初心者向けや、「あまり長い文を書かないので……」
という人には今つくられようとしているカタログは参考になりそうだが、
はて、
では長文ガチ勢はなにがいいかな、
とふと考える。
見ている範囲だとこんな感じかしら。
1. 親指シフト
たしかにかつての選択肢としては最善手であったが、
古参がゆっくりと消えていく中、
新規はどうだろう。
実際今でも現役でバリバリ使ってますよ、
という人は古参ばかりなので、
古参が最近の新配列を使ってみてどうかとか、
逆に最近の新配列勢が親指シフトと比較してどうかとかは、
あまり聞いたことがない。
親指シフトから、薙刀式、新下駄への流入はいくつか聞いたことがある。
僕はいくつかの論点から親指シフト懐疑勢なので、
留保つきかな。
2. 新下駄配列
新規流入という点では多そう。
親指を使わないから親指キーに制御系を置けて、
案外自作キーボード勢にも相性が良い。
数名の使用例は見た。
実装が楽なのもいいよね。
理論値で作られた感が強いし、
もうそれだけで割り切ってる強みもある。
Twitterでは何人かのWeb小説家が使ってるのは見た。
3. 飛鳥配列
新下駄に比べると使用者は少ない肌感。
飛鳥理論が迷宮すぎて理解できなさそうなのが、
新規流入が少ない原因?
あと、親指シフトに適したキーボードが減ってるのも一因よね。
飛鳥を使ってますというアクティブユーザーは、
ほとんど観察されないので、
実態もよくわからない。
4. 薙刀式
30キー+スペースキーの取り回しの良さ、
繋ぎの語で日本語を紡いでいく仕組み、
制御系が最初から組み込み済み、
さらに複雑な編集モードの充実などの、
総合入力環境的な感じ。
なお編集モードだけ別の配列と組み合わせる技もありえますよ。
覚えやすさはこの中でトップクラスだろう。
最初から長文想定だから、
疲労度も小指薬指をいたわっている。
ただ本格的に長期使用するには、
市販キーボードでは親指などを痛めそう
(他の配列もそうかもだが)なので、
とくに親指用の専用キーキャップは欲しいところ。
僕はこれもずっと開発してて、
3Dプリントで頒布している。
オリジナル版は数名はヘビーユーザーがいて、
数名のアレンジ版ヘビーユーザーがいる。
薙刀式を試して新下駄に移行する人もいる。
あとは不明。
ほかの新配列が長文に向くのか向かないのかはわからないが、
実戦プルーフの目立ったもの、
というチョイスとした。
もちろんその他の配列でガチの使い方をしてる人もいるかもだが、
あまり観察できていない。
たとえば大西配列始めました、
という声は散見されるが、
大西配列で小説1本仕上げたとか、
そういう報告はほぼ見ないため、
長文ガチ勢が使ってるかは、
現時点では分からないとしかいいようがない。
月配列、AZIKなど勢も昔見たが、
今現役の確認が取れないので難しいところ。
丁寧にそうした人々にアンケートして回るのが、
取材としては最善手だろうけど、
そこまでの熱意のある人にまかせます……
後一応補足。
5. 漢直
理論的にはもっとも効率がいい
(変換ノイズの影響を受けない)はずだが、
実際の漢直勢で、
長文ガチ勢は観察されていない。
そもそも希少種すぎて、
よくわかっていない。
実際の長文では、常用漢字の範囲外も全然使う
(僕の場合、常用漢字約2000に対して、
3000漢字を使っていた)
ため、漢直の有効範囲が狭い可能性もある?
とはいえ、ワンショット漢直のような部分漢直は便利なので、
アシスト道具として考えれば良いのかもだ。
6. 速記系
口述筆記(ICレコーダーなどで)していた人は、
音声入力に行ったのかしら。
音声ベースで書きたい人は速記系もいいはずだ、
というメモをしておく。
実際宮部みゆきは手書きの速記で書いてたし。
ただ、実態はあまり観察されない。
メジロ式はいけそうな気がするが、
今のところ不明。
長文ガチ勢の実質、結果的スタンダードはqwertyローマ字である。
だが新配列ヘビーユーザーの候補でもあるので、
どうやったら伝わるかなー、
を考えたいものだ。
知っててqwertyローマ字を使い続けるのは止めないが、
無知で手を壊したり、
言葉が出なくてもつれて、
自分は長文が下手なんだと辞めてしまう人を引き止めたいかな。
ちなみにいくつかの評価軸がありそう。
統計設計/手ごね設計
新下駄配列、多くの漢直
/親指シフト、速記、薙刀式、飛鳥配列
同時系/順次系:
新下駄配列、速記、薙刀式、親指シフト、飛鳥配列
/漢直
脳内発声あり/なし:
あり: 親指シフト、速記
なし: 薙刀式
その他はどちらとも明言されていない。
機能系あり/なし
あり: 薙刀式編集モード、飛鳥の端のキー
新下駄は親指を空けることで拡張性あり
なし: その他
統計的配置/意味論的配置:
新下駄、多くの漢直
/親指シフト、速記
/飛鳥配列、薙刀式
あたりかしら。
これはあくまで長文ガチ勢が見るべきポイント、
という感じなので、
覚えやすさとか手の範囲とか、あまり評価軸にはいれていない。
2026年08月12日
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実際、QWERTYも親指シフトも選べる時代でも速記が選ばれた事実は長文入力への大きな実績と言えると思います。
>実態はあまり観察されない
これは生で見たことがないという意味でしょうか?速記士には歴史があるのでかなり使用実態はあります。話し言葉だけでなく、練習として小説を打つ人も見たことあるので文体によらず長文に特化していますよ。
>>実態はあまり観察されない
>これは生で見たことがないという意味でしょうか?速記士には歴史があるのでかなり使用実態はあります。話し言葉だけでなく、練習として小説を打つ人も見たことあるので文体によらず長文に特化していますよ。
原理は理解できます。
「私は速記で長文書いてます。ほらこんなに!」
(文字起こしとかではなく、自分の文章という意味で)
って紹介?をほとんど見ないなあという意味です。
一時期速記を調べた頃あまり出てこなかったんですよね。
もしあったら教えてください。
速記士としてプロであればあるほど腕を見せるとすれば凄さの伝わりやすい文字起こしで、遅くても困らないかつ思考速度が遅ければ最高速度を見せられないという自由文の動画を撮る動機がありません。なので必然と文字起こしの動画ばかりになるのです。
>もしあったら教えてください。
一例に過ぎませんが、以下は速記の打鍵動画です。
・夏目漱石「草枕」の文字起こし
https://x.com/ajisai_steno/status/1039073510318985218
・ソクタイプの解説文の文字起こし
https://youtu.be/uxChKdKwXsQ
・テレビ局の字幕放送の取材動画
https://youtu.be/cq5NTl8z45w