2026年08月25日

【薙刀式】思考がわーっとあふれているときに、どうやったら書き留められるのか問題

前の記事は、
「何も推敲せず、ただ書き散らしただけ」のものだ。
これが推敲を経るとどういう文章に洗練されるのかをやってみる:


そもそも僕がキーボード入力の改良をし始めたのは、
思考がわーっとあふれている時に、
(手書きではない時に)キーボードでどう対処するか、
という問題を処理するためであった。

いま流行している?音声入力は、
これを「キーボードを使わない」ことでカバーするやり方だと思う。


ということは、人々は、
そもそもキーボードで書く事にノーを言っているのか?
それとも、qwertyローマ字だから難しくて、
音声入力なのか?

僕は後者だと考えている。

指の動かし方に無理があり、
たくさんの動きを要求されるから、
思考がわーっとあふれている時は、
多くの人は処理できなくて、
困難を覚える、という仮説だ。


そもそも、
指の処理速度より速く思考があふれる人が、
どれくらいいるのか(たくさん書く人がどれくらいいるか)、
によるとは思うが、
そんな人がqwertyローマ字以外があることを知らない確率は高そうなので、
そういう人たちにこそ、
新配列を勧めたいところだね。

音声入力が、じゃあ主流になるか?
見たところ限定的な覇権に見える。
「わーっと書きたい人」というのは、
実はそんなにはいないのではないか、
ということを感じる。

音声入力が主流になっている場の例で知っているのは、
AIコーディングをするエンジニアたち、だそうな。
みんなマイマイクを持ってきて、
AIに指示出しするときに使っているのだそう。

それがどれくらいの頻度なのかは知らないが、
ずっとぶつぶつ言っている職場というのがあり得るのかな?
それともブースでやるのかな?
だとしたら在宅の方が合理的よね。

ということで、
自宅で、
自作キーボードが流行り、
マイクでの指示出しがメイン、
キーボードが補佐、ということになるだろうね。

今自作キーボードは、
そうしたコアなエンジニアのオシャレとして流行り、
どうしてもこれでないと困るほどの、
切実な人までは届いていないように見える。

はんだ付け、工作、プログラミングの3つが出来る人は、
理系に限られるだろう。
「どうしても書きたい切実な人」は、
なかなかそこまでの知識、経験を持っていない。
(コンピュータに詳しくない人は、
キーボードを別付けしても良い、
ということすら知らない)

自作キーボードは、
ガジェット好きにも売れている。
はんだ付け済みモデルの出現で、
買うだけであとはスイッチとキーキャップでアレンジできる、
簡単カスタムだからね。
個性の主張レベルにぴったりだろう。

だけど、そこから新配列に行くことはかなりレアだ。
そこでばりばり文字を打って、
疑問を持たないと難しいと思う。

もともと配信者で、
自作キーボードをやっていたRaTaTaさんは、
大西配列を始めてだいぶになるが、
それくらいじゃないかな、有名どころは。


というわけで、
そもそも切実に大量に書きたい人、
というのが少ないし、
ライター、作家、記者などの文系職業が多いため、
自作キーボードでキーボードの物理を改良する、
論理配列で指の動きを効率化する、
工夫することで効率化する、
文化になじまない職業になりがちなんだよな。
(ガジェットライターの田中さんがレアな例)

僕がたまたまその重なりあうところにいたのは、
理系出身でプラモとc言語の初歩くらいならなんとかなるから、
あとははんだだけ覚えれば良かったところと、
脚本を書く職業と自作小説を書く立場にいたところ、
クリエイターとして良い良いものをつくりたい、
というのがあったからだろうか。

大量に書く切実さと、
「現実は技術で改良できるやろ」という理系的な発想と、
「技術だからマスターできるやろ」という、
理系的なマニュアルを読み込んでスキルを得る発想。
あとは大量に書いてきた、日本語を書く感覚。
それらがたまたま重なっていたから、
薙刀式+ワンショット漢直と改造スイッチと、
blenderを覚えて自作キーキャップ、
というセットに至らせたのだろう。


思考がわーっとあふれて、
止まらない感覚というのは、
どれくらいの人がどれくらいの頻度で経験するのだろう?
僕は一日数回から数十回ある。
かつてはアイデアノートに手書きしていた。

qwertyローマ字でそれをカバーするのは難しく、
虚空に消えていくのみだった。
薙刀式やフリックがあって、
これらが虚空に消えづらくなった。
(フリックだと長文は難しく、
薙刀式だと寝っ転がりながら書けない。トレードオフだ)


新配列使用者で、
わーっと書いている人って、
実際どれくらいいるんだろう?
なかなか見えてこない。

日々書いてるの、俺とラクダエンさんと田中さんくらいに見える。
twitterに現れないだけで、
実はめっちゃ新配列で書いている人を観察したいんだよな。
どれくらい役に立ってますか?って。

