるまでやって、初めて記憶だと思います。


> あとかな配列は使用キーが多いので、打鍵範囲が広いですね。打鍵数が減っても移動する指の範囲が広くなる問題はあります

薙刀式、英月配列は27キーです。多くは30キー以内に収まっていますね。qwertyはQ;/を使わないとして27ですね。
Posted by おおおかとしひこ at 2026年07月30日 17:23
同時打鍵の方がシンプルという人もいます。僕はそうです。→カタナ式と薙刀式の打鍵動画を見比べましたが、薙刀式は全体的に少し指が震えているような感じがあり、カタナ式は指の迷いが少なく、震えのような現象は見られませんでした。運指の複雑さが影響しているような気がしますが、どうなのでしょうか。

はい、単純キー記憶量の話です。これが多いと思い出したり、忘れた時に探すのが大変という話でした。
Posted by orange at 2026年07月30日 20:09


>orangeさん

> 震え

オールコンベックスキーキャップの影響ですかね。
常に指がキーキャップより浮いてるので。
カタナ式のときはコンケイヴ型のキーキャップだったので、
指が置かれていたと思われます。

運指はむしろ薙刀式の方が簡単です。
「ひといきで一文節を打つ」ときは、
カタナ式のほうが僕には複雑です。


>はい、単純キー記憶量の話です。これが多いと思い出したり、忘れた時に探すのが大変という話でした。

忘れても探してもないのでわかりません。
一つ一つのキーはもう探してないです。
つねに一文節をひといきで打つだけなので。

仮に「あ」をわすれても、「ある」「あれ」「なあ」
などの「あ」を含む言葉から復元するのでとくに問題ないですね。
ひょっとしてローマ字をキー単位で記憶してるんですか?
記事の内容を理解してないのでは?

僕は単語単位、文節単位、七五調の単位で運指記憶があるので、
言葉をネットワーク化しています。
それをするにはカナ配列のほうが楽で、
あやとりの手数の多いローマ字ではむしろ困難という立場です。
Posted by おおおかとしひこ at 2026年07月30日 20:39
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