親指シフトをまだ使っているベテラン作家、
新下駄を使っている作家やライター、
飛鳥を使っているライター、
などはいそう。表面には出てこないだけで。

薙刀式に関しては、twitterで分る範囲で追いかけたいが、
日常的に呟いている人は数名程度で、
「はじめました」とした人は百程度。
分家?(自作薙刀式系)も数名程度。

切実に書きたい人にきちんと届けたいが、
どうすればいいかが分らん。
コミケで新配列の本または、薙刀式の本でもつくればいいのかね。


わーっと書きたい時に、
手が間に合わなくて、
蒸発を防ぎたい、と思って、
このカテゴリを始めた。

ある程度は出来るようになった。
qwertyローマ字でそれが出来る人は少ないと思う。
出来ないから音声入力に転んだ人もいるだろう。

僕は、音声だと話がよれるので、
手で書きたいのだが、
そもそも確かな手の感覚を持っている人がどれほどいるのかは分らない。
「言うことの記録が書くこと」だと思っている人には、
音声入力を勧めたい。
僕は言うことと書くことには本質的な差があると感じるので、
書くことをやりたい人は、
手での整理が必須だと思う。

だから手で整理しやすい新配列が、
最終的にわーっと書きたい人に有効だと思う。
薙刀式はそのひとつだが、
オンリーではないだろう。
ただし、
そんなことを新配列使いの人が言っているのは、
ほぼ聞いたことがないので、
手で整理しない人が使っているのか、
そこまで解像度が自覚的じゃないかのどちらかだろう。

いずれにしても、
書くことを自覚的言語化している人は、
少ないような気がする。


僕が10年前に困って色々調べた時よりは、
選択肢が増えた気がするが、
増えた分、誰も横断的に整理していないのは難しいところ。

大西配列登場以降、
改造版が雨後の筍のように色々生まれたけど、
どれを整理して収録するべきかは難しい。

四月一日配列、せおと配列、夏目配列、
あたりはどれが使われていて、
どのくらい使われていて、現役なのかの観察が難しい。

鯨配列は完成したかもしれないが、使用されているのかは良く分らない。
サーモン配列(やその他)使われているのだろうか。
かわせみ配列+は今改良中で、完成ではなさそう?
ロゴス配列は停止ということでいいのかしら。
メジロ式は書き続けてるかは分からない。改良中なのかな?

カタログをつくればつくるほど、
ちょっと経つとまた使用状況が変わってしまう、
というジレンマがある。
まあ○年○月時点での使用状況、という記録的な意味はあるかもしれないがね。
ATCに登場した配列たち、
その後を聞かないものもある。
いい炙り出しにはなったが、全能ではない。
僕が注目したかぷ配列、その後どうなったんやろ。


第二次大戦の時にドイツが珍兵器をいっぱい開発した。
それよりも新配列をつくることは簡単だろう。
だからカンブリア爆発のように新配列が出来ることは出来る。
それが淘汰されたのか、まだ生き残っているのか、
確認することはとても難しい。
色んなカタログに顔を出す配列が残存勢力、
と見るでいいのかなあ。
(残存勢力がカタログの存在を知らずに掲載されない、もあるしなー)


実装出来るプラットフォームを作るのは、
文系じゃ出来ないレベルのエンジニア力がいるだろう。
しかし理系は必ずしも、
莫大に書いた経験とか、
日本語で切実に書きたいことがある、
わけでもないだろう。
そもそも文章を書きたい人とは、
「それのほかに吐出し口をもってない人」だよね。
それが絵なら絵の人になったりするよな。


わーっと書きたいのに書けない人を、
僕は救いたい。
結局、自分が困ったことを他人にも困らせたくない、
というのが親切の原因なんだろうな。
(押し売りともいうw)

「言う」がメインの人は、音声入力で良いかもしれないし、
「AIの指示(多少文法がめちゃくちゃでもAIが解釈できる)」の人も、
音声入力でもよさそう。
いっぽう「手で整理しながら書く」をしたい人は、
qwertyローマ字の壁に阻まれる。
この人は新配列がおすすすめだ。
その前にまず自作キーボードで、
手を楽にすることの方が優先かもしれない。



とりあえず、何も考えず、
今考えていることをわーっと書いてみた。
ここから推敲して読める文章にしていくのだが、
今回は無整形で出してみるか。

こういうとりとめもない思考を蒸発させないために、
新配列があると思う。
あれはいらないや、これは書き直した方がいい、
これはまとめられる、などはこの後やることで、
一次思考を顕在化することが、
まずは筆記用具の役目だと思う。

書きやすい物理キーボードとエディタ、
動かしやすい運動の論理配列で良かったわ。


……と、少しは読みやすくなったろうし、
補足も加わって思考に厚みがついたと思う。
普段はこの1回かもう1回程度推敲する。
そのときに編集モードが便利なのよ。


「その水に馴染めない魚だけが 水の事を考える」
というのを先日Twitterで見た。
僕はまだ水に馴染めてなくて、
まだ水の事を考えている。
移民がチャイナタウンつくるみたいなことを、やってるんだろう。
posted by おおおかとしひこ at 14:13| Comment(0) | TrackBack(0) | カタナ式 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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